2006年5月アーカイブ

May 31, 2006

ありがちな最終回予想


タモ「それではそろそろお友達を紹介していただきましょう」(え~~~!)
クラ「いや、オレ、友達いないんで」
タモ「またまた~。笑。じゃ、お友達を紹介していただきましょう」
クラ「だからいないんですよ、お友達。本当にいないんです」
タモ「……一人も?」
クラ「いませんね」
タモ「じゃ、どうしますか」
クラ「終わりでしょう」
タモ「んなこたぁない」
クラ「いや、ホントに。いないんで。ていうかこういうバトンみたいなの、まわしたくないんですよ、誰にも。タモさん、せっかくだから僕の友達になってください! あ、ダメですよね。すみません、すみません、すみません、すみません……」(以下反復してフェイドアウト)
Wikipediaにも載ってるが、「泰葉がお友達紹介の際に誤って一般人に電話をかけてしまう。タモリが冗談で『明日来てくれるかな?』と問いかけると『いいとも!』と答えたため、その次の日から3日間、本コーナーの前に一般人がゲストのテレフォンショッキングが行われた」という事件があったらしい。これでも十分おもしろいけど、一般人から「六次の隔たり」で芸能人にたどり着いたら最高だったのに。

May 30, 2006

なんですか、この試合は。クロアチア 2-2 イラン

クロアチア●ワールドカップ直前ということで、どの出場国も本番用のメンバーで親善試合を組んでいる。で、クロアチアのホームでのイラン戦をところどころ端折りながらテレビ観戦。
●えーと、このクロアチア、弱いっす。こんなのじゃアジア予選だって通過できないかもっていうくらい。いや、もちろん調整用の親善試合だからなんだろうけど、それにしても集中力を欠きまくっててこりゃ酷い。スコアは2-2とドローだが、これは主審が強烈にホーム寄りの笛を吹いたから。イランのカリミが先制、クロアチアのエース、プルショが同点ゴール、ここまではいい。
●が、後半、クロアチアのディフェンダー、なにか空想にでも耽っていたのか、ぼんやりとボールをイランのフォワードにパス。ありえない。イランが2-1でリード。さらに終盤、イランの美しいゴール・チャンスを主審がありもしないオフサイドで取り消し。そしてイランがリードしたまま90分へ。なぜかロスタイムは5分もある(笑)。その95分、クロアチア選手が勝手に自分でイランのゴールキーパーにつまづいて、PKゲット、これを決めて2-2でドロー。実質3-1でイラン勝利のゲームだったと思うのだが。
●クロアチアの弱点は、ズバリ、トップ下の監督の息子クラニチャル。いや、そんなの一試合の親善試合でわかるわけないんだけど。でも、なんかこいつが怖いとかってメディアで騒いでるけど、そうかなあ。イタリアに渡る前の中村俊輔、あるいは本山雅志に近い印象。つまり、たしかにとても巧いんだけど、運動量とパワーが不足していて、ボールに触る回数(プレイ機会)が少ない。ほかの選手たちでダイナミズムを補っているといった感じ。監督の息子じゃなかったら先発できるかなあ?……なーんてほざいていると、本大会でニッポンがクラニチャルにボカスカやられたりしかねんから、うかつなことはいえん。
イラン●とはいえ、われらがアジアの仲間イランにも頭痛の種が。アリ・ダエイが先発! ええーっ、でしょ。たしかに長年アリ・ダエイはニッポンを苦しめてきた偉大なストライカーではあるけど、今年37歳だっけ? ちなみにイランの代表ユニはアリ・ダエイがオーナーのブランドが作ってるって聞いたけど、そのあたりもどうなのか。試合中、やっぱりダエイは消えてるし。外国人監督にとってもアリ・ダエイをベンチに置くのはタブーだったりするんだろか。

