2004年2月アーカイブ

February 29, 2004

オウムと「もえたん」

●オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)被告にに死刑判決。
●amazonで「オウム真理教大辞典」(東京キララ社編集部)を検索するとこんなメッセージが。

この本を買った人はこんな本も買っています
萌える英単語もえたん』 渡辺 益好, 鈴木 政浩

オウム真理教大辞典 萌える英単語もえたん

 オウム真理教がテロリズムや犯罪史としてではなく、オタク文化のコンテクストで捉えられているのがよくわかる。
●ちなみに「萌える英単語もえたん」(三才ブックス)は本作りのアイディアとしては極めて秀逸で、これを作った人は天才編集者だと思う。

February 27, 2004

クリストファー・ノーランが「バットマン」!?

この人がノーラン。写真によってずいぶん見え方が違う●「ラストサムライ」で米アカデミー賞の助演男優賞候補になった渡辺謙が映画「バットマン」の最新作で悪の首領を演じることに。渡辺謙にもバットマンにも関心はないのだが、その監督名を見て驚いた。前に当欄でもご紹介した「メメント」「インソムニア」のクリストファー・ノーランではないですか。
●前2作はエンタテインメントの定石を踏みつつも、「事実と物語の境界」を扱った文芸性の高い作品だった。その次作が「バットマン」。以前インタヴューで読んだのだが、このロンドン大学で英文学を学んだ若手監督曰く、「ミュージカル以外だったらどんな映画でも撮りたい」。これは楽しみ。少なくともジャン・ピエール・ジュネの「エイリアン4」よりは傑作になることを願う。

February 26, 2004

発表! 「無人島の一枚」

Desert Island Disc●お待たせいたしましたっ! 通算訪問者数300万名様突破記念企画「無人島の一枚」堂々公開!。4ページもあるので、じっくりとお楽しみあれ。いやあ、これはホントおもしろいっすよ。
●いただいた投稿を記事にまとめる際に「これをブログにまとめることもできるな」と思ったんだけど、やっぱりなんか違うなと思って普通のスタティックな記事に仕立てることにした。他サイトとの同期性があってリアルタイムに展開可能なブログと、いったんあずかった記事を編集側の視点でまとめるページものの記事ってのは、本質的にまったく別のおもしろさだもんな。

●p.s. 「無人島の一枚」についてのスレッドを立てていただいたようなので、ご感想はBBS「ヲレサマ レコメンド」まで。

February 25, 2004

揺籃音楽配信

mp3を溜め込む●何日か前の米国タワーレコード破産申請の記事の中で、「アメリカではタワーレコードのライバルとしてウォルマートのような小売業が挙げられていて驚いた」というようなことを書いた。ウォルマートに関してはワタシは実店舗のイメージがあったのだが、これはちょっと認識不足だったようである。オンラインでのウォルマートはもはやamazon.comとなにも変わらない。さらに彼らはオンラインでの音楽配信ビジネスもはじめようとしている。

米アマゾン、米ウォルマート、オンライン音楽配信サービスが秒読みに(CNET Japan)

●amazon.comのほうはすでにFree Downloadsを設置していて、クラシックの音源もかなりの量が置いてある。現状ではまだCDを買うためのサンプル程度の長さ(大きさ)だが、こうなってくると近くオンラインで新譜を購入することになるだろうことに何の疑問も持たなくなる(パッケージ・メディアが消えるか続くかは別問題として)。walmart.comはそもそも通常のCDでもクラシック音楽を視野に入れていないので、ワタシにとっては用はなさそう。
●ふと思ったが、回線が高速化していくなかで、過渡的にクラシック音楽に「小品の復権」があるかもしれない。10分なら簡単にダウンロードできるけど、大曲はまだオンラインじゃムリみたいな時期。SPからLP、CDへ媒体が長時間化するにしたがって、聴かれる機会の減った小曲ってあると思うんだが、そこに再び光を。

