2002年7月アーカイブ

July 28, 2002

外池、トノ・ゴール

●くぅ。中継のないときに限っておもしろそうな試合をしてくれる→Fマリノス。しかし控えに平瀬と坂田というのは心強い。フォワード10人体制という選手層にあって、レギュラーポジションはウィルと清水、控えベンチ入りが平瀬、坂田ということで固定しつつあるのだが、こうなると出られない人はホントにベンチ入りすら遠い(ちなみに10人とはウィル、清水、平瀬、安永、坂田、外池、田原、木島、森、阿部。厳しすぎませんか、競争が)。外池大亮とか、応援してるんだけどなあ。
●ちなみにYahoo!にも載っていなくてGoogleでもなかなかみつからない外池の公式サイトはこちら。もう、すっごいフツーな感じのサイトで、「試合結果」も練習試合の詳細だったりする。でも日記のページの文章はなかなかよいのだ。本人の生の文章を載せているんだと思うんだが、自分がベンチ入りすらできない試合のことであっても、いじけるでもなく突き放すでもなく、ナチュラルに書けるというのは立派。平瀬が移籍してきたときに「FWだけでEチームまでできるようになりました。平瀬君にはマリノスでのFW争いの厳しさを是非味わってほしいものです」と書いているあたりにかすかに先輩フォワードの矜持が垣間見えるが、読んでるとすごく応援したい気持ちになるという正しい選手公式サイト。ああ、トノ・ゴールが無性に見たくなってきた(笑)。それにしても外池がクウェート生まれってのは知らなかったぞ。(2002/07/28)

July 26, 2002

床屋で落ちつけない

●床屋が苦手なのだが、いったいなにが苦手なのかと考えてみた。いつも切るときはばっさりと思いきって切る(ロンゲなのだ)。切ったらヘンな頭になるのがイヤなのかとも思ったが、少々ヘンになってもすぐにいつもの通りに落ち着くから、そんなに心配しているわけではない。たぶん、「そこの部分はどれくらい切りますか」「どんな風にしますか」みたいな問いを恐れているのだ。本当は「そこのところはちょっと軽くしてもらって、でも上のほうは切りすぎないようにしてほしい」とか思うことがないわけでもないんだけど、気恥ずかしくて絶対に口にできない居心地の悪さ。それに理容師のリアクションが怖い。勇気を出してあれこれ注文したら、「エー! お客さん、それマジっすかっ!」とか「ぷっ!(笑)」とか言われたらどうしようという、悪夢的光景が頭をよぎってしまうのだ。もちろん実際には客相手にそんな反応をする床屋はいないのはわかっている。しかしわかっていても怖いという気弱さ。じゃあ、あれこれ注文をつけずに「おまかせ」にしてしまえばいい。なんてことも思うんだけど、まかせてしまったがために「はい、飯尾さん萌え萌えのロナウド・カットになりましたよー」なんて事態になっても困る。さすがにロナウド・カットにされたら、大人しく引き下がれない。一言いわせてもらう。ワタシが萌えてるのはロナウドじゃなくてロナウジーニョなんだよっ! (2002/07/26)

