●ニッポンがこれまでに一度も勝っていないワールドカップの決勝トーナメント1回戦。よりによって相手がブラジル、しかも午前2時キックオフ。しょうがないのでライブで中継を見たが、なんとも言えない気分だ。ニッポンが前半にカウンターから佐野海舟の見事なゴールで先制し、そのままリードして前半を終えたところまでは森保監督の狙い通りだったと思う。しかし、後半11分にカゼミーロの頭で同点ゴールを決められ、以降は防戦一方になったところで、アディショナルタイムの後半51分にゴール前でボールを奪われて細かいつなぎからガブリエウ・マルティネッリが逆転ゴール。そのままブラジル 2-1 ニッポンの結果に。
●2006年ドイツ大会でも決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦し、玉田が先制ゴールを奪ったが、その後、大崩れして1-4で敗れた。同じ逆転負けでも、その頃とは違って、今回は現実的な勝利のチャンスがあったとは思う。とくに前半はニッポンのペースで、前田大然らの前線からのプレスも効いていたし、ブラジルがボールを回していても、連動性の高い守備で落ち着いて対応できていた。危険な縦パスへの対処もほぼできていた。なんなら2点目を獲る可能性もあったのでは。ただ、ブラジルの監督はアンチェロッティ。わざわざイタリア人の名将を呼んだだけあって、後半の修正はリアリズムに徹したもの。中盤を制圧して相手を崩そうとはせずに、左右両サイドからのクロスをどんどんと入れる形に。これが効果的で、ニッポンは跳ね返すのに精いっぱい。奪ったボールをカウンターにつなげない。同点ゴールを奪われた後、森保監督はコンディション面でも厳しそうな両サイドを交代したのだが、左は中村敬斗から鈴木淳之介へ、右は堂安から菅原へと代わり、かなり守備的な布陣になってしまった。これではふつうの5バックではないの。が、しかたがないのだ。選手がいない。久保は初戦でけがをしたまま。もともと三笘と南野が不在の中、攻撃の中心選手をさらに欠いているという選手層の薄さがここで出てしまった。その後、田中碧、町野、小川を投入したが、攻撃のスイッチは入らず。アンチェロッティが打った妙手に対して、こちらは手駒が足りずに対応できなかったという印象。
●先発はGK:鈴木彩艶-DF:冨安健洋、谷口彰悟、伊藤洋輝-MF:佐野海舟、鎌田大地-堂安律、中村敬斗-伊東純也、前田大然-FW:上田綺世。彩艶はずっと大活躍。今大会、ラウンド32でいきなりブラジルと当たったのは正直不運ではある。大会前からのけが人の多さが悔やまれるのはザッケローニのときと似ていて、もやもやとした終わり方になる。やはりこのレベルの相手と互角に戦うには、選手層の厚みがまだまだ足りないのか。
June 30, 2026