February 24, 2004

中田英寿の戴冠式

大衆の反逆●オルテガ・イ・ガセットの「大衆の反逆」(ちくま学芸文庫)から。
「自由主義は敵と共存する決意を、しかも弱い敵とさえ共存する決意を表明しているのだ。人類がかくも美しく、かくも逆説的であり、かくも優雅で、かくも曲芸的で、かくも自然に反することに到達したのは信じがたいことである。(略) 敵と共存する! 反対者とともに統治する!」
●先日のW杯予選ニッポンvsオマーンで、オマーン選手の時間稼ぎのウソ怪我に対して、ナカタがボールを外に蹴り出したシーンがあった。それを見てアレックスはナカタに「なぜ出すのだ!?」と怒っていたようである。ワタシを含めたスタジアムのほとんどが、あれは明白な時間稼ぎで倒れているだけだから、ボールを出さずに攻めてほしいと思った。ナカタはお人好しなのか、これはブラジル人の言うマリーシア(ずる賢さ)の欠如なのか。
●たぶん違う。そもそもマリーシアとは弱者の論理であり、ブラジル人はマリーシアではなく華麗なテクニックで世界一になっていることを忘れてはいけない。キックオフから時間稼ぎをするオマーンは、戦う前に自らが弱いことを認めている。ナカタはその「弱い敵」に対して、自分たちにとってその場でもっとも大切なものを危険にさらした。これは2002年ワールドカップでの韓国vsイタリア戦におけるトッティを思い出させる。(少なくともイタリア側の論理では)審判を敵に回し、窮地にあってトッティは、わざわざ自陣の危険な地域でボールを足元に起き、正対した韓国選手に対して掌を上に向け、指で「来い、取れるものなら取れ」と挑発した。結果としてイタリアは負けたわけだが、試合のスコアなど関係なく、フットボールの精神史ではトッティは王者となった。
●ナカタもあのボールを蹴り出した瞬間にオマーン選手と、アレックスと、ニッポン代表と、スタジアムの人々を前に、王冠を戴いた。オマーン選手が本当に怪我をしていたかどうかなど、まったくどうでもいい。一次予選の結果も関係ない。これは中田英寿の戴冠式だったのだ。

February 23, 2004

「文壇」

野坂昭如/文壇●一昨年の刊行だが、薦められて野坂昭如の「文壇」を読んだ(文芸春秋)。舞台は60年代の日本文壇。著者がテレビ業界から活字の世界へ活動の場を転じ、色物雑文家から小説家になるまでを描き、当時の文壇(というか文壇バー)の様子が綴られる。三島事件直後の70年大みそか、丸谷才一が「たった一人の反乱」を書くまでの10年間を追っている。
●で、以下、書評でもなんでもなくて延々と余談なんだけど(しかもスゲー長い)、昔テレビのバラエティかなにかに出てきた野坂昭如が「オレはもう十年以上風呂に入っていない」って発言して、その場にいたアイドルの女のコたちがマジでひいてしまったときの言い訳がスゴかった。「風呂には入らないが、一日に下着を何度も替えている。だから、これは風呂に入っているのと同じだろう」。ス、スゴすぎる。キモヲタ的には参考になるなあ、デヘヘヘ。って違うだろ。
●「文壇」にも登場する銀座の有名な文壇バー、以前このうちの一つにワタシは行ったことがある(90年代なのでもう往時の文壇バーとは様子がずいぶん違ってるだろうけど)。とある大先生が若造に世間を見せてやろうと銀座に連れて行ってくださったのだ。が、銀座のバーどころか、そもそも酒を飲まないワタシなので、あらゆる場面で自分にふさわしい身の処し方がわからない。まず銀座に行くのにいきなり営団地下鉄に乗ると思ってるワタシ(笑)。違う違う、タクシーで行くんだってば。で、そこから何軒かハシゴするんだが、たとえばカウンターの向こう側に「ママ」がいる。ママってなんだよ、それ。誰のお母様でありますか(とは尋ねない)。だれもメニューを見てないのに、食い物やら水割りが出てくる。店を出るのに「お勘定」なんてない。後日、大先生の家に請求書が送られてくるわけだ。

