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April 10, 2026

イム・ユンチャン ピアノ・リサイタル

イム・ユンチャン 東京芸術劇場
●8日は東京芸術劇場でイム・ユンチャンのピアノ・リサイタル。当初発表のプログラムは「幻想曲」をキーワードにしたショパン、シューベルト、シューマンからなるプログラムだったが、全面的に変更になり、前半にシューベルトのピアノ・ソナタ第17番(ガスタイナー)、後半にスクリャービンのピアノ・ソナタ第2番、第3番、第4番。珍しい選曲。シューベルトとスクリャービン、少し不思議な組合せだが、遠くかけ離れているようで、どこかでつながっているのかも? こじらせ系とか。
●イム・ユンチャン、髪型がかわってポスターとはずいぶん違った風貌で登場。猫背気味でそそくさと登場し、脇目もふらずに鍵盤に向かう。閉じた雰囲気だが、いざ鍵盤に向かえば鬼神のようなテクニック。後半のスクリャービンが強烈。ソナタ第2番、第3番、第4番をまるでひとつの大曲のように、ほぼつなげて弾く。弾きたいものを思い切り弾いたといった様子で、じわじわと熱を帯びながら大爆発へと至るスクリャービンの暗黒祭。噴出するパッションは今だからこそできる音楽か。タッチは強靭だが、響きはくっきり輝かしい。
●客席は盛大な大喝采。前半のシューベルトの終わりから、ワーッと歓声があがっていたのだが、後半はさらに盛り上がっていた。即座に立ち上がるスタンディングオベーションなど、ふだんの演奏会とはだいぶ違った雰囲気。カーテンコールでは動画を撮っているお客さん多数。オペラグラス持参の方も。新時代のスターだ。アンコールにラフマニノフ「ヴォカリーズ」。

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