2002年10月アーカイブ

October 31, 2002

ユヴェントスvsフェイエノールト

●えっと、まずニッポン部活ユース代表の準決勝ウズベキスタン戦、試合内容と関係ないことを言うと、また大熊監督が元気だったつうことっすね。どうも「茂木!」って叫ぶのがホントに口癖になってるらしい。ベンチに座ってるよ、茂木は(笑)。
●欧州チャンピオンズリーグのユヴェントスvsフェイエノールト、試合内容と関係あることだけを言うと、とにかくフェイエノールトの小野は攻守ともに素晴らしいってことっすね。守りでの当たりの激しさも十分、それでいて攻撃となればチャンスを生み出すパスを連発。で、つなぎのプレイでもミスが非常に少ない。これ、日本人じゃなくても小野がチームの中心だって思うよな(ファン・ホーイドンクは欠場していた)。結果は0-2と完敗だったんだけど、小野の充実したプレイぶりに感動。もうプレイぶりも完全にボランチで、日本でトップ下に入っていたのが信じられないくらいなのだ。(10/31)

October 30, 2002

「レッツゴー!クラヲくん」 第2回

●連続ドラマ「レッツゴー!クラヲくん」 第2回

●あのさ、その半音階的な鼻歌って止めてくんない?

(10/30)

October 29, 2002

少しズレる

●ジェーン・オースティンを検索するつもりでamazonで「オースティン」を探したら「オースティン・パワーズ」に目が止まって結局レンタルビデオ屋で「オースティン・パワーズ・デラックス」を探しちゃうっていうのは、デニーソフのCDってなにがあったけなと棚を眺めだしたら近くのドヴォルザークが目に入って結局「新世界より」を全身激しく揺らしながら熱く聴いていたっていうのとほとんど相似形。またはスライムとベススライムの関係。(10/29)

October 28, 2002

ハーフコートで草サッカー

●なんと、また草サッカーをしてしまった。そもそもこれまで年に1試合ペースなので、数えられる程度にしか蹴ってないわけだが、そんななかでも多少は進歩(と肉体の衰え)がある。人数が揃わずハーフコートでの8対8になったのはちょっと個人的伝説性に欠けるという点では残念なのだが、体力的には大正解で、フルコートのときよりは明らかにサッカーらしくなってくれる。
●で、今回は前回のような妄想大爆発の伝説ゴールも生まれなかったので、相変わらず反省点ばかりが残るんだが、それでもボールに触る回数が多かっただけでも収穫かも。次に機会があったら(あるのか?)、一度でもいいからちゃんと味方が触れる右サイドからのクロスボールを上げてみたいもんだ。上がんないけど。でも上がるかも。やっぱり上がんないな。でも妄想の中ではもう上がってる(笑)。ベッカム並にギュンギュンと上がる。
●ニッポン部活ユース代表は無事にUAEを倒してワールドユースへの出場権獲得。内容もよかったけど、相手が開催国としての出場権をすでに持っているUAEだったので、シリアス度はもう一つ。次あたりからが試金石なので、坂田と大熊監督の活躍に期待。(10/28)

