News: 2009年10月アーカイブ

October 29, 2009

ラトル、ドゥダメル、マンボ!

●サイモン・ラトルとベルリン・フィル、首席指揮者の契約を2018年まで更新。Sir Simon Rattle verlängert。ベルリン・フィルのTwitterアカウントから流れてきて知った。
●Arte Live Webのドゥダメル指揮フランス国立放送フィル&シモン・ボリバル・ユース・オーケストラの映像アーカイブが公開されている(→こちら)。両オーケストラ合同によるベルリオーズ「幻想交響曲」は特大編成で舞台がぎゅうぎゅうづめになっているのがおかしい。Arteは天井からのカメラがお気に入りなんすかね。真上からのショットがおもしろい。終わった後に強烈なブーをした人がひとりいたような気がするが客席はブラボーの嵐で、アンコールはお得意の「マンボ!」。熱い。ユーザーからのコメントが付けられるようになっているが、スペイン語がかなり目立つ。
●いいなあ、「マンボ!」って。いや一昨日シンシナティ響で聴いたばかりであるが。でもあのときは誰も客席で「マンボ!」と叫ぶ人はいなかった。なんか「マンボ!」って発声したとたんにすべての問題が解決し、災厄が退散するような気がする。ときどき厄除け代わりにつぶやいてみようか。「明日は晴れますように……マンボ!」とか。いずれ世界のすべてがマンボになる!

October 28, 2009

エンリコ・オノフリのリハーサル映像と「カリオストロの城」

●12月に来日するエンリコ・オノフリ(イル・ジャルディーノ・アルモニコのコンサートマスター)のリハーサル&インタビュー映像を見つけたので、ご紹介を。モーツァルトの交響曲第40番と「セレナータ・ノットゥルナ」を収録したときのもの。いやー、実にアグレッシブでおもしろい。インタビューでの理知的な話しぶりと、リハーサル中の爆発的な感情表現の落差がスゴい。映像は5本に分割されているので全部見てもいいし、時間のない方は1、3、5からリハーサル場面を拾うのが吉。英語字幕付き。

1.第40番第1楽章&第4楽章。ディヴィノ・ソスピロとのリハーサルとインタビュー。
http://www.youtube.com/watch?v=F1VK7HB_Aqg
2.「セレナータ・ノットゥルナ」少々とインタビュー
http://www.youtube.com/watch?v=r0wSFo2QGNA
3. 第40番第1楽章&第2楽章リハーサルとインタビュー。弾む「セレナータ・ノットゥルナ」
http://www.youtube.com/watch?v=6uC862udiMs
4. インタビューと「セレナータ・ノットゥルナ」
http://www.youtube.com/watch?v=MU1daMXTlbc
5. 第40番終楽章
http://www.youtube.com/watch?v=Z7uwNS8n7vI

●たぶんあまり知られていないんじゃないかと思うんだが、オノフリは若い頃にアーノンクールのウィーン・コンツェントゥス・ムジクスにヴァイオリニストとして出入りしてたんだとか。アーノンクール夫妻(アリス夫人はヴァイオリニスト)は両親みたいなものだと本人も語っていて、ここで頭角を現した縁があり、アーノンクールからTeldecレーベルを紹介され、イル・ジャルディーノ・アルモニコの一連の録音につながった、と。
●現在オノフリが住んでいるのは、イタリアのサンレオにある「カリオストロ城」の真向かい。宮崎駿監督の「ルパン三世 カリオストロの城」の元ネタになったカリオストロ伯爵が幽閉された城だ。まあ、オノフリが住んでいるのはこのお城じゃなくて、その向かいの家というだけの話なんだが(笑)、実はオノフリが宮崎アニメのファンで「ラピュタ」とか「もののけ姫」が好きだというところが奇遇。
●来日公演は12月9日、10日の二日間(紀尾井ホール)。公演詳細はこちら(@ぴあ)あるいはこちら(チケットスペース:音が出ます)で。