February 21, 2004

U-23代表ニッポンvs韓国

●五輪最終予選直前の強化試合となった日韓戦、しかしこの年代は日韓戦やりすぎ(笑)。で、試合展開はこれまでと打って変わって、ほとんどニッポンがゲームを支配して攻め続けることになったんだが、とにかく韓国側のコンディションが非常に悪かった。これだけコンディションに差があってのホームゲームなので、内容はほとんど一方的。あと若い年代だと韓国も「日本が相手だと目の色が変わる」ってことがないっすよね。お互い時期が時期なので激しいプレイは慎んでくれる。
●ニッポンでよかったのはやっぱり松井。あのヒール気味のパスから最後に自分で決めたゴールはなんですか。おまえはジダンかっ! トリッキーなテクニックではフル代表を含めても松井がニッポン最強だと思うが、先発の座は山瀬。山本監督は現実主義者である(笑)。
●あと、トゥーリオはやっぱりヤバい。鈴木啓太もヤバい(足元が)。でも足技だけでサッカーは勝てるわけじゃないから、こういう意見は茶の間で見るファンの勝手な言い分なんだよな。ただしキーパーとディフェンス・ラインの連携は真剣にヤバいかも。
●平山のトラップミスから生まれた森崎のゴール、あれは一瞬強烈にアウトにかけて打った神技ゴールかと思ったが、スローで見たら相手ディフェンダーにあたってた。だよなあ。でもビューティホー。2-0で完勝。

February 20, 2004

中鉢聡萌え、そして八咫烏カイロ

jfaの八咫烏(ヤタガラス)●まず連絡事項。みなさまにご投稿をいただいた300万アクセス記念企画は鋭意編集中っす。さすがに日々の更新のようにはいかなくて、それなりに時間とれるときしか進まないので、もうちょっとだけお待ちを。かなーり、おもしろいっす。特に「座右の銘」が(笑)。
●で、昨日のワールドカップ予選話の落穂拾いを。君が代が伍代夏子だって書いたが、もう一つ大事なことが。オマーン国歌を歌ったのはだれか。フツーはオマーン人歌手が歌うのだが、なぜかオペラ歌手の中鉢聡さんが歌ったのである。で、これが実に立派な歌唱で、おそらくオマーン人歌手を呼んでもなかなかここまで情感を込めては歌ってくれないだろうってくらい凛々しくて見事。ピッチ上のオマーン・イレヴンは感動のあまり号泣(てのはウソ)。しかも男前なので、中鉢聡萌えでも許す>サポーター。ていうか、次回は君が代希望。
●それとJFA(日本サッカー協会)が偉かったこと。試合前にいつもはスポンサーのウザい宣伝ばかり入った袋を配りやがってくれるのだが、今回、なんと、JFAのマーク入り特製使い捨てカイロを入れてくれたのだ! ああ、偉すぎるよ、JFA。多くのサポーターは試合開始1時間以上前からスタジアムに入る。2月の夜、事実上野外で3時間も気温と試合内容の寒さに耐えるんである。辛いっすよ。お客の気持ちをわかってくれたJFAは偉い。何度でも言うけど、最近のJFA(の現場で働いている職員の方)はホントに偉いね。

February 19, 2004

ニッポンvsオマーン、2006年W杯ドイツ大会予選第一戦

オマーンは強くなっていた●埼玉まで行ってきたのである。ワールドカップ2006ドイツ大会アジア一次予選、その初戦となるニッポンvsオマーン。もう頭が真っ白になるような90分で、久しぶりに本当の代表の試合を観た気がする。年に何度も代表の試合を観ているようでいて、どれも実質親善試合、生の公式戦は7年前のW杯フランス大会予選以来なのだ。サッカーで本当に代表の公式戦といえるのは2年に一度しかないと思っている。ワールドカップ予選(そして出場できれば本大会)と、アジア・カップだけ(東アジア選手権なんてまだまだ認められない)。もっといえば、ワールドカップ予選さえ観られれば、あとは全部オマケかお祭りみたいなもんだ。
●ワタシが心配してたのは、スタジアムの中の雰囲気。最近じゃ代表戦はいつもジャニーズ運動会なので、7年前のシリアスな空気が帰ってくるのかどうか。君が代がスマップだったらどうしよう(今ならあり得るでしょ?)。でも偉いぞ、日本サッカー協会。君が代は伍代夏子! 理想的な人選ではないか。ワタシは必死になって伍代夏子に拍手した(歌は聴いたことないけど)。これなら絶対誰も「キャー!」って叫ばない。君が代はオペラ歌手か演歌歌手がいい。
●そして、われらがニッポンは弱かった。心配していた通り、怪我人を除いてベスト・メンバーだったのに弱かった。だから、あの7年前の雰囲気が甦ってきた。ちゃんとした試合の雰囲気になった。みんなブーイングと口笛で、オマーンを歓待し、不甲斐ないニッポンを鼓舞した。GK:楢崎-DF:アレックス、宮本、坪井、山田ノブ-MF:稲本、遠藤(→小笠原)、ナカタ、中村俊輔-FW:高原(→鈴木タカ)、柳沢(→久保)。監督ジーコ。