July 22, 2002

Fマリノスvsヴェルディ

●行ってきました、国立競技場へ。中村俊輔ラストマッチ、Fマリノスvsヴェルディ。開始2時間前に信濃町に到着したのだが、すでにスタジアムを囲んで延々と行列が伸びていた。国立がこんなふうになったのを見たのは、5年前のワールドカップ予選以来かも。で、もう5万2千人を超える超満員で、もちろんマリノスにそれだけの集客力があるはずもなく、皆の目当ては俊輔。これくらい入ると、バックスタンド側自由席の最後方には席を見つけられない難民状態の立ち見が出てしまう(数字上はもっと入るのだが、こんな広い場所でどこかに空いているはずの席を探すことなんてできない)。
●とまあ俊輔人気の凄まじさを知ったわけだが、特に若い女性と子供たちに大人気らしくて、スタジアムの雰囲気までいつもと違う。「キャー、シュンスケー、カッコいい~~」みたいな黄色い声がホントに飛ぶんすよ。実はマリノスもそんなにサポーターの多いクラブではないので、国立が満員なのにゴール裏が孤立気味だったりする。
●結果的に俊輔が2ゴールに絡んで2-1の逆転勝利となったのだが、内容的にはまだまだ。確かにボールはよく保持しているし、サイドチェンジも巧く使っていたが、ゴールを脅かす前へ進むプレイが少なすぎる。これ、俊輔のプレイスタイルそのものでもあるんだけど、近年のマリノスが抱える病でもあり。
●セレモニーでは俊輔がぎこちなく短い挨拶を述べ、なぜかうつむき加減のままで不器用に場内を一周した。ああ、じれったい。小野とか稲本と違って、スターになり切れないヤツだ(笑)。毎度おなじみの「内向きな」俊輔、日本にいてさえこうなのにイタリアでやっていけるんだろうか。一にコミュニケーション能力、二にゴールへ向かうプレイが課題になると思うんだが、正直言ってレンタルが終了する一年後にレッジーナが俊輔を買ってくれる可能性はすごく低いと思うし、そうなればマリノスは移籍金を得ることができない。場内祝福ムード一色なのにワタシは思いっきり悲観してしまった。まあ、これはファン心理の裏返しで、ホントは猛烈に応援してるんだけど。(2002/07/22)

July 19, 2002

オタクの語源、発生の瞬間

●クラシック・オタク→クラオタ、クラヲタという言葉がすっかり定着している。考えてみると、オタクという言葉もすでに20年程度も使われているわけで、なかなか寿命の長い新語である。で、ある人と話していて「オタク」の対語として「オソト」という言葉が使われていた。この用法はこれはこれでありかなとも思うのだが、オタク(ヲタク)の語源を考えるとこれは誤りである。オタク=宅、家の中のインドア派、非オタク=オソト=アウトドア派という解釈は成り立たない。オタクという言葉の初期を知っている人はいまでは結構な年齢になっているはずだから、こういう誤解が生じてしまうのもしょうがない。
●「オタク」というのは、本来の語義と同様、「あなた」「キミ」という二人称としてある種の人々の間で使われていた言葉である。コミケあたりに集った「オタクな」人たちが互いを名前ではなく「オタク」と呼び合っており、この集団のことを「オタク」と呼ぶことになったというのが語源の定説らしいが、実際にはコミックだけでなくほかのジャンルにおいても同時発生的に始まったような気がする。一つの事柄にきわめて強い関心と探究心、執着心を持った若者がいて、彼らは情報交換のためにグループ化する必要があった。しかし見知らぬ者同士が集まったときに円滑なコミュニケーションができるほどには成熟した社会性を持っていなかったため、相手に自然に話し掛けることもできなかった。そんなときに便利な言葉として発明されたのが「オタク」。「オタク、×××から発売された○○○、もう見ましたか」みたいに実際に使用されていた言葉である。他人の名前を尋ねるとか、自己紹介をするとか、そんなことが苦手な内気な者にはとてつもなく便利な二人称だったわけだ。
●ワタシ自身がはじめてこの語に実際に出会ったのは1981年頃のマイコン(パソコン)・ショップであった。オタクというのはオバサン同士が世間話の中で使う言葉くらいに思っていたワタシは、自分と同年代や年少のコドモが互いを「オタク」と呼び合うのを目の前にして、とても強い印象を受けた。その後、ワタシはコンピュータ・オタクの世界には深入りしなかったが、この瞬間の場所や人の記憶は鮮やかに残っている。(2002/07/19)

July 11, 2002

デンパミンゾク?