May 29, 2006

伝説の名歯科医妄想編

歯医者さん。どうして怖いのか●といったわけで(承前)、歯医者さんに行く度に、診療台の液晶モニター画面でネコとネズミの追いかけっこアニメにじっと見入ってしまうのであるが、しかしワタシは「トメとジュリー」(仮)をホントに楽しんでいるのかと問われれば、イエスとはいいがたい。ほら、子どもさん向けにはアニメでいいけど、オトナ向けにはなにか別のチャンネルがあってもいいじゃないっすか。
●考えたくもないのだが、このまま歯科通院が長引いた場合、ワールドカップ開催期間に突入する可能性はある。たとえば、当日早朝の試合を録画再生するとか。ロナウジーニョの絶妙なボール捌きを見つめつつ、一方では歯医者の先生の華麗なドリル捌きを身をもって体験できる、とか。でもな、つい「ウッ」とか「オッ」とか試合に反応してワタシの体が不用意に動いた場合、恐怖すべき事態が起きる可能性もある。
さあ、どの歯が痛むのかワシに教えておくれ。全部きれいさっぱり治してあげよう。ヒッヒッヒッヒッヒッ●じゃ、クラヲタ向け液晶モニターってはどうだろか。名指揮者たちが次々と画面に登場、みたいなステキな映像。トスカニーニ、フリッツ・ライナー、ジョージ・セル、ムラヴィンスキー、ミヒャエル・ギーレン、セルジュ・チェリビダッケ……みんな、歯医者さんより数倍怖そうだぜっ! キュウィーーーン、そこのドリルはイン・テンポではじめて、神経まで達したらアッチェレランドで!!

May 26, 2006

歯科医でネコとネズミの戯れを眺める

「トメとジュリー」(仮)●なんということか。うどんを食していると、歯にポキャリと穴が開いていることに気づいてしまった。即座にワタシは短く冷静に嘆く。オ、マイ、ガッ。これはもしや歯の詰め物がわが口内から脱出の緊急事態発生なのか? いかん、これはいかん、とにかく困ったらなんでもネットに頼ってしまう自分、評判のよさげな地元の歯科医を検索、医者のウェブページに「治療の恐怖感を和らげます」と書いてあるのを発見、意を決して予約をとり、そして突入。
●で、待合室でワタシを迎えたのは、上のように都合によりモザイクをかけてある、ネコとネズミが追いかけっこをする子供向けアニメであった。仮にその題を「トメとジュリー」としておこう。なるほど、「治療の恐怖感を和らげます」とはこれか。そして名前を呼ばれ診察室へ入って再び驚く、各々のイスに小型液晶画面が設置されており、そこでも「トメとジュリー」(仮)が映し出されているのだ。
●キュイーン、ギュルギュルギュルギュル……と唸るドリル音が聞こえてくる。痛くありませんように。そう不安になりつつも、ついネコとネズミの陽気な追いかけっこに見入ってしまう自分が切ない。トメは本当はジュリーのことが大好きなんじゃないかなあ……。
●ところで、「トメとジュリー」(仮)を実写ドラマ化したら、↓こんな感じになるんだろうか。陽気な二人っていうより、惨劇の予兆。

クックックッ(ざわざわざわざわ)

May 25, 2006

六次の隔たり。友達の友達は友達だ

●これ、ソーシャル・ネットワークの興隆以来、紹介される回数がぐぐっと増えているのではないかと思う。アメリカの社会学者スタンレー・ミルグラムの実験をもとにした、知人の知人のそのまた知人の……と6人を介すると世界中のだれとでもつながるっていう法則が「六次の隔たり」。友達の友達は友達だってヤツなんだけど、「友達」といっちゃうと「オレ、友達いないから」とかいって連鎖の輪をプツリと切っちゃう人がいるから、「知人」としておく。もともとミルグラムの定義では「知人というのはファーストネームで呼び合う関係」とされているが、これは日本語には適用できない。だから緩やかに「知人」。
●じゃ、試してみようか。ワールドカップも近づいてることだし、ワタシとブラジル代表のロナウドは間に何人を介すればたどりつくんだろ?
●ワタシの会社員時代の上司の息子さんがサッカー少年で、マリノスのGK榎本達也と仲がいいと聞いている。榎本達也は中村俊輔とチームメイトだったはず。中村俊輔はロナウドと打ち解けているとは思えないが、ナカタならロナウドと交流がある。だからこうなる。