February 18, 2004

レオンハルトの時代

レオンハルトのバッハといえばこれ●レオンハルトのバッハっていうと、ワタシの頭の中ではドイツ・ハルモニア・ムンディの60年代の録音なんである(たとえば写真の「平均律」)。SEONも含めていい。でも、Virginの80年代ってのはこれまで縁がなかった。次々と若いタレント出てるから、まあ大巨匠を重ねて聴くよりはそっち優先だろうと。でも廉価盤になっていたVirginのイギリス組曲を聴いて軽くショック。えっ、これ、レオンハルト? 自信を持って断言するが、ワタシゃブラインドでこれ聴かされても絶対レオンハルトだってわからない。あの、もったいぶり王なドイツ・ハルモニア・ムンディと別人じゃん。
●昔、音楽誌(←すごく控えめな言い方だ)のインタヴューで、レオンハルトが「20世紀はロクな時代じゃなくて最悪、18世紀のほうがずっとマシ」みたいなことを言ってて(口調はずっと重々しいわけだが)、あまりに現代批判が烈しいので「もうだったらオマエは18世紀に帰れっ!」みたいに思ったことがある(神を恐れぬ言いっぷりだな)。そんなレオンハルトでも演奏スタイルは変わっていくんすね。今年も6月に来日してくれるようだけど、これからも意気軒昂と20世紀および21世紀を憎悪しつづけて欲しいと切に祈る。ほぼ神。

February 17, 2004

レアル・マドリッドvsバレンシア

●悪夢である。スペインで最強の2チームが激突したこの試合は0-0で終わるはずだった。レアル・マドリッドは出場停止でジダンを欠く。これにバレンシアの守備力も加わって、いつものスーパー・プレイは見られない。0-0が妥当。しかし審判はロスタイムにレアル・マドリッドにPKを与えた。ラウールへのチャージはどこから見ても正当で、ファウルなど存在しなかったのに。1-0でレアル・マドリッドが大きな勝利。
●これはあきれるほどよくある出来事である。審判を批判すりゃいいってもんじゃない。またワタシらはおなじみの命題を学ぶ。 [1]最高の舞台が用意されていても、サッカーはとことんつまらなくなりうる。[2] 富める者に幸運と審判は微笑む。[3] 世界は不条理である。

February 17, 2004

神が見える

レコード店●レコード店でCDに店員さん手書き風のオススメ・コメントがついているじゃないっすか。ときどきウケしか狙ってないのがあって笑うんだけど、ある老巨匠指揮者によるブルックナーについていたカードを見て哄笑しそうになったですよ。「神が見える」。もうホント、見えそうだ、ブルックナーの名演聴くと。ワタシもいつも見える一歩手前までは来てる(笑)。第4番あたりだとまだまだ見えないが、8番とか9番はほとんど見えかかってる。
●次回は「神になれる」でどうか。

February 16, 2004

モデナvsボローニャ

●カテナチオ! ナカタを見るためだけに深夜のモデナvsボローニャ、あっというまに前半からボローニャ一人退場、後はひたすら耐えに耐える、ジリジリとガマンする展開、辛抱すればいつかはきっとな非スペクタクル系、1-1のドローでボローニャ満足、モデナももしかしたらちょっと満足、ニッポンの視聴者全員つまらねー。守るばかりでナカタはすっかり見せ場レス、風間さん途中から居眠りしつつも口が勝手に動いて睡眠解説の離れ業(ウソ、たぶん)。っていうか、調子悪くない? なりきりカゼッタ風に採点すりゃナカタ5.5点。
●もうありがちすぎて退屈ないつものイタリア式サッカー、いつの間にこんなことに、ちょっと昔は世界のスター終結で華やかだったのにと、うなだれつつ過去に向かってロナウド風に超速ドリブル。

