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October 6, 2026

ファビオ・ルイージ指揮NHK交響楽団のマーラー交響曲第2番「復活」

ルイージ NHK交響楽団 マーラー「復活」
●3日はNHKホールでN響100年記念特別演奏会。ファビオ・ルイージ指揮でマーラーの交響曲第2番「復活」。ソプラノにイン・ファン、メゾ・ソプラノにタマラ・マムフォード、新国立劇場合唱団。同じ週にパッパーノ指揮ロンドン交響楽団でマーラーの「復活」を聴いたばかりだが、環境も意味合いもまったく異なる公演なので新鮮な気持ちで聴くことができた。舞台が花で飾られ、いつもの定期とは一味違った祝祭感。コンサートマスターは郷古廉、隣に同じ第1コンサートマスターの長原幸太。100周年にふさわしく総力を挙げた公演。第1楽章冒頭から凄まじい気迫で始まって、強靭な音楽を作り出す。LSOがツアーならではの磨き上げられた壮麗なマーラーだとすれば、こちらは一期一会の魂のマーラー。NHKホールは巨大な空間なので、やっぱり大きな身振りの音楽が伝わりやすいかなと思う。タマラ・マムフォードの「原光」は無理のないまっすぐな表現。イン・ファンの透き通るような声に改めて驚愕。この曲だけではもったいないと思うくらい。終楽章では合唱とオーケストラが一体となって、壮大なクライマックスを作り出す。熱いが、バランスは崩さない。
●ルイージ&N響は先月にフランツ・シュミットの「7つの封印の書」があったわけだけど、今回はそれに続く黙示録シリーズとして「復活」を受け止めた。両者が描く終末は対照的。フランツ・シュミットはパトモス島のヨハネの記述に忠実に黙示録を音楽化し、二元論的なドグマを表現した。神の裁きで災厄が訪れ、人々は滅び、神に忠実なものは復活して永遠の命を手にするが、そうでないものは火の池へ放り込まれる。厳しく人間を選別するのがあの作品の核心だろう。一方、マーラーの「復活」では、罪のある人も正しい人もすべてが復活し、万人が愛で包まれる。黙示録のテキストとは異なる独自解釈による人間中心主義が根底にある。両作品は対極にあり、ルイージはそれぞれの性格にふさわしい表現で描き分けていたと感じる。
●キリンカップ決勝の話題はまた明日にでも。4バックにびっくり。

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