
●17日は東京芸術劇場でレスリー・スガナンダラージャ指揮読響。欧州で注目を集める新鋭、スガナンダラージャはスリランカ生まれのドイツの指揮者。名前がいかにも南アジア風だが、幼少時に内戦を逃れて家族とともにドイツに移っており、ドイツで教育を受け、ドイツの歌劇場のカペルマイスターとして着々とキャリアを積んだタイプ。名前から受ける印象と、実際のキャリアに相当ギャップがある。歌劇場育ちだが、近年はコンサートでも活躍の場を広げ、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団などにも客演し、その評判が伝わって読響デビューとなった模様。
●プログラムはドヴォルザークのオペラ「ルサルカ」からポロネーズ、ショパンのピアノ協奏曲第1番(アレクサンダー・ガジェヴ)、シューマンの交響曲第3番「ライン」というオーソドックスなもの。スガナンダラージャは長身痩躯で、颯爽とした指揮ぶり。オーケストラから出てくる音は、キレがあり重さもある。「ルサルカ」の「ポロネーズ」は華やか。ショパンのソリストはアレクサンダー・ガジェヴ。そういえば、この人はショパン・コンクールの第2位だった。が、演奏が始まってみるとコンクール的なスタンダードからは遠いスタイルで、ずいぶんと奔放で、荒っぽいショパンに。終楽章は猛スピードで駆け抜けたが、これでよかったんだろうか。アンコールにショパンのマズルカ第47番イ短調op68-2。後半、シューマンの「ライン」は爽快。きれいに響き、明快で、こじらせていないヘルシーなシューマン。期待したイメージとは少し違ったが、こういうシューマンもありうるのかという発見。
October 20, 2026