October 25, 2002

ディモナ・キエフにシャツキフ、そしてフランスW杯予選

●ビデオで録画しておいたディナモ・キエフvsフェイエノールト@欧州チャンピオンズリーグを観ようと思ったのだが、あまりに凡戦で途中から寝てしまった。小野伸二はちゃんと出場してそれなりに好プレイしてたんだけど。で、試合内容は置いておくとして、一つ気になったのは(前の試合でも思ったんだけど)、ディモナ・キエフの前線にいたシャツキフって、前にフランスW杯アジア予選で日本がウズベキスタンと戦ったときにいた、あのシャツキフだよね? 中継でもウズベキスタン代表だって言ってたし。
●サッカーではウズベキスタンはアジアに属する。だからウクライナで行なわれていたこの試合には、フェイエノールトの小野、ソン・ジョングとキエフのシャツキフと少なくとも3人のアジア人がいたわけだ。
●で、思い出せる人は思い出してくださいよ、フランスW杯アジア予選のあのとてつもなく殺伐とした空気を。日本中のサッカー・ファンが窒息してたよな(笑)。例の「ドーハの悲劇」から4年も待って、ワクワクしつつも緊張しまくった最終予選初戦の相手が東京でのウズベキスタン戦。ワタシもスタジアムで観たから鮮明に記憶に残っている。キックオフの時にカズと城が二人でボールに手を置いて、祈りを捧げたっけ(くせぇー。でも感動した)。最終的に「外れるのはカズ、三浦カズ」で干されたカズが、この日、4ゴールを挙げたのだ。もうカズがサッカー神になっていた。で、あのシャツキフも2ゴール。こんな試合になって6-3で日本勝利。なんかロシア人がアジアに入ってきてヤバそうだなと心配してたら、なんのことはない、ウズベキスタンなんて小さな国じゃん、オッケー。そういう勘違いモード全開だった。
●その後、日本は次々と取るべき勝点を落とし、新聞に「ニッポン絶望!」の文字が踊り出す。アウェイでのUAE戦に0-0で引き分け、ホームでの韓国戦に1-2で敗北、アウェイでのカザフスタン戦に1-1。気がついたら初戦のウズベキスタンにしか勝ってない。遠征先で加茂監督更迭。「もう終わった」みたいな論調ありあり。
●で、予選第5戦アウェイでのウズベキスタン戦っすよ。今度こそは勝てるだろうと思ったら、これまた大苦戦で1点リードされる。真っ暗な気分でジリジリしながら試合を観てたら終了直前に珍しいことが起こった。ナカタ(いやこの時点じゃ中田だ)のロングボールをロペスが頭でそらして、それをカズが走りこんでシュートしようとしたら、あれれ、カズはボールに追いつけなかったし、相手キーパーもカズに釣り出されて、ボールはそのままだれにも触れずにゴールへ。首の皮一枚でつながった1-1の引き分け。
●その後もホームのUAE戦に1-1で引き分けて、さすがにそのときはワタシもこりゃムリかと思った(この時点でもまだ1回しか勝ってない)。4年待ったと思ったらもう4年待てと言われてるようなものだったからなあ。あのUAE戦での国立競技場の雰囲気はたぶん日本サッカー史上最凶最悪の殺伐さだった(ってことは前にも書いた)。結局、この後、アウェイで韓国に0-2で勝利、ホームのカザフスタン戦で5-1大勝(ゴン中山と高木が復帰)、ジョホールバルでイランに3-2と3連勝してフランス行きの切符を手にしたわけだ。いやあ、あの焦燥感、絶対に忘れられません。
●てなことをシャツキフを見ながら、懐かしんだわけだ。でもこんな長々と書いて、別人だったら笑うな(笑)。(10/25)