ワタシ→昔の上司→その息子さん→榎本達也→中村俊輔→ナカタ→ロナウド

 おおっ、ミルグラムのいうように6人でロナウドとつながった。中村俊輔以降の展開をちょこっと変えればおおむねサッカー界のスーパースターにはつながってくれそうだ。っていうか、それ以前に中村俊輔にわずか4人でつながってるところに感心すべきなのか(笑)。
●みなさんは、ロナウドまで何人でつながるだろうか。ワタシと知人であれば、必然的に最大7人でロナウドにつながることになる。おまけに中村俊輔に5人でつながる(おまけかよっ!)。

May 24, 2006

日本サッカー戦記2002~2006 ドイツへの道

日本サッカー戦記●ふー。「もうすぐワールドカップ、もうすぐワールドカップ」と念仏のように唱えているのだが、今日カレンダー確認したら開幕までまだ2週間以上あるではないか。この先走る「もういくつ寝るとお正月」感をどこに持っていけばいいのか、そうだ、このボールに向かってほとばしる情熱をぶつけよう、ボールは友達さっ!……しかし先週、雨天で草サッカー中止になったとき自分いくぶん安堵してたような気が。マズいぜ。
●ということで晴蹴雨読、本を読んでみた、「日本サッカー戦記2002~2006 ドイツへの道」(後藤健生著/実業之日本社)。読み出して一本一本の原稿がずいぶん短いことに気づく。むむっ、これ、「週刊漫画サンデー」連載をまとめた本だったのか。道理で。でもおかげで初心者にも読みやすくなってる。字数が限られているからいつも単刀直入要点ズバリ、結局おもしろくて一気読みしてしまった。
●たとえばシーズンオフに「興行」にやってくる欧州名門クラブについて。

 それにしてもレアル・マドリードが東京Vに負けた試合はひどすぎた。レアルの選手はほとんど動かず、パスを回しているだけ。
 あれなら、レアルの選手がピッチ上で隠し芸大会でもやったほうがずっと楽しい。サイン会をやったほうが喜ばれるかもしれない。

 として、あれをレアルというのは「詐欺」とバッサリ。実際ひところのベッカム人気なんて、サッカーやるよりTVタレントみたいに運動会やらせたほうがお客さんは喜ぶんじゃないかって気がしたもんなあ。

May 23, 2006

魔法と来たら剣。ゾーリンゲンよりストームブリンガー

●また本物のほうの新刊が出てるみたいだから、一応こっちも掲げておこうかな。気に入ったネタは何度でも。

ハンス・ホッターと冬の旅

超大ヒット・ロングセラー「ハンス・ホッターと冬の旅」半世紀くらい前から絶賛発売中!!

●「ハンス・ホッター」と「冬の旅」をキーワードにググってみると、ウチの記事が2位だった(笑)。
この世の彼方の海●ファンタジーつながりで思い出したのだが、マイクル・ムアコックのエルリック・サーガが新装版で復刊中。ワーグナーの「ニーベルングの指環」でジークフリートがノートゥングを振るったように、エルリックは魔剣ストームブリンガーを操る(ときには操られる)。どっちも北欧神話をもとにしているので、共通のファンは意外と多いんじゃないだろか。現在第1巻「メルニボネの皇子」と第2巻「この世の彼方の海」と続いている。混沌の神「アリオッチ」の表記が「アリオッホ」に変わっていて軽くショック。「アリオッホ」ってなんか「ウホッ」とか「ムホッ」って感じなんすけど。
●今だったら「十二国記」から出発してムアコックにたどりつくってパターンもありかもしれん。絢爛華麗なヒロイック・ファンタジーの名作。古典的オススメ。

