June 24, 2006

グループリーグ終了、トーゴvsフランス、チェコvsイタリア

●ワールドカップ怒涛のグループリーグ第3試合が終了。終わってみると、恐るべき結果になった。大番狂わせが一つもない超予定調和の世界。4年前はすでにこの段階でアルゼンチンとフランスが消えていたっけ。
●落ち着いて考えてみると、今回はヨーロッパ勢が強いんである。欧州以外の生き残りを数えると早い。アジア全滅。アフリカ1。北中米1。南米3。オセアニア1。オセアニアの1だってアジアとある意味共食いして生き残ったもの。アフリカ、北中米もこんなに勝ち抜けないとは予想できなかった。欧州で開催すると欧州が強い、アジアで開催するとアジアが健闘する、それだけかもしれんけど。
●で、律儀にグループリーグから2試合ほど振り返っておこう。4年後に読むとおもしろいから。

●トーゴvsフランス(裏スイスvs韓国)。普段ならフランスを応援するところだが、ワタシはトーゴを応援し、ついでに裏番組の韓国を応援した。アジア全滅なら次回から出場枠削減はまちがいない。唯一生き残る可能性があったのが韓国。この時点で1勝1分で負けてないんだから、ずいぶん健闘している。フランスと引き分けた試合も立派だった。
●が、トーゴ、一見強そうなのにフランスを前に借りてきた猫状態。序盤からほとんど防戦一方、後半10分のヴィエラにゴールを奪われるまで持ちこたえたのが不思議なくらい。すでに敗退が決定しているチームになにかを期待するのもまちがってるんだろうけど、守備戦術は崩壊、攻撃は遅い、ただ個人能力は驚異的というだけで、時間とともにあからさまに覇気を失い0-2で敗北。
●しかしフランスもなんなんでしょか。ジダンが出場停止だから、アンリとトレゼゲの2トップにした、そしたら2トップがとてもよく機能した、と。最初からフツーにアンリとトレゼゲの2トップで中盤にジダン置けば強いに決まってるじゃんとワタシなんかは思うわけだが、ここの監督はよくわからん。代表メンバーからジュリが落ちてる時点でどうかしてると思うが(ゴシップっぽい報道もあったっけ)、ドメネク監督じゃなけりゃもっといろんなことがスムーズだったのでは。
●裏番組のほうは韓国が2失点。0-2。フランスが得点し、韓国が失点し、90分の間にどんどんアジアの次回枠が減らされていく可能性が高まっていくという、絶望的な気分を堪能できた試合であった。滂沱。


トーゴ 0-2 フランス
至福度 ★
伝説度 ★

●もう一つ。チェコvsイタリア(裏ガーナvsアメリカ)。ここは「死のグループ」といわれただけあって、やっぱり厳しかった。最後までどのチームにも可能性があった。でもこういう状況になるとイタリアってホントに強い。ブリュックナー監督率いる現在のチェコは、ベストメンバーさえ揃えばどんな強豪相手でも対等に戦えると思うんだけど、どうしても層が薄い。ヤン・コラーが出場できないとなると、バロシュの1トップ。ネドヴェドの孤軍奮闘という感じ。ネドヴェドはユヴェントスのチームメイトが相手に多いから、なんだかチェコのほうにいるのが不思議な気がした。チェコのロシツキーは伝説を作る可能性のあるプレーヤーだったけど、今大会で目立った活躍がなくて本当に残念。試合はヤン・ポラクのつまらない退場もあって、イタリアが危なげなく勝利。チェコは近年の好感度ナンバーワン・チーム、でもワールドカップとは相性が悪い。


チェコ 0-2 イタリア
至福度 ★★
伝説度 ★★

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