October 24, 2002

U20アジア予選、ニッポンvsバングラデシュ

●観たっすよ、U20アジア予選、ニッポンvsバングラデシュ。もう大熊監督の叫び声が聞きたくて。坂田のアホ・パフォーマンスが見たくて。いやもう事実上1位での決勝トーナメント進出は決まってるようなものだから、世間的には消化試合なんだけど。で、大熊監督も分かってるなあ。ちゃんと「茂木!」を先発させてくれたもん。
●が、チームのパフォーマンス低調。先発メンバーをごっそり入れ替えていたせいもあるだろうが、内容が冴えなくてもうスコアを書く気にもならないくらいなんだけど、3点くらい取って勝つことは勝った。しかし坂田を除くと大人しい選手が多いのはあいかわらずで、このチームで一番の元気者はどう見ても大熊監督だ。だってすごいよ。ニッポンが先制ゴール決めて、TVのアナウンサーが実況を盛り上げようとしたら、それにかぶさって「大久保! そこは×××しろっていってるだろ! そうじゃなくてよ、……」。今日のお気に入りは大久保らしい(笑)。実況よりよく聞こえる。
大熊監督「四枚だ、四枚だよっ!」
実況 「監督から四枚という指示が出ていますが、これはどういう意味なんでしょうねえ」
(4トップにしろってことか? それとも4バックに変更して両サイド上がれってことかなあ?)
大熊監督「おいっ! 四枚だっていってんだろが!」
実況 「ああ、やはり四枚ということですがこれは?」
(さあ、どっちの意味かワタシもわからんが、選手もわからんのだろうなあ)
大熊監督「だから四枚だよっ!」
●なんか現地の監督とTVの中継とワタシとで一体になれた気がしたっす(苦笑)。とりあえず次、決勝トーナメントの1回戦で勝てばワールドユース出場が決まる。今度は真剣勝負である。引き続き、大熊監督にはがんばっていただきたい。世界を目指せ、ニッポン部活サッカー!(いいのか?)(10/24)

October 23, 2002

レッツゴー!クラヲくん 連載第1回

●レッツゴー!クラヲくん 連載第1回

●もうそろそろ、レコード屋に行くより、自分ンちのCDラック眺めてたほうが「欲しいCD」がたくさん見つかるんじゃねえの。

(10/23)

October 22, 2002

アマデウス ディレクターズ・カット

●KitKatに期間限定バナナ味が発売されているのは見逃せない。チョコボール バナナ味と同じくらいに見逃せない。味はそこそこバナナ。つうかそこそこバナナピューレパウダー。
「音観れ」に「アマデウス ディレクターズ・カット」を掲載。猛オススメ。そんなに長く上映してくれないと思うので、観たい方はお早めに。(10/22)

October 19, 2002

茂木! いまががんばるところだ!

●腹を抱えて笑ってしまった>一昨日のユース代表(19歳以下)のアジア予選、日本vsサウジアラビア。いや試合の内容じゃなくて、大熊監督の叫び声に。スタジアムにほとんど客が入っていないこともあるんだけど、とにかく90分ずっと、大声で選手を叱ったり指示を出したりしているんである。こんな感じ。
大熊監督「茂木! 大悟! 集中だっ、集中しろっ!」
(おー、監督の声、全部聞こえるよ)
大熊監督「茂木! 尾亦! 今ががんばりどころだっ!」
(そうかあ、選手はみんな19歳以下の子供だもんなあ。監督が言ってあげなきゃいけないんだ)
大熊監督「茂木! こら! なにやってんだよ、そこで体張れよ!」
(あー、叱られちゃったよ、子供たち)
大熊監督「茂木! 大久保! いまががんばるところだ!!」
(なんか茂木って監督に気に入られすぎてないか)
大熊監督「茂木! アベ! いまががんばるところだ!!」
(茂木はずっとがんばんなきゃいけないのかよ!)
大熊監督「茂木! 今野! サイドだ、サイド!」
(あれ、茂木ってさっき交代されてもういないんじゃなかったっけ)
●で、先生の言われるままに動く18~19歳の若手Jリーガーおよび高校生らのなかで、一人異彩を放っている選手が。マリノスの若手FW坂田が途中から登場。もう見るからにチャラチャラしてて(しゃべってもチャラチャラしている)、明らかに他の優等生君とは違う。
大熊監督「坂田! センターサークルにもどれ!」
坂田 (無視)
大熊監督「坂田! もどれ!」
坂田 (無視)
(坂田、真っ黒なおっかなそうなサウジ選手にいきなりガンつけて、顔を突き出しながら日本語で因縁つけ出す。黒人選手、びびって引く)
●その坂田、後方からのグランダーのパスを見事なファーストタッチから相手ディフェンダーを置き去りにするドリブルを見せ、GKの手をはじく豪快なシュートを決めてくれた。客なんか入ってないのに、コーナー付近まで駆け寄って、にやけながら手揉みして左に右にとありもしない歓声にこたえるポーズ。ア、アホすぎる、コイツは。マリノスにいると「今時の兄ちゃん」だが、U20では「優等生のガキの中で一人大人の世界を知ってる風な不良のアニキ」。メンタル的にもこいつが次代の日本を背負って立つと見た(笑)。
●つうわけで、一番期待できる選手はアホの坂田。でも一番目立っていた選手名は「茂木!」(笑)。(10/19)