February 14, 2004

ゲバラ焼肉のタレ

●ふと昔に思いついたギャグを繰り返したくなってみたりする。

February 13, 2004

ニッポン代表vsイラク代表

イラク●あと一週間でワールドカップ予選が始まるってのに、このコンディションとテンションの低さはヤバすぎ。イラクの選手たちがどういう環境でプレイしている(あるいはしていない)のかは知らないけど、往時の強さは見られず。なのに五分で戦ったニッポン。坪井はずっと考え事でもしていたらしく、信じられないミスを連発。途中から入った俊輔もパスミス連発してるのになぜかニヤニヤ。ああ、もう、ダバディ叱ってよ!(←もういないって)
●といっても、実はタイマー録画に失敗して後半しか見ていない(でも前半はもっと酷かったらしい。あり得ねー)。なぜ失敗したかというと、オートCMカットという機能を使ったら、君が代に続いていきなり前半のハイライト・シーンにすっ飛んでしまったんである。旧式のビクターのビデオデッキは前半をごっそりCMと判定してくれちゃったわけだが、そんなありさまだったとすると、ある意味ビデオデッキは慧眼ってことでリスペクト。

February 12, 2004

U23ニッポン代表vsロシア代表

ロシアのオノプコ萌え~●五輪予選前の強化試合U23ニッポンvsロシア、相手がフル代表という変則マッチ。欧州がシーズン中なのでロシアもベストメンバーには程遠いにせよ、当然この前のイランよりは強い。ニッポンは高松と坂田のツートップ、キーパーに黒河など、前回から大きくメンバーを代えてきた。黒河のスーパーセーブもあって1-1の結果は見事。ほとんど守勢に回っていたのも相手との力関係を考えればしょうがない。
●トップ下には松井。日本のU23では群を抜いて巧い。ジダンのマルセイユ・ルーレット失敗コピーとかもあって(でも巧い)、同ポジションを争う山瀬よりはるかに楽しい。楽しい分、リアリズムを欠くけど、でもいいじゃないっすか。つまらん選手の多い中で、松井だけっすよ、楽しいのは。
●ゴールにつながる攻め上がりを見せた田中トゥーリオだが、ワタシゃやっぱりヤバいと思った。フィジカルの強さに加えて、きっと現場でしかわからないメンタルの強さがあって重用されるんだろうが、このチームのなかでもっとも足元が危うい。しかもヘディングまで危ういことが発覚、ここ一番でスゴいことをやってくれちゃいそうな気がしてしょうがない。あ、あの攻め上がりで股抜きっぽくオノプコを交わしていったけどさ、あれ、絶対に狙ってねえって。本人も驚いてたに100ディエゴ。
●あと、ニッポンがワンタッチでボールをつないだ攻撃を、実況の田畑アナが「これが山本監督の目指すダイレクト・プレイ……」みたいなこと言ってたけど、これは勘違い。山本監督が言っているダイレクト・フットボールっていうのは、ボールを持ったらゴールへ直接つながるような手数と時間をかけないプレイのことで、たとえばディフェンス・ラインから一挙にフォワードにロング・パスがわたってゴールできるならそれが最良っていう考え方。現代フットボールの主流となりつつあるスタイルで、トルシエが目指してたのもこれ。これと対極にあるのはボールを長く保持して、パスを短く数多くつないで、相手ディフェンスを崩してからゴールを狙おうというポゼッション・フットボールで、ジーコとかブラジル代表、レアル・マドリッドがやっているスタイル。超人以外には効率の悪いサッカーと見なされている(でも楽しい)。
●それにしても高校サッカーの得点王は潰されかねないほど騒がれて気の毒。一方、ワールドユースの得点王はちっとも騒がれなくて安泰である。まあ、実際なにもできなかったからなあ→坂田。大熊監督、呼ぼうか?

