amazon
November 28, 2025

イゴール・レヴィット ピアノ・リサイタル

東京オペラシティコンサートホール
●秋の超高密度演奏会週間はあと一息。26日は東京オペラシティでイゴール・レヴィットのピアノ・リサイタル。シューベルトのピアノ・ソナタ第21番、シューマンの4つの夜曲、ショパンのピアノ・ソナタ第3番というプログラム。たまたまではあるが、ノット&東響のマーラー交響曲第9番に続いて、「おしまいの音楽」をまたも聴くことに。ザルツブルク音楽祭でも弾いたプログラムということで、やはり現在の戦禍が反映されているということなのか。プログラム全体がひとつの作品のような構成でもある。
●それにしても、シューベルトのソナタ第21番を前半に置くとは。いきなりこの曲。冒頭から驚くほど柔らかい音色が出てくる。単に弱音というのではなく、温かみのある音色で、儚く幻想的でもある。全般に遅いところはより遅く、速いところはより速くといった傾向を感じるものの、決してゼスチャーの大きな音楽ではなく、親密で思索的。後半のシューマンの4つの夜曲、こんなにいい曲だったとは。ショパンのピアノ・ソナタ第3番は力強さと内省が一体になった独自の世界。こんな冷厳としたショパンがありうるのか。コンクール的な世界線とはねじれの位置にあるような屹然としたショパン。アンコールはシューマンの「子どもの情景」より、おしまいの「詩人は語る」。
------
●今月は当ブログの改修工事を裏で着々と進めており、ようやく一段落した。外見はほぼ変わらないが、ソースは全ページ更新されている。やったのはhttps対応とheadタグのモダン化、CSSの調整、CMSのパッチ適用、テンプレートの書き換えなど。従来、URLはhttp://で始まっていたが、今はセキュアなhttps://になっているので、関係各位はリンクを直していただければ幸い。もちろん、httpに飛んでもhttpsに転送される設定になっているので、そのままでも不都合は起きない。

あなたのためのAI

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団の武満徹&マーラー」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。