October 18, 2002

キング・イズ・アライヴ

●前から気になっていた映画「キング・イズ・アライヴ」(クリスチャン・レヴリング監督)をビデオで観た。これは容赦のない傑作。砂漠の真ん中で遭難した11人の男女を描く。が、「サバイバルもの」ではない。遭難した人々は力を合わせて水と食料を確保したりしないし、救助を求めるために知恵を寄せ合うわけでもない。孤独と狂気と戦いながらなにをしたか。それはシェイクスピアの「リア王」を演ずることである(ぶっとんでますなあ、この発想。それにしてもヨーロッパ人はなにかといっては「リア王」やりたがるね)。
●一人の元演劇人の提案により、「リア王」の稽古が始まるが、たまたまそこに居合わせただけの普通の人々は、台詞も覚えられないし、まともな発声もできない。バカげていると思いながらも、気を紛らわせるためにしぶしぶ演ずる。日を追うごとに、生命の危機が迫る。困難に面して、人は徐々にその本性を剥き出しにし、弱さや醜さをさらけ出す。その極限状態にあって、ついに男も女も本物の「言葉」を手にする。死に面した人の狂気を烈しく描写しようなどという趣旨の映画ではない。これは言葉の魔力を描いたファンタジーである。(10/18)

October 17, 2002

ジーコ・ジャパン初陣

●神様がどこまでお見通しかってのは、人の子であるわれらには分からんよな。
●ジーコ・ジャパン初陣、ニッポンvsジャマイカは期待通りの、そして恐れていた通りの試合になってくれた。ニッポンの選手のデキがどうかなんてのは関係ない。戦術がどうっていうのもあまり意味がない。メンバーの選択がすべて。GK:楢崎正剛、DF:名良橋晃、秋田豊、松田直樹、服部年宏、MF:稲本潤一(→中田浩二)、小野伸二(→福西崇史)、中田英寿、中村俊輔、FW:鈴木隆行、高原直泰(→柳沢敦)。ファンなら誰しも夢見るが、世の中の監督で実践する人はいない夢の中盤を、ホントに神様は先発させてしまった。さすがにこのメンバーだと稲本は下がり目でプレイすることになったし、サイドバックも上がりにくい(右は上がっていたけど)。で、どうなったか。
●前を向いてプレーすれば、まるでオールスター・ゲームを見ているかのようなスペクタクルが実現。事実前半7分には小野の美しいゴールが簡単に生まれた。が、いったん攻められると最終ラインまであっという間、ゴール前の勝負に持ち込まれる。後半35分まで無失点でいられたのは相手のミスが多かったからに過ぎない。ジャマイカもお付き合いをしてくれたかのように、個々が個人技を見せるだけの勝手なプレイを続けていた。
●トルシエ・ジャパンの(というよりは現代サッカーの)窮屈さから比べたらなんという開放感か。相手ゴール近くまでボールを簡単に運ぶための「オートマティズム」なんてものは一切ない。ボールを奪ったらまず相手ゴールに一番近い選択肢を選ぶ「ダイレクト・フットボール」なんてものもまったく存在しない。もちろんオフサイド・トラップなんて言語道断。テクニックによってひたすらボール保持率を高めるという、今の感覚からすると恐ろしくリアリズムを欠いたクラシックなサッカー。目指すはポルトガルなのか(ワールドユースで活躍した黄金世代っていうキーワードも共通している)。俊輔は思う存分足元でボールを愛でていた。
●この感覚って、今から思い出せばオフト・ジャパンって気もする。あの時も中盤はワイドに広がらず菱形になってて、攻撃的MF3人(ラモス、福田、北澤)に守備的MF1人(森保)だったっけ。サイドバックは都並はときどき上がったけど、右は堀池で守ってたっけ(今日とは左右逆だけど)。あの頃って、ラモスと福田と北澤が共存していることに誰も疑問なんか持たなかったよなあ。なんて素朴だったんだろう。ジーコ・ジャパンは個人能力が当時よりずっと上回っているという点で、まさにワタシらがオフト時代に夢見た日本代表そのものなんじゃないか。
●この布陣でたとえばW杯アジア予選を戦うことは常識的には考えられない。しかし神様は常識を超えているのかもしれないし、あるいは「ほうら、これじゃダメでしょ?」とワタシらに教えるためにまずこの試合を見せてくれたのかもしれない。超攻撃的なジーコ・ジャパンはジャマイカにホームで1-1で引き分け、一方あんなに窮屈だったトルシエ・ジャパンはハッサン2世杯の中立地でジャマイカを4-0で打ち砕いた。この事実は「どっちが強いか」どころか「どっちがスペクタクルか」という恐ろしい疑問も抱かせる。
●中期的な退潮とひきかえに今現在の快楽を取るかどうか。困った問題だが、ワタシは神様が決めることならどちらでもいいと思っている。(10/17)