●世の中にはすごい人がいるもんすね。W杯日本vsロシア戦、チケットを持たずに突破するどころかVIP席小泉総理付近までたどり着いてしまった猛者発見。引き攣りながら笑ってしまった。ワールドカップ裏伝説と認定。
●だれっすか、沖縄タイムスの読者コーナーで遊んでいるのは。「あしびな」の2本目、「日本の健闘と韓国の大躍進に燃えたW杯」が相当ブラック。これ、沖縄タイムスのほうはどういうつもりで載せてるんでしょーか。(2002/07/11)

July 10, 2002

著作権侵害? オマージュ?

●作曲家マイク・バットがアルバムに60秒の静寂を収録したら、ジョン・ケージの権利を持った音楽出版社(ってあそこだよな)から「著作権を侵害している」という手紙を受け取ったとかいう話がIndependentに掲載されてるんだけど、これってもうどこか日本語でニュースになってる? ご存知だったら、教えてください。「4分33秒」の著作権って言われても困るよなあ(笑)。もっともシャレのつもりでケージの名前をクレジットしちゃったところがマズかったんだろうから、名前を入れなきゃさすがに問題になることはなかったかと。(2002/07/10)

July 9, 2002

「クローン」ゲイリー・フレダー

●レンタルビデオで映画「クローン」(ゲイリー・フレダー監督)を観る。失敗作の香りがぷんぷんと漂ってくるパッケージなんだが、とにかくP・K・ディックの原作だから観ておこうと。舞台は近未来、地球はアルファ・ケンタウリ星人と戦争中。侵略に対する兵器を開発している科学者である主人公は、出勤途中に突然拉致される。目覚めると彼は、地球保安局の人間に「お前はケンタウリに胸に爆弾を埋め込まれたクローンで、本物のおまえはすでに殺された」といわれる。人間爆弾にされてしまった主人公は逃走し、自分がクローンなどではなく本物であることを証明しようとするが……といった話。「自分は自分なのか/本物なのかニセモノなのか」というディックおなじみのテーマを扱う。ディック好きには「アルファ・ケンタウリ星人と戦争中」なんていうのがまったくなんの抵抗もなく「ああ、それね」と受け入れられるわけだが、フツーはそうはいかないよな(笑)。B級テイストに対して寛大になれる人向け。
●もともとの原作がオチ話の短編で、あまりラストシーンに驚きを期待してはいけないんだけど、それにしても映画のラストは破綻していないか。あれ、どうしてこうなったんだっけと慌てて本棚からサンリオ文庫の「ベスト・オブ・P・K・ディック」を引っ張り出して原作「偽者」を開いてみたんだけど、やっぱり映画は整合性とれていないよう気が。でもいいか。「ブレードランナー」が例外であって、ディック原作の映画はみんなどこかで破綻しているようなのばっかりだから。(2002/07/09)

July 5, 2002

俊輔、レッジーナへ

●中村俊輔、レッジーナに旅立つという日記あり→shunsuke.com。久しぶりにこのサイトを見たのでバックナンバーも読んでみたんだけど、相変わらずホントに本人が書いたものをそのまま載せている模様。やれやれ。はやくライターなり編集者なりを雇ってほしいっすよ。「今日はなにもなかった」みたいなのを載せちゃダメだってば。だいたい「ご無沙汰です」とか「90分がんばりました」みたいな見出しはないだろう。方法論的に似てるだけに、ナカタの電脳引き立て役にならないことを祈る。
●ちなみにレジーナは今季セリエAに昇格した地方の小クラブ。こんなところっす。俊輔がこの色のユニを着ているところって想像がつかんなあ。契約は半年間レンタル+その後の完全移籍オプション付きということらしい。ぜひ最初の半年で成功を収めて、完全移籍を果たしてほしいもんである。代表的には俊輔のさらなるパワーアップを望み、Fマリノス的には俊輔の移籍金で現在レンタル中の奥をジュビロから買い取りたい。(07/05)

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