●さて、28日に開かれたキリンチャレンジカップ2026のニッポンvsベネズエラ戦だが、いつものように森保監督は選手を大幅に入れ替え、先発に主力選手はごくわずか。GK:小久保玲央ブライアン-DF:渡辺剛、瀬古歩夢、鈴木淳之介-熊坂光希、鎌田大地-中野就斗、相馬勇紀-佐藤龍之介、齋藤俊輔-FW:後藤啓介。ここまで選手が入れ替わると、ウルグアイ戦での成熟したチームとはまったくの別物。ウルグアイ戦では両者のハイレベルな戦いに驚嘆したが、それに比べると数段チーム力が落ちる。もっとも、相手の圧力もウルグアイほどではなく、前半はスコアレス。
●この試合のキーワードは奇妙な「ちぐはぐ」。森保監督は後半頭から大幅に選手を代えて、鈴木彩艶、上田綺世、田中碧、久保建英、伊東純也を投入。これでピリッとした雰囲気になり、一気に攻撃は活性化したことはしたのだが、後半1分にいきなり失点。ええっ……。幸い、後半4分に伊東のクロスに上田が飛び込んで同点ゴール。前半にプレイ機会の少なかった小久保玲央ブライアンを下げて鈴木彩艶を投入したのは意外だったが、珍しく(雨のせいか)鈴木彩艶のミスが目立つ。なんだか小久保に申しわけない気分に。交代枠は11人あったが、3回の交代回数を使い切った後に渡辺剛が負傷し、終盤は10人で戦うことになった(試合開始早々に熊坂が負傷交代したのは不運)。歯車がかみ合わない。
●極めつきは試合終了直前。後半46分、ペナルティエリア内まで攻め込んだ久保が相手と交錯して倒れてボールを奪われるが、笛は鳴らず、そのままベネズエラがカウンターアタックへ。ニッポンのペナルティエリア内まで進入したラミレスを鈴木淳之介がファウルで倒してしまいPKに。が、ここでVARチェックが入る。鈴木淳之介のファウルは明らかだったが、その前の久保の倒れた場面がファウルだということになって、ベネズエラのPKがニッポンのPKに変更されてしまった! なんという気まずさ。当然、ベネズエラ側は猛抗議。それはそうだろう。映像で見れば判定に疑問の余地はなく、ルール通りの対応なのだが、ピッチ上の選手たちは映像を見ていない。完全にフェアな判定なのに、これではどう見ても疑惑のPKだ。親善試合だったのが救い。PKを上田が決めて、ニッポン 2-1 ベネズエラで決着。後味の悪い勝利になってしまった。
●せっかくマリノスのストライカー、谷村海那が代表デビューを果たしたのに、すぐに10人になってしまったので、ほとんど前線でプレイできず。今、大卒からJFL(4部リーグに相当、アマチュアの最高峰)に進む選手はたくさんいると思うが、谷村もそのひとりで、JFLからJ3、J2、J1へと昇りつめて、28歳で代表デビュー。マリノスではゴールを絶賛量産中。中央で頭で合わせる形の多い9番タイプだが、高さやパワーが図抜けているというよりは、ディフェンスとの駆け引きが巧みで、ポジショニングで勝負する選手というイメージ。もう一度、本来のポジションでプレイするチャンスがほしい。
October 1, 2026