October 16, 2002

「日本発見」 ステラン・ダニエルソン著

ステラン・ダニエルソン著「日本発見」(アミューズブックス)を読んだ。ステラン・ダニエルソンってのはだれかっていうと、60歳近いスウェーデン人カメラマンで、ワールドカップを撮るために日本にやってきた人である。で、この人、世界中を旅してるんだけど、初めて日本に来て2週間のつもりが結局6週間も滞在しちゃった。なぜかっていうと「日本と日本人がすばらしかったから」。まあ、この書名っすから。ガイジンが「日本はなんて素敵なんだー。でもちょっとヘンだけどね、日本」みたいに語るのを聞きたい人には打ってつけ。でも、それだけだったら、そんな本、おもしろくもなんともないよな。
●じゃあ、なにがおもしろかったか。それは著者が元選手だけにワールドカップの見方が一般のファンとは一味も二味も違う……なーんてことでも全然ない。ワタシが心底感動したのは「うわー、スウェーデン人のこのオヤジ、すっげえ体力だー」ってことに尽きる。だって、数えてみたら1ヶ月で23試合くらいスタジアムで試合を観てるんすよ! 東京を拠点にして、毎日、仙台だ札幌だ大分だ静岡だと出歩いてる。しかもスタジアムってそれぞれの都市の中心からさらに遠かったりするじゃないっすか。ワタシなんか4試合観ただけでキツかったのに(近場中心)、この人、23試合っすよ(札幌から大分まで)。しかも毎日ちゃんと朝に起床して、カメラマンとしての仕事もしながら。さらにこの間に広島の平和記念公園に寄ったり、新潟からの帰りで途中下車して善光寺で観光したり、大阪で知り合った日本人の女のコとデートしたり。夜行電車も乗れば、駅で泊まったりもする。白髪でかなりジイさん入っている風貌なのにこの体力。途中で「疲れたからゴロゴロ寝るだけの一日」なんか一切ナシ。もう化け物だな。やっぱり白人にゃかなわないや。日本が欧州に追いつく日は遠い(って違うか)。(10/16)