February 11, 2004

イルハンも坊主

ベジクタシュ●ワールドカップで人気大ブレイクのトルコ代表のイルハン王子様が来日。まさか本当にヴィッセル神戸にやってこようとは。しかし来日してみたら、いきなりの坊主頭で、さっそく三木谷社長の期待を裏切ってる気がする(笑)。
●以前サカマガで紹介されていたときの記事によると、イルハンは甘いマスクに反して思い込んだら止まらない、扱いの大変な選手らしい。気性の激しさはチームにとってはプラスだろうけど、マーケティング的には微妙。
[写真は前所属のトルコの名門ベジクタシュのエンブレム。ヴィッセルと似てなくもない。]

February 11, 2004

米国タワーレコード破産申請

米国タワーレコードが破産申請。タワーレコード日本法人はすでに米国から独立しているので、これとは無関係のはずである。以前に米国タワーレコードを運営するMTSが赤字経営であり身売り先を探しているというニュースは聞いていたが、彼らにとってのライバルとしてウォルマートなど大手小売業が挙げられていたのには軽く驚いた。アメリカ人はそんなところでCD買うのかよっ!
●ワタシら音楽ファンからすれば、タワーレコードなんてデパートみたいなもので、専門店とは逆の側にあるものっていう認識だった。一方に特定ジャンルに精通したオヤジが店を切り盛りしている専門店があって、それに対してタワーレコードはなんでもある総合店という位置づけ。でもタワーvsウォルマートって構図は、タワーレコードが専門店の側である。ウォルマートなんて音楽産業ですらない。
●だから専門や得意分野に特化したものが、より間口の広いものに飲み込まれていく姿に戦慄する、って言いたくなりがちなんだけど、たぶん現実はそんなに図式的なものでも単純なものでもないんだろな。

February 10, 2004

甘菓子王国

このオヤジがヴァレンタインとやらだ●ブッダッ! 今年のバレンタイン・デーは土曜日にぶつかりやがって菓子業界から悲鳴。しかし婦女子は果てしない義理から解放、非モテ系男子も安心、モテ系も気楽、よって来年よりバレンタイン・デーは毎月2月の第二土曜日に開催すると本日閣議にて大決定(ウソ)。
●ていうか、「友チョコ」は激しすぎる。
●クラヲ的には「バレンタイン・デー」より「ヴァレンタイン・デイ」なのかっ!

February 10, 2004

本日〆切

●通算訪問者数300万名様突破記念企画「無人島の一枚」、本日いっぱいで投稿締め切りである。
●おかげさまで、数多くの、しかもおもしろい記事をいただくことができました。個別にお返事を差し上げられませんが、大変ありがとうございました。
●これからページの作りこみにしばらく時間がかかるので、ほどほどに刮目して待て。

February 10, 2004

坊主速報

●本日の新日フィルサントリー定期にて、指揮者広上淳一氏が坊主頭で登場との報。以上、坊主速報でした。

February 9, 2004

ニッポンvsマレーシア/U23ニッポンvsイラン

代表ユニ●週末はニッポン代表&五輪代表。ともにテレビ観戦のみ。なかなか頭の痛い2試合だったんだが、とりあえず思ったのは、「そんなにコロコロと代表ユニ変えるなよ」。もう今の明るい青の縞でもいいし、2002年のでも98年のでも94年のでも90年のでもどれでもいいから、せめて基調になる青の色だけでも固定してもらえんかね。これがニッポンの色っていう青。
●で、ニッポンvsマレーシアのフル代表。本山と久保のツートップとか、山田卓也先発とか新鮮度ありすぎっつうか、W杯予選直前とか言っても、これってもうその代表と別の代表だろみたいな感ありあり。現在Jリーグはシーズンオフなので、選手の動きがイマイチなのはしょうがない。それにしても漫然とした90分で、相手とのレベル差も大きすぎてまさに「練習試合」。4-0。こんなに牧歌的な雰囲気でよかったんだろか。W杯1次予選はそう楽でもないという予感。っていうか、前々回の予選を覚えている人があれ見たら、フツー不安になる。
●ニッポン五輪代表はイランと対戦。こちらは従来の五輪代表(谷間の世代)とユース代表(ワタシは傲慢世代と呼んでいる)が合体した新チーム。テレビが「平山すごい」を連呼してうるさかったが、相手が強くて緊張感のある試合だった。イランは若い世代にもタレントが育っていて感心。巧い。ニッポンのほうはやはりディフェンスに難があるというか、チームができていないというか。1-1でドロー。田中トゥーリオはいろんな意味で「柱谷の再来」だと思った。ヤバいのか。ビミョーすぎる。とにかくウワサ以上に柱谷だった(←分かれ)。