October 27, 2009

パーヴォ・ヤルヴィ/シンシナティ交響楽団@NHKホール

パーヴォ・ヤルヴィ/シンシナティの「新世界」●昨夜はパーヴォ・ヤルヴィ指揮シンシナティ交響楽団@NHKホール。最近はオケがツアーに出るとツアー・ブログみたいなのができることが多いから、きっとあるだろうと思って彼らのサイトを見たらやっぱりあった。CSO Japan Tour 2009。シンシナティ交響楽団もCSOなんすね、シカゴと同じく。
●NHK音楽祭の一公演ということでFM生中継&TV収録あり。コープランドの「市民のためのファンファーレ」、バーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」からシンフォニック・ダンス、ドヴォルザークの「新世界より」というアメリカ(?)プロ。ブラス・セクションが強力で、あの巨大なNHKホールにスコーンと突き抜けるような明るいサウンドを充満させた。うわ、この人たち、肉食だな、みたいな。これは日本にはないなあ、すなわちニッポン代表がオーストラリア代表とかドイツ代表とかとハイボールで体ぶつけて競り合ったときの感じ(なにそれ)。
●バーンスタインってスゴいっすよね。存命中は指揮者としての存在感があまりに大きかったからそうは感じなかったんだけど、今になってみると完全に作曲家として「クラシック音楽」のなかに作品を残している。「ウエスト・サイド・ストーリー」もこの日のアンコールの「キャンディード」序曲もそうだけど、次々と「みんなが知ってるメロディ」が出てくるって偉大。マーラーやR・シュトラウスみたいに、後世からは「当時指揮者としても活躍した作曲家」と呼ばれるんだろうか。20世紀後半のクラシック音楽として。マーラー、ショスタコーヴィチ、次はバーンスタインみたいな交響曲史観とか?
●この音楽祭って毎年テーマがあって、今回は「故郷(ふるさと)の名曲」っていうことで、いわゆる「お国モノ」が並ぶんすよ。で、コープランドとバーンスタインはいいとして、「新世界」。それはアメリカっていうかボヘミアだろみたいな気もする、ひとまずは。あと、他の公演だとライプツィヒ・ゲヴァントハウスがシャイーの指揮でバッハのピアノ協奏曲(もちろんモダンピアノ)をやるんだけど、これなんかもピリオド楽器復興後の今から見ると「そこ遡ってもふるさとのバッハにたどり着かないし」感がある。でも、じゃあシンシナティの「新世界」つまんないかというと、これが猛烈に楽しい。ビバ「ふるさとの名曲」。「お国モノ」ってのはオーセンティシティじゃないんすよね。たとえるなら「ナポリタン」。ナポリにそんな食い物はないだろうし、きょうびの「パスタ」のメニューには入らないけど、食べたら絶対に美味いという昭和の味。これこそNHKホールにふさわしい。あのNHKホールの「売店」みたいな昭和の落ち着いた雰囲気ってステキじゃないですか、お菓子とか売ってて。サントリーホールや新国立劇場には決して設置されないであろうポッキーの買える「売店」。これは一見出遅れているようでいて、実はもうしばらくすると先頭を走ることになる「新しさ」なんじゃないかとワタシは予想してる。本気で。

October 22, 2009

東京・春・音楽祭2010とか流星とか

●Twitterのほうでもつぶやいたけど、東京・春・音楽祭(東京のオペラの森)2010の公演詳細が発表されている。ウルフ・シルマー指揮NHK交響楽団によるワーグナー「パルジファル」(演奏会形式)、リッカルド・ムーティ指揮東京春祭特別オーケストラ、東京オペラシンガーズによるオルフ「カルミナ・ブラーナ」他。シルマーの「パルジファル」は評判になりそう。
オリオン座流星群祭り、開催中。少し生活時間帯を早めに移したので、ド深夜に眺めることはできないのだが、気になって夜空を見上げている。周囲が明るすぎる感も大ありなんだが、なかなか見えない。しかし一見、星なんてなにも見えないようでいても、じっと目を凝らしていると、だんだんそれなりにたくさんの星が見えてくる。東京でもこれくらい見えるのかあ的な驚き。
●もしや心の美しい人にだけ見える流星なのか……と怖れていたが、昨晩、かなり目立つ大きな流星を一つ発見できた。赤い火の玉が落ちてきたかのようであり、願い事を唱えるどころか「あっ」と言った瞬間に消えてしまった。
ToneMatrix。音の玩具。とてもシンプルだけどよくできている。スペースバーで全クリア。