May 21, 2006

「ワリー」のアリア、「ディーバ」の主人公

●休日に遅い朝メシ食いながら無線LANのノートPCで、 New York Philharmonic This Week のゲオルギュー&マゼールの公演をぼんやり聴く。あー、テクノロジーと音楽ってこんな感じでつながるとプチ幸せ感を醸し出してくれるのだなあ、と詠嘆。
ディーバ●で、このコンサートでカタラーニの「ワリー」のアリア「さようなら、ふるさとの家よ」が歌われていた。この曲を聴くといつも感極まって鳥ハダが立ちそうになるのはワタシだけなんだろか。出会いはかなり遡るが、よく覚えている。映画監督ジャン=ジャック・ベネックスの第1作「ディーバ」ではじめて聴いた。多感な時期だったので、音楽にも映像にも強い印象が残っている。
●この映画の主人公は世界最高のオペラ歌手を熱烈に崇拝する郵便配達の少年(いや青年くらいか)。音楽好きの若い男のコだったら必ず共感してしまう。歌姫(ディーバ)はコンサートでは歌うけど、決して録音は残さないというポリシーを持っている。しかし青年はどうしても彼女の歌声を自分の傍らに置きたく、リサイタルにこっそりテープレコーダー(昔のでっかいヤツ)を持ち込んで隠し録りをする……。パリを舞台に、とてもスタイリッシュな映像とスリリングなストーリーが展開され、「ワリー」のアリアが実に効果的に使われていた。ああ、美しい。
●「録音は残さない主義」っていうとリアル・クラシック音楽界ではチェリビダッケを思い出す、やっぱり。若きクラヲタがチェリを崇拝するあまり、来日コンサートでこっそりテレコを持ち込んで録音する……。ん、なんだか同じことしてるのに美しくならないぞ、この場合。なにが違うんだろ?
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●音楽配信サイト MaXMuse - クラシックにて、サッカー・クラシック楽曲特集掲載中!

May 19, 2006

勝者対勝者。バルセロナvsアーセナル@チャンピオンズ・リーグ決勝

バルセロナ●今年のチャンピオンズ・リーグ決勝はパリでの開催。バルセロナvsアーセナル。バルセロナが攻めて、アーセナルが守るという展開を予想していたら、キックオフ直後からアーセナルが全力プッシュ。どんなスゴい試合になるかと思いきや、前半18分でアーセナルのGKレーマンが退場になってしまう。もしあそこで主審がアドバンテージをとって、ジュリのゴールでバルセロナが先制して、お互い11人のまま戦っていたら……。
●と、やや落胆しつつバルセロナのボール回しを見ていたら、コーナーキックからソル・キャンベルが決めて、なんとアーセナルが先制。おかげでぐっとスリリングな試合になってくれた。バルセロナはエトー、ロナウジーニョ、ジュリの3トップでもともと攻撃的なのが、エジミウソン→イニエスタ、ファン・ボメル→ラーション、オレゲル→ベレッチと次々選手交代し、とんでもなく攻撃的な布陣へ。
●それでもアーセナルはアンリやリュングベリの個人的な能力だけでバルセロナを脅かすから恐ろしい。この人たち、怪物っすね。後半30分まで一人少ないアーセナルがリードを保っていたけど、このあたりから足が動かなくなり、エトーの同点ゴール、ベレッチの逆転ゴールを許してしまった。雨足が強まっていったのも、一人少ないアーセナルには不利に働いたかも。
●気になったのはバルセロナのファウルを欲しがる姿勢。あれ、普段のスペイン・リーグだとおおむね笛を吹いてもらえると思うんすよ。フリーキック、ハンド、ペナルティキック……主審がバルセロナひいきであるっていうことじゃなくて、名門クラブがまとっている目に見えない威厳が自然と笛を吹かせてしまうっていう感じ、国内リーグでは。それがなくなったときどうなのよっていう点では、バルセロナはどこかでアーセナルに負けていた気もする。救ってくれたのは、ラーションの美しすぎる2アシスト、エトーとベレッチのゴール。ワタシはジュリとラーションがお気に入りだし、ライカールトもバルセロナも応援しているので大満足の結果だけど、アーセナルへの敬意はギュルギュルと増したのであり、恐るべしヴェンゲル、そしてプレミアシップ。