February 6, 2004

「マッチスティック・メン」

マッチスティック・メン「マッチスティック・メン」(エリック・ガルシア/ソニーマガジンズ)を読んだ。リドリー・スコット監督、ニコラス・ケイジ主演で映画化されているようだが、そちらは未見。「さらば、愛しき鉤爪」のエリック・ガルシアの長篇、というかやや長めの中篇くらいか。
●ロイとフランキーという凄腕の詐欺師コンビが主役のコンゲームで、ここにロイの娘だという14歳の少女が割って入る。大人が少女に翻弄されたり、古典的な詐欺のテクニックを娘に教え込んだりと(まるで映画「レオン」みたい)大変楽しく、コジャレてて、気が利いている。ラスト・シーンがまた良い(映画と同じなのかどうかは知らない)。オススメ。
●ただし一つだけ難点が。詐欺師コンビが、かたや潔癖症で鬱で神経症(ロイ)、かたや豪放磊落な浪費家(フランキー)という対照的な二人組みなのだが、ロイのほうが巨漢という設定である。これをついつい逆に思い込んでしまう(表紙には映画のロイ役ニコラス・ケイジが写ってて、これがまた混乱の元。痩せてるじゃん)。しかも、序盤は二人のどちらにも地の文の視点が定まっておらず、どっちが主人公なのだろうと思っていたら、途中から完全にロイに視点が定まる。ああ、わかりにくい。これはフツー、どうにかするだろ?→原著の編集者。

February 5, 2004

DGのePlayer/無人島の夕暮れ

●Deutsche GrammophonのサイトでePlayerって企画が立ち上がっている。とりあえず現在はLove Moodsというコンピレーションから何曲か試聴できる。マイスキーの「白鳥」って変わった演奏だなあ。このアルバムの次はエレーヌ・グリモーの「クレド」だそうなので、期待。
DG ePlayer
tera2s.jpg●さて、引き続きみなさまのご投稿をお待ちする「無人島の一枚」である。島の夕方の雰囲気はこんな感じである。
あなたはこれから無人島に出かけます。これから三ヶ月間、島でたった一人で暮らすことになります。といっても、ロビンソン・クルーソーのようなサバイバルをするわけではありません(それじゃあ、あんまりだ)。電気・ガス・水道・冷暖房完備、食料たっぷり、危険動物との戦いもなく、快適な生活を楽しめます。ただし、島の外へ出ることはできませんし、誰とも会えません。
 テレビとラジオはありませんが、オーディオ装置はあります。しかし、持ち込めるCDは1枚(または1組)だけです。 あなたが持ち込むのはどのCDでしょうか?

●ってわけで、考えあぐねている方もそろそろ書いてくださると嬉しいぞっ! もうすぐ締め切っちゃう。なんの賞品も出ないはなはだ勝手なコメント大賞を一点選ぶのが通例。

通算訪問者数300万名様突破記念企画
「無人島の一枚」

February 4, 2004

親知らず第2楽章終了

●先週抜いた下の親知らずパート2、昨日抜糸してあとは傷口がふさがるのを待つのみである。第1楽章はアレグロ・コン・ブリオで悶絶したが、第2楽章はアンダンテ・ウン・ポコ・イタミーノな感じで、比較的おとなしかった。しかしだな、曜日の関係で抜糸のときはいつもとお医者の先生が違ったんである。
dentist.jpg●この日の担当医は、ずばり、軽薄な若者。不人気らしく、明らかに他の曜日より患者数も少なく(いつも混雑してるのに、ワタシしかいない)、なのに時間になってもなかなか出てこない。看護婦さんに二度目に呼ばれてやっと出てきたと思ったら、「こんにちは!」とやたら元気が良い。で、舞台慣れしていない芸人のような浮ついたトークがはじまり、「はいっ、残りの2本、上の親知らずもでっーかい虫歯ができてますから、抜いちゃいましょー、下の歯よりずっと簡単ですよ~、はいっ」と馴れ馴れしい。もうワタシのなかでのこやつに対する信頼度ゼロ。っていうか、小僧、この歯医者の椅子に座る患者の恐怖心がわからんだろう。雇われだと思ってモラル低下してるだろ。今後は絶対にこの曜日には来ないと決意。
小僧:「はい、じゃー、もうおしまーい。帰っていいですよー」
看護婦さん:「先生、今日はスケーリングも予定してますよ」
小僧:「あ、そうなの。じゃーお願いねー」
ワタシ:(ピキッ)
「ちょっと待てい、無礼者の小僧! 貴様、なぜオレをこんなに待たせたのか。さてはオマエ、控え室でプレステやってだろう。さあ、見せてみろ! なぬ、マンガか。マンガを読んでおったな。ふざけた小僧め、オマエなどにはオレの歯は抜かせん! その代わり、オレがオマエの歯を抜いてやろう! さー、ここに座れーい。フハハハハ、どうだ、怖いだろう。さー、どのペンチを使ってやろうか、ハーハハハッハハ! フワッハッハッハッハッ、ヒッヒッヒッヒッ! ウヒャヒャヒャヒャヒャ……」
●と、コンマ2秒くらいの間に妄想したのだが、歯医者に嫌われたら怖いので大人しくじっと椅子に座ってました。