October 14, 2002

ふくらはぎ、痛え

●げー。歩くと右足ふくらはぎが痛い(↓前回参照)。よくいわれる「中一日置いて出てくる筋肉痛」っていうのじゃなくて、試合中から痛んでたヤツ。しばらく走るのはムリだな。とりあえずインドメタシン系の薬を塗っておくが、回復が遅かったら医者いったほうがいいのかも。ああ、ったく負傷しちゃうところまでロナウドだよな!(懲りてない)
●アジア大会決勝、日本U21vsイランU23(+オーバーエイジ)を観る。重要度の低いアジア大会とはいえ、やっぱり決勝となると燃える。試合内容は今大会で一番よかったのだが、つまらないミスと個人能力の差で1-2で負ける。もしかしたら審判のシュートブロックにも負けたかも。イランは14番、9番、6番の選手がよくて、しっかりと若いタレントは育っている模様。まあ、こっちは年齢のハンディを背負ってるからなあ。悔しいが、収穫は期待以上。(10/14)

October 12, 2002

サッカーの神様、ワタシにゴールを与えてくれてありがとう!

●主観と客観には大きな違いがある。
●【客観的事実】 久しぶりにリアル・サッカーをした。1年半か2年ぶりくらいの草サッカー。間があいたのでもうプレイする機会もないかもしれないと思っていたのだが、幸運である。お相手はいつもの某オーディオ・メーカー様。前後半あわせて35分という試合だったが、この日も開始5分でワタシはスタミナ切れ。フルコートは広い。謙遜でもなんでもなく本当にヘタクソなのでチームには迷惑をかけっぱなしだったのだが、前半終了直前に1ゴールを決めることができた。サイドからサッカー経験者がやさしいクロスボールを入れてくれ、ワタシがフリーで右足で蹴ったら運良くゴールに入ってくれた。結局、試合は2-3で負けたが、日頃練習もしていないチームとしては上出来だろう。個人的にはゴール以外は拙いプレーばかりで、反省点が山のように残った。
●【主観的幻想または妄想】 転がるボールは人を熱狂させる。熱狂はキックオフ直前にピークに達し、スタミナが衰える開始5分で跡形もなく消え去り、甘い幻想は打ち砕かれてしまう。せっかくフォワードでのプレイを任せてもらったにもかかわらず、自分の足元にボールが入るという貴重な機会に、連続して何度もボールを失い続けてしまい、もともとあるはずもない自信がさらに失われる。自らの技術のなさと判断の遅さに絶望し、フィジカルの弱さと視野の狭さに呆れ、せめて守備で貢献しようにも体は言うことを聞いてくれない。わずか20分しかない前半が終わろうとする頃には、羞恥と絶望と疲労で全身が満たされていた。しかし。
●前半ロスタイム、中盤のサッカー経験者が右サイドに正確にパスを通す。受けた選手も経験者である。彼はマークについていたディフェンダーを個人技でかわそうとする。ここでゴール前に走りこまなければワタシはなんのためにピッチに立っているのかわからない。力を振り絞り、ゴール前の空白地帯へと疾走する。右サイドの経験者は期待通り、鮮やかに敵をかわして、低く優雅に弾むクロスボールを送り込んでくれた。ボールはワタシの立つ位置へ、それも右足で蹴るタイミングに完全に同期して転がっていることがわかった。ワタシの周囲にディフェンスの選手はいない。この瞬間、ワタシはゴールの位置も、ゴールキーパーのポジションもまったく確認しようとは思わなかった。シュートを打たなければいけないという意識すらなかった。代わりに数日前にテレビで観たレアル・マドリッドのロナウドの初ゴールを思い出していた。
●あの時、ロナウドは完全にフリーで、バウンドするボールに慎重にタイミングをあわせて右足を振り抜いた。解説の柱谷氏が「ボールを蹴るまで、一瞬スタジアムの時間が止まったようだ」と表現したが、観戦していたワタシもまさにそう感じた。その時間の止まったかのような感覚が、いまテレビではなく自らの身体を使うリアルなフットボールに訪れていたのだ。意識は完全な空白となり、ただ本能が右足を振り抜けと命じ、ややハーフボレー気味だった(らしい)ボールを蹴り込むと、球体はゴール右隅、高さ80cmほどの位置へと吸い込まれていった。蹴ったと同時にゴールが決まることがわかったが、実際にネットに入るまでの待ち時間は永遠のごとく長かったので、その間にワタシは球体の軌道を観察しながら考えた。「キーパーの位置も確かめていないのに、なぜそこに蹴ればよいことがわかったのだろうか。蓋然性の悪戯なのだろうか、それとも意識下のなにかが覚醒した意識の代わりに判断してくれたのであろうか」。ワタシの体は控えめに喜びを表現し、仲間たちの祝福を受け、照れくさそうに自陣へと戻った。だがワタシの意識の中の光景は違う。サンチャゴ・ベルナベウの10万6000人の観衆が猛然と立ち上がり、狂ったように叫びながら喜びを表現していた。「ゴーーーール!ゴルゴルゴルゴル、ゴォオオオーーール!」 ありがとう、サッカーの神様。ワタシを見捨てることなく、力を与えてくれて、本当にありがとう。
●つまり、主観と客観には大きな違いがあるわけだ。(10/12)

