
●10日はすみだトリフォニーホールでジョナサン・ノット指揮東京都交響楽団。珍しくすみだトリフォニーで都響の演奏会があった。しかも指揮者がノット。新日フィルでも東響でもなく都響。会場をまちがえないようにしなければ。錦糸町、錦糸町、錦糸町(と心の中でつぶやきながら向かう)。東響との長年のコンビが終わって、またノットを聴きたいという気持ちが募っていたが、都響で聴くことになるとは意外。
●プログラムはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(アンヌ・ケフェレック)、ブルックナーの交響曲第6番。前半、ケフェレックは健在。洗練されたノーブルなベートーヴェン。ノットとオーケストラは雄弁。ソリスト・アンコールとして、ヘンデル~ケンプ編のメヌエット ト短調。慈しむような音楽。
●後半、ブルックナーの交響曲第6番は全9曲の交響曲のなかでも異彩を放つ曲。マーラーでいえば第7番「夜の歌」と似たポジションの難物だと思っている。都響といきなりこんな曲を、と思わなくもないが、東響では振っていない曲を選んだということなのか。蓄積を前提としていた東響時代とは違い、都響とは最初のブルックナー。非常にパワフルで輝かしい演奏になった。少し鳴らしすぎなくらいで、ソリッドな響きによる強靭なブルックナー。同じ筆で描いてもパレットに並ぶ色が違う。コンサートマスターは矢部達哉、トップサイドに水谷晃(ここでノットと再会するとは)という強力布陣。
●ノットのソロ・カーテンコールあり。ケフェレックもいっしょに登場。前半のソリストが現れるのは珍しいパターン。
October 13, 2026