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July 22, 2026

ピエール=ロラン・エマールのバッハ 平均律クラヴィーア曲集第2巻

彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
●18日、彩の国さいたま芸術劇場の音楽ホールでピエール=ロラン・エマールのピアノ・リサイタル。プログラムはバッハの平均律クラヴィーア曲集第2巻全曲。休憩がなかったら厳しいなと心配していたが、真ん中で休憩一回あり。譜面、譜めくりあり。理知的な印象があるエマールだが、ライブでは熱く、意外なほど勢いのある自在のバッハ。声を出さずにずっと歌っているような様子。本来、「前奏曲とフーガ」は両者の対比を基礎としたミニチュア的な世界だが、こうして全曲を一気通貫すると、仰ぎ見るような弩級の大曲になる。小ぢんまりした親密な音楽から、ロ短調ミサ級の覚悟して聴く音楽へ。こういう演奏のされ方、聴き方は想定されていない作品だと思うが、レコード/CD時代のカタログ文化的な発想が生んだ「大作」化というか。実際、こういった聴き方で初めて得られる体験の深さはまちがいなくあると思う。
●楽譜の収録順に演奏されるので、ハ長調→ハ短調→嬰ハ長調→嬰ハ短調→ニ長調→ニ短調というカタログ的と言うか物理っぽい並びになる。聴き方としては、ハ長調の前奏曲、ハ長調のフーガ、ハ短調の前奏曲、ハ短調のフーガと4曲セットで聴いて、心のなかで一息ついて、次の嬰ハ長調&嬰ハ短調の4曲セットに向かうみたいなイメージ。4曲セット×6組で休憩が入り、後半はまた4曲セット×6組を聴く、という段取りだ。ときどき、その4曲セットの切れ目で、エマールは足元のペットボトルの水を飲んだ。サッカー・ファンはみんな思ったんじゃないかな。あ、これ、ハイドレーション・ブレークだ! 幸い、CMは入らない。
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●宣伝をいくつか。月刊誌「音楽の友」2026年8月号の特集「ドラゴンクエストの音世界」に寄稿。なんと、「ドラクエ」特集だ。DQ4~DQ6のページを担当。びっくり。それから、札幌のPMF2026ガイドブックに聴きどころ原稿に加えて、コラム「大作曲家たちのコーヒーブレイク」を寄稿。札幌のカフェ案内のページに添えられたコラムだが、うまく機能していると思う。もうひとつ。東京芸術劇場の広報誌「東京芸術劇場です」に全国共同制作オペラ「イル・トロヴァトーレ」の紹介記事を寄稿。主に作品のおもしろみについて書いている。

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