October 10, 2002

ゲームダメ王

●真・三国無双2猛将伝のノーマル・モードがクリアできなくて投げ出してしまった己の鈍さを嘆きつつも、近頃ゲーセンにウィイレらしきサッカー・ゲーが入っていることを憂慮、バーチャストライカーの聖域を侵してはならぬと心の中で呟き、86時間連続ネットゲームで死亡した24歳韓国人男性の死を悼み、でもそのゲームのタイトルを知りたくてしょうがなかったりするが、聞いたところでどうせやる暇も根性もないことはわかっているワナ。ぼんやりしてたらすっかり事情に疎くなっていることに気づいたので、これから毎週「ファミ通」精読して特訓開始を決意(ウソ)。
●こないだゲーセンで見知らぬ小学生にせがまれてパワースマッシュ2を相手してやったら、あからさまに手加減された上に負けちゃったっす(実話)。(10/10)

October 9, 2002

ニッポンU21vs中国U21

●人類には目覚し時計なしで任意の時間に起床できる才能の持ち主がいるらしい。いつもより1時間早く起きようと思えば、ちゃんと1時間前に目が覚めるという。天才つうか、たぶん、進化した種なんじゃないか。起床王だな。ワタシゃ惰眠王。
●ニッポンU21vs中国U21、試合前に山本監督は「パワーでは負けても、技術はわれわれが上」とか言っていたそうだが、試合を見ると完全に技術でも劣っている。自陣に釘付けにされて、クリアするボールもほとんど相手に拾われる最悪の展開だったにもかかわらず、なぜか突発的に森崎→三田→中山ゴールという異様に美しいワンプレイが決まって1-0で勝ってしまった。サッカーって、わかんないよなあ。ワタシには中国がレアルマドリッドみたいに見えてたけど。ただ、こっちが中2日で向こうが中4日ってのはハンディありすぎ。(10/09)

October 8, 2002

神様のイレブン

●今日はサッカー話は控えるつもりだったんだが、夢のような話があったので書くのだ。ジーコ日本代表監督による代表メンバー初選出。新しい代表監督がやってきて、新しいメンバーを選ぶ。今後の方針発表みたいなもので、どんなスタイルでプレイさせたいか、一目瞭然。で、メンバー表はそのへんに転がっているだろうから載せるまでもないとして、どういう選考基準かっていうと一言でいって「われわれの夢そのもの」。たとえばこんな感じの先発が考えられる。
GK:楢崎
DF:名良橋、秋田、松田、服部
MF:稲本、小野
MF:ナカタ、中村俊輔
FW:高原、鈴木タカ
●これ、一般のファンが欲望剥き出しで言ったのだとしたら「ンなワケない」である。中盤にナカタ、俊輔、稲本、小野の黄金のクァルテット。稲本以外は本来トップ下調の攻撃的MF、しかも稲本もフラムじゃ攻撃的MFである。だれが守備すんの?
●俊輔が居場所を見つけられなかった、トルシエ時代の禁欲的な中盤構成と比較せよ。それにメンバーからいっても、きょうび流行のサイドの攻防を重視したワイドでフラットな4人の中盤なんてまったく考慮されていない。中盤の4人はひし形か台形になる。なんだかこれって妙になじむなあ。ちょっぴりオフト時代を思い出す伝統的4-4-2。
●ジーコはサッカーの神様なのである。神様が決めたことが、ワタシらの夢と一致してるんだから文句はない。夢のように華麗なサッカーを見せてくれそうで、実はジャマイカにも勝てないくらい弱いんじゃないかと恐れてたりもするんだが、今は夢だけ見ていればいい。なにしろ、まだ一試合も戦っていないんだから。(10/08)