February 3, 2004

バリャドリッドvsレアル・マドリッド

●ここのブログ化に伴って、あちこちに巡回したいブログを見つけてしまった。従来からの巡回サイトもあるので、両者をうまく周れるようなリンクをこしらえねば(「作る」っていうより、「こしらえる」がフィット)。
●「凡人あるいはちょっとした才人が、真の天才を前にして味わう悲哀」っていうのは、よくあるテーマだ。サリエリとモーツァルトを対比させた映画「アマデウス」でもおなじみ。サッカーの世界ではレアル・マドリッドの試合という形で、ほぼ毎週このテーマで物語が綴られている。今週のバリャドリッドvsレアル・マドリッドもその典型。前半を終わってホームのバリャドリッドが2-0とリードし、満員の場内は喜びを抑えられずに大興奮していたのに、試合が終わる頃には2-3と負けていて、誰もが絶対的な才能を前にした無力感に打ちひしがれていた。ロナウドめ、ジダンめ。ありえねー、そんなプレイ。ペナルティ・エリア内でマルセイユ・ルーレットを決めるかよ、ジダン。あまりのスゴさに全世界的にサッカー・ファン同時多発哄笑。
●通算訪問者数300万名様突破記念企画「無人島の一枚」投稿、引き続き大募集中。結構みなさん「無人島に3ヵ月」ってとこを意識してくれているのが嬉しい。

February 2, 2004

君はステファン・イシザキを知っているか?

stefan_ishizaki.jpg●ついにその日がきたか。その日とは週刊「サッカー・マガジン」にスウェーデン代表歴もある期待の若手選手ステファン・イシザキが紹介される日だ。先週発売号にカラー2ページで紹介されている。スウェーデンのAIKから、イタリアのセリエBジェノアに移籍した。オフィシャルサイトにも名前がある(→ここ)。
●たぶん、よほどの海外サッカー通でもステファン・イシザキの名を知るまい。でも、何度かご紹介しているサッカー・マネージャー・シミュレーション・ゲームChampionship Managerの世界では、彼は3年前から有名人である。日系人だから日本で知られているのではない。このリアルなシミュレーション・ゲームでは若手有望株の売買が重要であり、将来性豊かなアウトサイドのアタッカーとして Stefan Ishizaki の名前は世界のあちこちの攻略サイトで紹介されていたのだ。ワタシも海外の攻略サイトを見て3年前にその名を知り、(ゲームの中で)彼を自分の率いるチームに移籍させた。(ゲームの中で)10代でセリエAの舞台に登場し、(ゲームの中で、くどい)23歳でチャンピオンズリーグの決勝に出場するまでに成長した。そして今、ようやく現実が虚構に追いついてきた。

February 1, 2004

投稿求ム、「無人島の一枚」

●よしっ! 通算訪問者数300万名様突破記念企画、投稿募集開始なのだっ!
tera1s.jpg●お題は、なんと、あまりにも古典的な「無人島の一枚」である。詳細は以下のリンクをたどっていただくとして、ミリオン・アクセスだからこそはじめて可能な正攻法って気もするので、どうしてもやってみたかったこの企画で行ってみたい。どうか、ご参加いただけますよう。

通算訪問者数300万名様突破記念企画
>> 「無人島の一枚」投稿募集!

●島の雰囲気は右上の絵みたいな感じで(っていうか昔に描いた絵の使いまわしだけど)。今回も「座右の銘」あり。お楽しみに。いただいた投稿は、後日、記事に仕立てて公開いたします。ワクワク。(02/01)

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