May 18, 2006

ある気鋭のピアニストの不運

アンデルシェフスキ●Googleで検索してみた、この人の名前を。

アンデジェフスキ の検索結果 約 23 件
アンデルジェフスキ の検索結果 約 832 件
アンデルジェフスキー の検索結果 約 295 件
アンデジェフスキー の検索結果 約 18 件
アンデルシェフスキ の検索結果 約 1,130 件
アンデルシェフスキー の検索結果 約 887 件

●ここまで足並みのそろわない人も近年稀かと。「検索エンジンで探せる」というのは営業的に猛烈超重要なことだと思うから、ワタシだったら一番広く普及している表記に合わせるなあ。個人的には外国人の日本語表記について、原語に近いカナ表記を心がける必要などまったくないと思っているので(日本語として取り込みやすくて、かつ広く使われている表記がいい)、こういうのを見かけると逃げ出したくなる派。
●じゃ、ワタシは「アンダジェウスキ」にしようかなっ♪

May 17, 2006

eハエ叩きを振り回して眩暈

●や、やられた。ウチはトラックバック・ス×ムに対しては最初からある対策を施していて、これが功を奏してくれてたんだが、ついにオンライン・カジノのサイトから大量トラックバックを送信されてしまった。彼らは2日おきにやってくるようで、一度に40個とか50個とか無差別にトラバする。ワタシはそれを一つ一つ手作業で削除していった。うーむ、手作りの味わい、匠ならではの職人芸スパ×退治、惚れ惚れ……なわけねー。半泣きになって作業したぞド腐れス×マーめが。
●自分のウェブサイトやブログがある程度育ってくると、必ずスパ×行為との戦いが待ち構えている。ワタシも散々戦ってきたけど、勝つこともあれば負けることもありで、一進一退、そもそも相手は人間じゃなくて機械。たとえば、プログラムを走らせて、ある程度トラフィックがありそうでトラックバック可能なページを見つけたら、そのURLを自分のリストに加え、後は定期的に自動でトラックバックするだけ。
●彼らは日本語サイトを相手に英語や中国語の広告を平気で貼り付けたりする。これは無意味な行為なんかじゃない(どんなスパ×も利益を生むから存在している)。相手のサイトから人がリンクをたどってくることなんか期待してなくて、対検索エンジン的に自分のサイトの被リンク・ポイントを稼ぐことが目的。だから無差別に機械的にやってくる。こちらから彼らにコミュニケーションをとる方法はない。でも「彼ら」ってなんだろね。会ってみたら案外いい人だったりして、全然悪気なくて。
●とりあえず、件のス×ム用に対策を施しておいた。効果があるかどうかはわからない。Movable Typeのバージョン上げると、その辺、悩みは少なくなるのかなあ。でもバージョンアップでトラブルあったらヤだなと思うと、腰が引ける。ちなみに、どんな対策をとればいいのかネット上で検索して調べたところ、とてもスマートな解決策を教えてくれるブログを見つけたのだが、そのページには山のようなス×ム・トラバ&コメントがくっついていた。世界は黒い。

May 15, 2006

発表! ドイツW杯日本代表23人

●記者会見で名前を読み上げる前のジーコの表情がいつになく険しかった。誰かを入れれば、誰かを落とさなきゃいけない。

GK: 川口、土肥、楢崎
DF: 加地、駒野、中澤、宮本、坪井、田中マコ、アレックス、中田コ
MF: 福西、稲本、ナカタ、小野、小笠原、遠藤ヤス、中村俊輔
FW: 高原、大黒、柳沢、玉田、

