
●4日はTOPPANホールでベルリン古楽アカデミー(AKAMUS)。コンサートマスターは平崎真弓、オーボエはクセニア・レフラー、チェンバロはラファエル・アルパーマン。バッハを巡る2夜にわたる公演で、その第1夜 Pure Bach を聴く。オール・バッハ・プログラムで有名曲がたくさん並ぶ……と思いきや、異稿とか復元作品多めで、微妙に知ってる世界と違うパラレルワールド感あり。
●プログラムは管弦楽組曲第2番イ短調(ソロ・ヴァイオリン付き第1稿)、オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調BWV1055R(ただし第2楽章が「復活祭オラトリオ」のアダージョ)、ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調、オーボエ協奏曲ト短調 BWV1056R、チェンバロと2本のリコーダーのための協奏曲ヘ長調(ブランデンブルク協奏曲第4番からの作曲者自身による編曲)、2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調。全体として、真摯で峻厳で、推進力に満ちたバッハ。しばしば舞踊性も感じる。躍動感あふれる平崎真弓のヴァイオリンがアンサンブルを牽引する。オーボエの音色がたまらない。甘さだけではなくワイルドな酸味もあってパンチが効いている。あと、演奏が始まってようやく気がついたけど、2本のリコーダーのソリストは、ファゴットのクラウディウス・カンプとオーボエのレフラーなのだった。濃密な演奏を堪能し、最後にアンコールとしてエア、いわゆる「G線上のアリア」。
●バッハの協奏曲、どれも最高の作品なのに、数が限られていることだけが惜しい。ヴィヴァルディみたいに600曲書いてくれとは言わないけど、せめて100曲くらい残してくれていればなあ。
●オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調BWV1055R、これはチェンバロ協奏曲第4番イ長調として親しんでいるわけだけど、ほかの独奏チェンバロのための協奏曲と同様、別の楽器からの編曲だったと考えられており、原曲はきっとオーボエ・ダモーレ協奏曲だろうということで復元バージョンもけっこう演奏されている。まあ、でもそう言われても、第1楽章の晴れやかな曲想なんてチェンバロにぴったりで、くすんだ音色のオーボエ・ダモーレが原曲なんてこと、あるかな?って、感覚的には思ってしまうのだが。終楽章もスピード感があって、颯爽としてはじける感じだし……。で、それはともかくとして、この日は第2楽章がなじみのあるものとは違っていて、「復活祭オラトリオ」の序盤のアダージョをもとにした楽章になっていた。なぜそういうことになるのか、ワタシは知らないんだけど、解説を読んでブルース・ヘインズも同様のやり方で録音していると知ったので、該当の音源を以下に貼り付けておこう。と、思ったら音源がSpotifyに見つからなかった! Naxosで NATURALLY BACH をアルバム検索すると出てきます。
March 6, 2026