October 18, 2008

N響アワーでエトヴェシュ「セヴン」放映

コロンビア号●19日(日)のN響アワーでエトヴェシュのヴァイオリン協奏曲「セヴン~コロンビア宇宙飛行士への追悼」が放映されるそうなので、話題の新作を聴いてみたい方はチャンネルを教育テレビに合わせるが吉。午後9時~。諏訪内晶子独奏、作曲者エトヴェシュ指揮。
●この曲、今年のBBCプロムスでネット中継されたときにも話題にしたけど(このときは指揮者が代役でスザンナ・マルッキだった)、2003年のスペース・シャトル、コロンビア号が空中分解した悲劇を題材にしている。搭乗していた宇宙飛行士が7人。ヴァイオリン奏者7人が7人の宇宙飛行士に対応しているっぽい。で、ワタシは一応ざっとBBCプロムスのネット中継を聴いて漠然としたイメージを持ってN響の公演に出かけたんだけど、行ってみると楽器配置が特殊で全然想像していた響きと違っていた。ヴァイオリニストは7人いるけど、舞台上にいるのは諏訪内さんのみで、残りの6人はテラスや客席のあちこちに立って、モニタで指揮者の姿を見ながら演奏する(といってもワタシの席からは6人全員の姿は見えなかったが)。オケも通常の扇形の配置とはちがい、ひな壇状に横に奏者が並ぶ。通常の楽器に加えて、多種多様の打楽器、エレキギター、サンプリング・キーボードなどがずらり。日頃聴きなれない多彩な音色を聴かせてくれる。最後列にタムタムが並んでて、たぶんこれがスペースシャトルのエンジンのように曲中で表現されていたりとか、全体に描写性、物語性が高くて対聴衆的にフレンドリー(標題以上のことを知らなくても、曲の終わりに「ああスペースシャトル、落ちたのね」と伝わる)。現代音楽は事前に作品以上に饒舌なテキスト情報を読まなきゃ意味不明で付きあいきれん!と思っている方でも楽しめるんでは。

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