●久保が外れて、巻が入った。先日「巻が選出されるかも」ってここに書いたけど、本当に入るとは。駒野、中田コはジーコ・ジャパンでの試合数が少ないが、それぞれ右・左サイドバックのバックアップという役割が求められているので、予想通りだろう。フォワードを5人にしたため、中盤に松井が入らず。遠藤ヤスではなく松井という希望的観測をしていたんだけど、これまでの貢献度とポジションのバランスを考えれば、こうなるのはもっともな話か。久保はずっとケガと戦っている。不運としか言いようがない。
●伝説を作るとしたら、きっと巻誠一郎。4年前どころか1年前だってだれも巻を予想していなかった。
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ワールド・サッカー・クラシックス●便乗関連ニュースをひとつ。「W杯へクラシックコンピ」(スポーツ報知)。6月21日、フットボール系クラシック音楽の名曲を一枚にまとめたコンピレーションCD「ワールド・サッカー・クラシックス」が発売されます。解説と選曲はワタシだ(笑)。まだ発売まで日があるので、こちらはまた改めてご紹介させていただきます。

May 15, 2006

いよいよ本日、W杯日本代表メンバー発表へ

空をびっしりとヤタガラスの大群がっ!●キリンカップのニッポンvsスコットランド戦、ワタシは録画を見ながらウトウトしていた。ウトウトしながら考えた(最近多いなこのパターン)。ジーコは正直な人だなあ、記者会見でもう本大会の23人は決まっているって繰り返している。代表のスポンサーであるキリン的には、キリンカップが終わるまでは「代表選考へ向けて国内組最後のサバイバルレースが続いている」という物語がどうしても必要だから、15日(月)まで待ってメンバー発表するんだろう。でもジーコは正直でそんな物語を明確に否定してくれちゃう。
●ワタシはこの23人発表記者会見を自宅で生中継で見てますから>ジーコ。代表に選ばれると日本サッカー協会から電話がかかってきたりするのかなあ。Rrrrrrrr……「はい、もしもし」「こちら日本サッカー協会です。おめでとうございます! あなたがニッポン代表メンバーに選ばれましたっ!」「WOW!! 本当ですか、それっ!」「ウソです」 ガチャリ。ツー、ツー、ツー、ツー。
●はっ、夢か。悪夢だったぜ、シーツが汗びっしょり。カズも電話の前で待ってるのかなあ。カズよ。ワタシもいっしょに待つよ、テレビと電話の前で。

May 12, 2006

ワンダー・ボーイズ(マイケル・シェイボン著)

ワンダー・ボーイズ●人間関係や仕事についてあれこれと気を遣いながら、気忙しく日々が過ぎ去っていくとき、ふとこんな風に考えることはないだろうか。「なーにをチマチマと小賢しく生きてるんだか。いいだろが、くっだらないことにこだわらずに、行き当たりばったりで自由に生きれば」。「ワンダー・ボーイズ」の登場人物はそんな気分を喚起する。
●以前、映画版「ワンダー・ボーイズ」をテレビで見たとき、「ずいぶんヘンな話だな。こんなのだれが考えつくんだろう」と思った。主人公は作家で大学教授のグレイディ(役者はマイケル・ダグラス)。かつて作家として騒がれた時期もあったが、近年は未完の大作「ワンダー・ボーイズ」にかかりきりでなにも完成させることができない。車のダッシュボードにマリファナを隠すタイプ。3回結婚してて、3度目の離婚の危機にあり、愛人はカレッジの学長。教授の学生役ジェイムズにトビー・マグワイア(スパイダーマンの人)。才能は一見ありそうなんだけど、言うこと書くこと全部ウソくさい。自殺願望があるが、それすらウソくさい。主人公の担当編集者は会社から最後通牒をつきつけられた崖っぷちに立つゲイ。
●招かれたパーティで、ささいなことがきっかけとなって学生がその家の犬を銃で撃ってしまったがために、3人は次々とナンセンスな事件に巻き込まれていく。一見ドタバタ風、でもまあ、大人になりきれない男たちが人生のいろんな局面でサスペンドしていたものを、ついに決着をつけるという話。ただ、映画を見ていて少々意味のつかめないところもあって、マイケル・シェイボンの原作「ワンダーボーイズ」(ハヤカワ文庫NV)を読んでみた。
●で、驚いたのだが、これが実におもしろいんすよ。呆れるほど饒舌、でもとても豊か。登場人物たちにはぐっと奥行きが出てくる。たとえば主人公グレイディ。愛人の学長サラから電話がかかってくる。ちなみに愛人の亭主も同僚の大学教授というのっぴきならない関係にある。