October 4, 2002

教祖様の交響曲

●んじゃ、今から一曲、歌うんでよろしく。「フンフンフンー、フンフンフンー、フンフン、フフフフ、フンフンフーン、フフフー、フフフー、フンフンフンー……」。あとはこんな感じで続くから。細かいところは任せたよ。これ、ワタシの交響曲第1番だから。あ、やっぱ交響組曲にしよっかな。全部で40分くらいでさ。これから試合が始まるから、後は頼んだよ。(10/04)

October 3, 2002

奥田英朗 「最悪」「延長戦に入りました」

●文庫化された奥田英朗の「最悪」(講談社文庫)を読んだ。評判がよくて単行本刊行時からすごく気になっていたのだ。で、これが期待以上のおもしろさ。零細町工場の社長、恐喝とパチンコで食うチンピラ、冴えない日常を送るOLの三者三様のダメっぷりを描き、「ダメなときほどドツボにハマる」式に彼らが堕ちていく救いのないストーリー展開は、ディテールのリアリティゆえに秀逸。神は細部に宿るんすね。零細工場をやってる辛さなんて、どんな取材をしたらここまで書けるのかと思うくらい。ダメな人もそうでない人もまちがいなく共感できる傑作犯罪小説なんである。
●で、その勢いで、同じ奥田英朗の新刊書「延長戦に入りました」(幻冬舎)も読んでしまった。こちらは小説ではなくてスポーツ・エッセイなんだけど、視点がフツーではない。「ボブスレーの前から2番目の選手はなにをしているのか」みたいなところを突いてくる。これがもう猛烈に可笑しい。「冗談の通じる人には最良の爆笑本だ」みたいなことをあとがきで自分で言ってしまうような自己愛の強さに一瞬萎えてしまうが(実際冒頭のほうはもうひとつ)、途中からたしかに大爆笑させられてしまうので文句は言えない。これが「最悪」と同じ書き手によるものだとは到底思えないのだが、観察眼の鋭さっていう点では共通している。(10/03)

October 1, 2002

「裏切り者」 ジェームズ・グレイ

●ビデオで映画「裏切り者」。ジェームズ・グレイ監督。地下鉄工事入札に際しての実在した汚職事件をもとにしているというこの映画、社会派サスペンスのように分類されているようだが、そんなはずはない。実際には「告発の姿勢」なんかほとんどなく、実はこれは「裏青春映画」なのだ。
●主人公は刑務所から出所したばかりの若者(マーク・ウォルバーグ)。父なし、母貧乏、本人ムショ帰りという苦境、そこに親友が裏稼業でそこそこカネを稼いでいるとなれば、主人公が悪の道に入るのは当然。でもやっぱり悪人になるには不器用すぎてウロウロしているうちに、のっぴきならない状況にまで追い込まれ、最後の最後に決断をする……という物語、すなわちどうやって生きたらいいかわからない若者が翻弄されながらも自分にとって正しい生き方をみつけるというわけで、きわめてまっとうな青春映画である。ただし、舞台がカリフォルニアの太陽のもとなんかじゃなくて、地下鉄車両保守会社の裏工作のヤクザ世界であるがために、雰囲気は最初から最後まで暗い。でも青春映画だから暗いんだっていうのも正しいといえば正しい気がする。(2002/10/01)

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