October 14, 2009

続々・ドゥダメル祭り

●またまたドゥダメル祭り。先日の「第九」はハリウッドボウルでの花火大会だったが、10月9日のLAフィル音楽監督就任コンサートが、フランスArte Live Web(映像)とLAのFM曲KUSC(こちらは音声のみ)で生中継されたんである。曲はジョン・アダムズ「シティ・ノワール」新作初演とマーラー「巨人」。日本では平日昼間の時間帯だったけど、Twitter上ではリアルタイムで盛り上がっていた。
●で、その模様がありがたいことにオンデマンドで楽しめる。以下で公開中、たぶん期間限定なのでお早めに。映像のほうが客席のセレブだとか、「巨人」終了後のおめでたい雰囲気の演出とかも楽しめるのでオススメ。でも「映像はカクカクして動かん!」という方は音声をどぞ。「巨人」、粘ってます。

Arte Live Web(映像)
KUSC中継(音声)

●まだ28歳か、ドゥダメルは。若くて才能があるっていいっすよねー。みんな思い切り歓迎できる。
●で、次の生中継情報。ドゥダメル指揮フランス国立放送フィル&シモン・ボリバル・ユース・オーケストラで、ベルリオーズの幻想交響曲他をまたもArte Live Webが配信してくれる。現地10月23日20時(日本時間24日3時)ということで、これは生で追いかけるのは厳しそうだが、きっと後日アーカイブを公開してくれると期待。
●ていうか、一回一回のコンサートが話題になるスターって久しぶりな感じ。本当は好き嫌いの分かれる音楽だとしても、そこを承知でつぶやいておくが吉、「イエーイ!」とか「ウヒョー!」って。

October 8, 2009

パリ管弦楽団の過去音源配信中、さらにfrance musiqueのオンデマンド配信開始

●またまたご親切にいくつかステキすぎる配信情報をお教えいただいたのでご紹介を。
パリ管弦楽団●まずパリ管弦楽団。過去の名演奏の音源を無料配信中。ブーレーズ指揮のバルトーク、ジュリーニ指揮のヴェルディのレクイエム、ショルティ指揮のベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」、アルゲリッチを独奏に迎えたバレンボイム指揮の公演など、さすがに豪華な全8公演絶賛公開中。

Les concerts en écoute intégrale

●もう一つパリ管弦楽団関係で過去の放送用ビデオアーカイブの中から、インタビュー、リハーサル、演奏風景などを気前よく放出中。いくつか拾って見た限りではそれぞれは短時間のものなんだけど、古い貴重なものが多い。シャルル・ミュンシュの映像(1967)はインタビュー場面がフランス語がわからなくて悔しいんだけど後半のリハーサル場面、彼の十八番「幻想交響曲」で伝わってくる熱いキャラクターは一見の価値あり。ミュンシュの後を継いでシェフとなったカラヤン(1972)はエッシェンバッハらとともにモーツァルトの3台ピアノのための協奏曲を弾き振り。この28年後にすっかり容貌が変わったエッシェンバッハが首席指揮者に就任するとは、この時点で誰が予測できただろうか……。
ラジオフランス●そして、ネットラジオ界にプチ朗報。 france musique がいくつかの番組のオンデマンド配信をスタートしてくれた。たぶん、過去2か月分を提供すると書いてあるような気がする。時差を気にせず聴けるのはありがたい。