「ああ、グレイディ、連絡が取れてほんとうによかった。恐ろしいことがいちどきにたくさん起こっているのよ」
「ちょっと待ってくれないか、ハニー?」と言うなり、私は電話を切ってしまった。そうして、書斎に入っていき、テレビのスイッチを切った。
「この家からズラかるっていうのはどうかな?」私はジェイムズに言った。

 爆笑。困ったことが起きたら逃げ出すダメ男? そうだけど、一見頼りになる男も本当はいつも心の中でこんなふうに電話を切っている(かもしれない)。
●主人公は、自分の小説、出版社、編集者、妻、愛人、教え子の敬慕、そしてかつて抱いていた輝かしい自己イメージといったものを、すべて失っていく。そしてハッピーになる。シニカルな話はしばしば心温まる物語でもある。

May 11, 2006

草の根からして全然違う

●今いちばんおもしろいサッカー関連記事はなにか。断然オススメなのが吉崎エイジーニョ氏がasahi.comに書いている「草の根サッカー日記~ドイツ10部リーグから」。自らドイツの10部リーグ(なんてのがあるのがスゴい)のクラブに入団し、そこで外国人であることの壁にぶつかったり、監督に試合に使ってもらえなくて悩んだりするんだけど、その姿は海外移籍した日本人選手たちとまったく同じ。あと100年は追いつけんね、ドイツには。
●と感心していたら、吉崎エイジーニョさん本人のブログがあって、そこにasahi.com以上に赤裸々な10部リーグ・ライフが綴られているではないか。こっちのほうは時間のあるときに読もう。ブログのタイトルは「オレも、サッカー「海外組」になるんだ!!!」(笑)。なってください。

May 10, 2006

ニッポンvsブルガリア代表、ていうかこれ代表?

ニッポン!●しばらくサッカー観戦レスな生活をしていた。これはいかん。で、キリンカップ、ニッポンvsブルガリアであるが、あろうことか、ワタシは試合の半分くらいをウトウトしながら見ていたのである。今朝少ししか寝てないので眠い。そしてウトウトしながら思ったのだが、この代表ってお互いなんの代表だかよくわからん試合であり、よく考えてみればもともとキリンカップとはそういう大会だったのだ。だが中澤が不安である。さらにウトウトしつつ確信したのは、きっと巻誠一郎はジーコ本人の予想すら覆してW杯メンバーに残るんじゃないかってこと。かすかに伝説の予感。あ、試合は完敗。ウトウトしながら早いところ忘れたほうがいい試合。
●でももっと伝説なのはイングランド代表でW杯メンバーに選ばれたウォルコット。17歳のフォワード。なんとイングランド代表経験ゼロ、それどころか所属のアーセナルでトップデビューもしていない。ありえない。もう誰が代表に選ばれるか、わからんすね。ジーコ、ひょっとしてキング・カズ選出でサプライズとか。いや、もっと大胆にひょっとしてオレ?みたいな。そういえば先日の砧公園の草サッカーに来てたような気がするんだよな、ジーコ。トイレの個室から「アシュケー~」って聞こえたし。ウソです。ウソ(←言わなくてもわかる)。
●DHC FROM 40にて連載「オトナのためのクラシック音楽入門」第16回更新なり。

