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July 6, 2026

ワールドカップ2026北中米大会 ラウンド16 ブラジルvsノルウェー、メキシコvsイングランド

ブラジル●ラウンド16の屈指の好カードがともに月曜日の朝に開かれることに。まずはブラジルvsノルウェー。ニッポンに逆転勝利したブラジルだが、実はノルウェー相手に一度も勝ったことがない。以前、ワールドカップで対戦したときも敗れている(あれはグループリーグで負けても問題ない状況だったとは思うが)。で、今回のノルウェーはハーランドやウーデゴールといった攻撃のタレントを擁し、優勝候補の一角にも挙げられている。なんと、試合はボールを保持するノルウェーと、守ってカウンターをくりだすブラジルという展開に。まさか、ブラジルがそんな戦い方を強いられるとは。ノルウェーはブラジル相手にどんどんボールを回す。それが序盤だけではなく、一試合続く。ノルウェーのボール保持率は67%、パスの本数はブラジルの倍近く。ノルウェーは怪物ハーランドの個人能力で2ゴールを奪って、ブラジルを一蹴した。ブラジル 1-2 ノルウェー
●前半10分にブラジルが獲得したPKをギマランイスが決めていたら、違った展開になったかもしれない……いや、どうかな。高さで圧倒できるノルウェーだが、簡単にボールを放り込まず、可能な限りボールを保持する。後半34分にシンプルなクロスからハーランドが頭で決めて先制、後半45分にふたたびハーランドがペナルティエリア手前からズドンと豪快に打ち込んで2点目。攻撃の戦術はハーランド。ハーランドを見ていると、子どもの試合に大人がまじっているかのよう。規格外のフィジカル。ノルウェーが後半開始時に前線の両サイドを交代したのはどういう意図だったんだろう。予定していた交代なのか。
●驚いたのはアンチェロッティ監督が後半からネイマールを投入したこと。トップレベルでのプレイから離れて久しいネイマールが代表に選ばれたことも意外だったが、こんなに大事な場面で使うとは。そしてネイマール投入後に、ノルウェーが2ゴールを決めてしまう。これで試合は決まったと思ったが、アディショナルタイムの後半53分にブラジルがふたたびPKをゲット。VARで見ても「不要なPK」としか思えなかったが、PKキッカーはネイマール。なにかキーパーを煽った後、PKを決めて、その後、にっこりとして投げキッス。いやいや、あんた、いま負けようとしてるんだけど! 場違いも甚だしい。蛇足としか思えない茶番劇。アンチェロッティは稀代の名将だけど、こういうところはなんといえばいいのか。全方位的な配慮の一環? ともあれ、ブラジルは「伝説」の予感を漂わせないまま大会を去った。
メキシコ●もう1試合はメキシコvsイングランド。場所はメキシコのホーム、標高2240mのアステカ・スタジアム。空気が薄い。序盤から現代フットボールとは思えないほど選手間の距離が広く、ハイプレス合戦もコンパクトな守備陣形もなし。このスタジアムでメキシコは13年間負けていない。地の利は圧倒的にメキシコ。率いるのは元日本代表監督のアギーレ。優勝候補のイングランドも苦戦は必至。実際、「オーレ!」の掛け声とともにメキシコがペースを握っていたのだが、前半36分、サカのクロスにベリンガムがヘディングでゴール。ここはメキシコのディフェンスがルーズになっていたと思う。で、その直後、メキシコのボールロストからイングランドが攻めて、ふたたびベリンガムが2点目。この連続失点が痛かった。
●これで試合が壊れるかと思いきや、メキシコは魂のフットボールでキニョーネスが1点返す。さらに後半、イングランドのクアンサーが危険なタックルで退場。これで試合がおもしろくなるかと思いきや、メキシコは不用意なPKを与えて、ハリー・ケインが決めてふたたび2点差に。さらに場内の雰囲気に押されるように、こんどはメキシコにもPKが与えられて、ラウル・ヒメネスが決めて2対3。あとはメキシコが攻め続け、イングランドがよれよれになりながら守る時間が続いて、タイムアップ。メキシコ 2-3 イングランド
●感想を一言でいえば、メキシコの自滅か。地の利も数的優位もあったのに。イングランドは勝ち進んだけど、かなり疲弊したはず。