france musique : les concerts à l'antenne

●しかしスゴい時代になってるなあ。空想すらしなかった未来を通過してる。もし今学生くらいだったらネトラジ廃人とかになりかねん。

October 6, 2009

続・ドゥダメル祭り

LAフィルのウェブキャストは、今これを書いてる時点で、あと2時間ほど。アンコール配信はありがたいが、1日限りとはなかなか厳しい。でもまあお祭りだから、ドドッと盛り上がってパッと終わるのがいいのか。
●で、ネタバレ(とは言わんか)。ハリウッドボウルの公演なので、お客さんはユルユルで、楽章間でもいちいち「イェーイ!」とか言いながら盛り上がる(笑)。ついには終楽章の Vor Gott! の後でも「イェーイ!」って、おいおい、そこで拍手した人は始めて見たぞ。で、最強に盛り上がって曲が終わった後、アンコールでもう1回おしまいのところを演奏するんだけど、そこでドンパチドンパチ花火が上がる。絵的にスゴいことになってて爆笑。そこまでやるか。
●しかもウェブキャスト用に「第九」の歌詞が手作りっぽい字幕で出てきて、それが英語とスペイン語と交互になってたりする。異界。演奏後のドゥダメルのスピーチも英語だったりスペイン語だったり。フツーの演奏会じゃありえないものをたくさん楽しませてもらった感じ。なんかもう、スゴいノリだった。
●お祭りはもういいから音楽監督ドゥダメルとLAフィルの普通の演奏会を見たい/聴きたいという方は、10月9日にARTE Live Webで中継があるのでそちらを見るのが吉。曲はジョン・アダムズのCity Noirとマーラー「巨人」。えーと、これは時刻はフランスで5時ってことだとすると、夏時間だから7を足して日本は12時? これまでの前例では後日に期間限定でアーカイブにアクセスできるはずなので、基本的にそちらを期待。あと、音声だけなら地元局 KUSC の中継もあるかと。(※後日追記:ARTE Live Webのサイトの開始時間が4時に変わっていた。つまり日本時間で11時。KUSCと時間がずれているからヘンだと思ったんだけど、これで納得)
●昨シーズンの演奏でよければ今すぐ聴ける公演がひとつ。音声だけだけど、アメリカン・パブリック・メディアのラジオ番組 SymphonyCast から、ドゥダメル指揮LAフィルのR・シュトラウス「4つの最後の歌」とベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を。(ドヴォ7はドゥダメルじゃありません)

October 5, 2009

ドゥダメル祭り

●昨日、Twitter界隈で相当騒がれていたのだが、ドゥダメル指揮LAフィル「ようこそグスタボ」コンサートが生中継されていたんである。LAフィルのサイトで映像付き(音声はKUSCのネットラジオでも生中継)。無料。プログラムはこんな感じで、メインは「第九」。で、そんなウェブキャストに対して、わーっとTwitter上で日本人ユーザーたちが盛り上がる光景っていうのが、なんかもうスゴいことになってるな、と。クラヲタ・クラスタじゃない人たちも参加してる感があったのも新鮮だった。
●しかもこれ、オンデマンドでアンコール配信してくれるんすよ(←こういうのもLAフィルがTwitter上でつぶやいてくれる)。Thanks to everyone who watched the Bienvenido Gustavo webcast! Tune into our 24 hour on-demand encore tomorrow @ 10am PDT: http://laphil.com(http://twitter.com/LAPhil/status/4595683028)ということなので、日本時間だと5日の午前2時からスタートの24時間かな。ワタシは生中継では部分的にしか聴けていないので、これは見るしか。一部聴いた感じでは、ハリウッドボウルでのカジュアルな公演なので、お客の「イェーイ!」みたいなのが楽章間でも(いや楽章間ですらないところでも。笑)聞こえてくる。プログラムの最後に「花火」っていうのがあって(曲名じゃなくて)、??だったんだが、これはもう爆笑必至っぽい。
●新しいスーパースターの登場を歓迎するムードをみんなで作ってる感じがよいな、と。こういうのだけ見てると、ドゥダメルはいつでも学園祭ノリでイケイケなんじゃないかという気になる(笑)。フツーの演奏会を見たい方はベルリン・フィル・デジタル・コンサート・ホールの昨季のアーカイブにプロコフィエフの5番とかもあるので、そちらもオススメ(こっちは有料だけど)。

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