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March 2, 2026

N響 ドラゴンクエスト・コンサート ~導かれし者たち~

N響 ドラゴンクエスト・コンサート
●27日は東京芸術劇場で「N響 ドラゴンクエスト・コンサート ~導かれし者たち~」。下野竜也指揮NHK交響楽団により、すぎやまこういちの交響組曲「ドラゴンクエストIV 導かれし者たち」が演奏された。昨年のドラクエ3に続いて、今回もプログラムノートの原稿を執筆させてもらった(感激)。ちなみに、1990年リリースのドラクエ4最初の録音を担ったのが作曲者指揮のN響だった。今回は東京芸術劇場、パルテノン多摩、森のホール21(松戸市文化会館)の3会場での開催。N響の主催公演。チケットは完売。
●ドラクエにかんしては、みんなそれぞれに思い入れがあって、その形はさまざまだと思う。昨年もそうだったけど、開演前から客席にひりひりするような空気が流れていて、雰囲気としては「これからバーンスタインがマーラーの9番を振ります!」くらいの期待感。やはりN響がドラクエを演奏するとなると、一期一会の伝説が求められているというか。ドラクエファン向けの演出とかドラクエトークなどは一切なく、ふつうの定期公演と同じように100パーセント、音楽だけを味わう公演。下野&N響は細部まで磨き上げられた演奏で、定期公演と変わらない集中度。重厚なN響の音がする。ある意味、ゲーム音楽のお客さんのほうがシビアな面もあると思うんだけど、期待通りの壮大かつ緻密なサウンド。満喫。
●もともとのドラクエ4はファミコンソフトで、自分もリアルタイムで「ピコピコ音」を聴きながらプレイしていたわけだが、作曲者の頭にあったイメージは常にオーケストラのサウンド。それをいちばん強く感じたのは「海図を広げて」かな。柔らかく流麗な音の質感はオーケストラならでは。
●ゲームとしてのドラクエ3はシリーズの正典とも言うべき本格派の大長編だったが、ドラクエ4は章ごとに主人公が変わるオムニバス形式を採用した変化球だった。そんなゲームの性格の違いが、音楽にもうっすらと反映されていると思う。ドラクエ4のほうがトリッキーな要素がある。
●アンコールは「ドラゴンクエストV」の「結婚ワルツ」。楽員退出後も拍手が止まず、なんと、下野さんのソロ・カーテンコールが実現。客席の大半がゲーム音楽のファンでも、やっぱりそうなるんだと感動。

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