ドミノ・ピザ

News: 2007年1月アーカイブ

January 30, 2007

ストラヴィンスキー「兵士の物語」 大友直人×奥田瑛二 記者会見

悪魔:お前のヴァイオリンとこの本を交換してくれないか。そんな安物より、こっちの本のほうがずっと値打ちがある。なにしろこの本には未来のできごとが書かれているのだから!

●ストラヴィンスキーの音楽劇「兵士の物語」といえば、ジャン・コクトーからデーモン小暮閣下まで、さまざまな才人によるプロダクションがあるが、2月24日、東京文化会館にて、また新たな話題の公演が開催される。大友直人指揮、ジェニファー・ギルバード(リヨン管のコンサート・ミストレス。アラン・ギルバードの妹)他のアンサンブルによる演奏で、演出&出演は奥田瑛二。兵士と悪魔の二役を演じる一人舞台。昨日、同公演についての記者会見をのぞいてきたのだが、近年映画監督としても活躍中の奥田氏は「オペラの演出もぜひやってみたい」とのこと。楽しみな話である。(→林田直樹さんのブログも参照するが吉)。

>> 大友直人×奥田瑛二「兵士の物語」(東京文化会館)

●「兵士の物語」は物語がいいっすよね。兵士がヴァイオリンを弾いていると、老人に扮した悪魔が現れて、ヴァイオリンと本を交換してくれっていう。で、兵士が悪魔と3日間過ごしたら、その間に世間じゃ3年が経ってて、兵士の許婚はヨソの男と結婚して子供までもうけてる。兵士は村を出て、悪魔からもらった本を使って一財産築くんだけど……っていうロシア版ファウストみたいなお話。
●悪魔と取引するって話はどうしてこんなにワクワクするんだろか。悪魔じゃなくて死神だけど、「DEATH NOTE」も似たようなものだ。悪魔から本ならぬノートをもらう。ノートに名前を書くと誰でも殺せちゃう。でも、交換物の効用が「兵士の物語」は正方向だけど、「DEATH NOTE」は負の方向っていう点で暗すぎるかな。

January 29, 2007

「クラシックBOOK この一冊で読んで聴いて10倍楽しめる!」(飯尾洋一著/三笠書房)

クラシックBOOK●うむ。足がすくむが、告知せねば。拙著「クラシックBOOK この一冊で読んで聴いて10倍楽しめる!」が三笠書房・王様文庫より発売。本日配本なのでスゴく早いところは今日、そうじゃなければ明日、地方だと明後日以降に書店に並ぶはず。ミニCD付きで文庫本という手軽なクラシック音楽入門書である。なんと、帯の推薦コメント&イラストが「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子さんという豪華仕様。さらに付録CDの選曲はN響の茂木大輔さんという強力布陣。ああ、眩暈が。
●版元での万人向け紹介文はこちらにあるのだが、当サイト読者様に入門者は少ないので、ここではコアな方々向けの紹介をせねば。えーっと。須栗屋敏先生のYes/No式作曲家占いがあります(笑)。メインとなっているのは古今の作曲家40人について、その人物像やエピソード、作品を紹介した書き下ろし部分。入門書なので専門用語などは使えず、まず人物像に興味を持ってもらおうという狙いで書いています。他にDHCさんの連載FROM40からいくつかのコラムを加筆訂正して再録。
●おもしろいエピソードなんていうものはそれゆえにあちこちで反復されているわけで、ここを読んでらっしゃるような方々にとっては「なーんだ、そんなの誰でも知ってるよ」みたいな話題ばかりで恐縮するんだけど、でもワタシなりにそこに「楽しさ」を付加しようと悪戦苦闘しながら書いた。ページをめくる原動力が退屈さに破れて萎えていかないように、と。でもこれが難しいんだ。世のおもしろい本なら当たり前に飛び越えるハードル、でもクラシック音楽入門書にとっては生易しいものではない、教科書的記述という逃げ場があるゆえに。ただ、ゲラを通して読んでいるときに、不遜にも自分で「あっ、これおもしろいじゃん!」と感じた瞬間があって、そのときはハッピーだったが、ワタシは自己批判能力がそれなりに発達しているので、やっぱりダメかもと思ったら眠ってる間に返本の山に頭を抱える版元になった悪夢を見た(苦笑)。あ、いかんいかん、自分の本の宣伝をしようと書いていたのに、ついウジウジと日記調になってるぞこのエントリー、ありえないなこの展開。でも買ってね。お願い♪

January 25, 2007

お客さま、危険ですのでお席での空中浮遊はお控えください(意味レス)

●昨日、新国立劇場07/08シーズンの全ラインナップ発表! ……む。新制作は「タンホイザー」「カルメン」、山田耕筰「黒船 -夜明け」、「魔弾の射手」、ベルント・アロイス・ツィンマーマンの「軍人たち」(!)。詳細は公式サイトをじっくり眺めるが吉。
●しかし軟弱者なので「軍人たち」とか「黒船 -夜明け」をスルーして、「カルメン」とか「魔弾の射手」に行ったりするかも。ていうかそんな先のこと、わからんな。それぞれ公演日一ヶ月前くらいになったら考える。席がなかったら縁がなかったということで(←基本スタンス)。
PIANO STYLE ●隔月刊誌 PIANO STYLE 2月号発売中。特集「ラフマニノフ」に寄稿してます(万人向け)。アニメ版「のだめ」の特集記事というのもあって、アニメに疎いワタシにはためになった。楽器の演奏シーンを「CGで描いてる」って聞いてたから、てっきりモーションキャプチャーをやってるのかと思ったんすよ。でも違うって。CGはCGなんだけど、モーションキャプチャーじゃない。なるほどなあ。しかし第2回放映を見てワタシは再び思った、演奏シーンはもう少し絵が動いて欲しい。制作者はがんばって動かしてる、でも視聴者はもっと動いてくれと願う。大変。なにが? 世間は、かな。

January 18, 2007

レッツゴー!クラヲくん2007

●連続不条理ドラマ「レッツゴー!クラヲくん」第9回


「あえて苦言を呈したい!!」
「いえ結構です」

 

January 6, 2007

史上最速でリリースされるニューイヤー・コンサート

ニューイヤー・コンサート●今年のウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート、おなじみのメータの指揮ということで安心印と評判よさげなのだが、ワタシはまだ半分強しか見ておらず、正月気分の賞味期限について苦悩するところであるが、しかし。
●時は流れるのだ、秒速1秒で。かつてレコード会社は「ニューイヤー・コンサートのCDをいかに迅速に世界中の店頭に並べるか」を競っていた。いちばん早かったのはいつだったかなあ、国内盤で1月6日くらいまで繰り上がったことがなかったっけ? ありえない速度を実現するためにあの手この手の策が講じられていたような気がする。
●でもそんな情熱は達成感とともに失せていくのかも。なにしろドイツ・グラモフォンが自ら iTunes Music Store 他を通じて、直接ニューイヤー・コンサートを販売してくれることになった。公演から48時間以内というスピードで。ワタシはこの事実に1月6日になってようやく気づき、まだテレビの録画を見終わっていないほどスローなのであるけれど。

ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート2007
(iTunes Music Store/要iTuneインストール)icon

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