August 3, 2010

舘野泉演奏生活50周年

舘野泉演奏生活50周年
●ピアニストの舘野泉演奏生活50周年記念公演記者会見へ。1960年に東京芸大を卒業した年のデビューリサイタルから数えての50年。2002年に脳溢血で倒れ、2004年の復帰演奏会以降は左手のピアニストとして新たな音楽世界を切り拓いている。舘野さんは登場していきなり「忙しいのと暑いのとで気が狂いそうだよ」と笑って、お元気そう。
●11月10日東京公演をはじめ札幌福岡大阪で演奏生活50周年記念リサイタルが開催される。吉松隆作曲の左手ピアノ、クラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロのための組曲「優しき玩具たち」、末吉保雄作曲左手ピアノ、フルート、コントラバス、打楽器のための「アイヌ断章」の2つの新作の世界初演、および舘野泉に献呈された間宮芳生およびcobaの作品が演奏される。写真は左より東京公演で共演する北村源三(トランペット)、浜中浩一(クラリネット)、吉松隆、舘野泉、末吉保雄の各氏。吉松さん以外の四氏は芸大の同級生なんだとか。会見中も悠然と思い出話が始まったりとか、実り多い音楽人生を送ってこられた方々ならではの温かい雰囲気が生まれていた。写真には収められなかったんだけど、舘野さんと三手連弾作品のレコーディングが予定されているピアニスト平原あゆみさんも登壇(唯一のお弟子さん)。演奏会の詳細はこちらの主催者サイトへ。
●で、今回は演奏会に加えて、2つのレコード会社から記念企画が発表されている。まずavex-CLASSICSからは、10月20日発売の第1作をはじめ3枚のニュー・アルバムがリリースされる。第1作はcoba「記憶樹」、間宮芳生「風のしるし・オッフェルトリウム」(再録音)、パブロ・エスカンデ「ディヴェルティメント」。今月これからフィンランドで録音して、それを10月に発売する、と。
●もうひとつはEMIからの企画で、なんと全26枚組の「EMIレコーディングス・コンプリートBOX」という大物が。EMIデビューアルバムのショパン(1970年)やCD4枚分のシベリウス/ピアノ名曲大系(1978年)など、初CD化という音源も多数。70年代EMIの録音がこんなに豊富にあったとは。また、ノルドグレン作曲ピアノ協奏曲第1番(尾高忠明指揮札響)のような未発売音源も。BOXでは大きすぎるという方には「舘野泉EMIレコーディングス・セルフ・セレクション」という自選の1枚もあり。いずれも10月20日発売。
●CD関係の詳細は各社サイトにもamazonにもリンク先がまだ見当たらないのが惜しいんだが、近日中には出てくるかと。

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