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January 10, 2017

ストリーミング・サービスとバヴゼのモーツァルト

●たびたび話題にしている定額制ストリーミング・サービスについてだが、クラシックを聴くことに関して言えば、唯一日本語対応ができているNaxos Music Libraryを別格とすると、今のところApple Music、Spotify、Google Play Musicの順で使用頻度が高い。「クラシックの新譜をチェックしよう」と思ったときに、まずまず頼りになるのがApple Music、(タイトル数が)頼りないけど一応できなくはないのがSpotify、そもそもそういうコーナーが見当たらないのがGoogle Play Music。サービス開始時から契約しているものの、このままなら契約を解除するつもり……。
●と、思っているのだが、困ったことにたまにGoogle Play Musicじゃなきゃ聴けない音源もあるんすよ。最近だと、CHANDOSに録音されたジャン=エフラム・バヴゼが弾くモーツァルトのピアノ協奏曲集。昨年だったか、バヴゼがアシュケナージ指揮OEKと共演したときに、ピアノ協奏曲第17番で自作と思われる攻めたカデンツァを弾いていて「むむ!」と思ったのだが、おそらくそれと同じものがCHANDOSの録音で聴ける(指揮者とオケは別)。ただ、この録音、AppleやSpotifyだと一部トラックしか聴けなくて、なぜかGoogleだとアルバム全体を聴ける。こういうサービスごとの対応の違いはなにが原因なんすかね? アーティストやレーベルが「ウチは配信なんか認めない。モノを売りたいんだ」というポリシーがあって配信では丸ごと聴かせないというのなら(是非はともかく)まだ理解できるんだけど、GoogleではOKなのにAppleやSpotifyでは聴かせないとする理由がわからない。あるいは深い理由なんかなくて、実務上の段取りの問題にすぎないのかも?
●それで、このバヴゼの録音なのだが、ピアノ協奏曲第17番の第1楽章と第2楽章のカデンツァ以降の部分は独立したトラックとして区切られている。ここでバヴゼは自作カデンツァを弾いているが、この曲には幸いモーツァルト自身のカデンツァも残っている。そこで、ボーナストラックで第1楽章と第2楽章のモーツァルト自身のカデンツァ以降が用意されている。つまり普通にCDをかけるとバヴゼのカデンツァが演奏されるが、「やっぱりモーツァルト自身のバージョンで聴きたいよ!」という人はCDのプログラム再生機能を使って、バヴゼのカデンツァを迂回してモーツァルト自身のカデンツァにジャンプすることができるわけだ。
●こういう趣向はそれほど珍しいものではなかったと思うけど、CD時代が終わりストリーム配信が主流になると、せっかくの趣向がイマイチ生きてこない(Google Play Musicのプレイリスト機能を駆使してCD同様にトラック順をコントロールすることはできなくはないのだろうが、かなりめんどくさい感じ)。じゃあどうすればいいのかというと、たぶん、正解は「2種類の演奏をまるごと用意する」なんじゃないだろうか。一枚のアルバムに両方を入れてもいいし(CDと違って長さに制約はないんだし)、あるいはアルバムごと2種類用意しても大きな不都合はなさそう。
●「バヴゼ」って名前の濁点率の高さにたじろぐ。

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