May 9, 2006

チバレイといっしょにヨガ

●なんか最近、っていうかもっと前からなんだろうけど、若い女のコの間でヨガがはやってるじゃないですか。言われてみりゃあちこちにヨガのスクールとか見かける。で、インターネット黎明期の頃に電脳アイドルとかいって猛烈局所的に人気強まってたチバレイこと千葉麗子が、今はヨガの人になってて、ヨガのスクールみたいなのを開いてたりする。検索すると「千葉麗子のスタイリッシュヨーガバイブル」とかも出てくる。いま世間はチバレイとヨガ。
ダルシムのエンディング。懐かしすぎる●でもなー。自分的にはヨガと来たらチバレイじゃなくて、この人っすよ。ダルシム。ヨガと来たらダルシム、断然。ヨガ教室で頭に反射的に思い描く、講師にあわせて生徒がみんなでヨガファイア。小ヨガファイアから大ヨガフレイムまで。しかもヨガ・テレポートまで! ていうかなぜヨガでテレポートなのか。あと、この写真はどう見てもダルシム。

May 7, 2006

祭りの後で~「熱狂の日」音楽祭

東京国際フォーラム。でけえ。●「熱狂の日」音楽祭~ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、終了。公式レポート・ブログのほうは、最終日公演終了後もいくつか記事が追加されているので、よろしければ余韻をお楽しみください。
●結局、4日間、ワタシは上記公式レポート・ブログを作るために、朝から終電間際までずっと国際フォーラムとその周辺にいたことになる。演奏会のほうは最終日は一公演も聴かなかった。爆睡確実だったので、ムリ。カリユステ、評判よかったので聴きたかったけど、夜遅くてもう体力が……。
●場内にモーツァルトの扮装をしたお兄さんがいたじゃないですか。4日間ずっと見てたから思うんだけど、ホントに偉い、彼は。疲れを見せず、テンションを落とさず、ずーっと会う人会う人に愛想を振りまく。カーニバルのピエロと同じ。お客さんのほうはピエロがおもしろいことを言うたびに大ウケするんだが、実際にはピエロの仕事とは決まったギャグをルーティーンで反復することであって、それをさもその場で思いついたかのようにやっている。こういう「人を喜ばしてやろう」っていう情熱は、プロフェッショナリズムの一語で片付けられない気がする。
●もし自分が客の立場で、モーツァルトのギャグを見て「それなら昨日も見た、もうおもしろくない」と感じたとき、たぶんワタシは1ポイントを失っている。そのギャグは既知だから笑わないという人間を日々満足させられるピエロはいない。
前のエントリーで書いてたエンリコ・オノフリ指揮ディヴィノ・ソスピロだって、ワタシは初めて聴いたから衝撃を受けたけど、何度も聴けばきっと手の内が知れてくる。事実この音楽祭でも彼らの側は3公演も40番をやっているし、過激な解釈であっても音楽家のほうは様式化してルーティーンに収めているから日々同じように繰り返し演奏できる。彼らのような音楽を聴いて「最初はびっくりしたけど、もう先が読める」とか「アーノンクールを知ったときの驚きはない」と感じたとしたら、そのときワタシは1ポイントを失う。多くを「なんだ、それなら知っている」に収めてしまう方法論は、効率よく失点を積み上げる行為にほかならないな、というのがこの音楽祭が終わっての感想。って全然ラ・フォル・ジュルネと関係ないか。でも「熱狂」って、せっせとポイントを失うことに励んでいると、なかなか訪れてくれないじゃないっすか。

May 5, 2006

「熱狂の日」音楽祭その1、その2、その3

「熱狂の日」音楽祭●「熱狂の日」音楽祭~ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンへ。朝から晩まで国際フォーラムとその周辺に常駐、公式レポート・ブログを更新していたのであった。5人のチームで昼の間はほとんど30分と空けずに記事が投稿されるという賑やかさ。しかしこのペースであと3日間続くんだろか。
●いやあ、それにしてもウワサにたがわぬ盛況ぶり。みんな頭のてっぺんから足のつま先までモーツァルト漬け。まさにクラシック音楽のお祭り。今年は去年に比べて前売りでチケットゲットした方が多かったからだと思うけど、当日券売り場はスムーズだったんじゃないだろか。本日の模様はぜひ、公式レポート・ブログへ。
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●横着して二日目以降も同じエントリーで済ませてしまおう。
●オフィシャルな話題は公式ブログのほうに書いちゃってるから、後は個人的なネタ。一日つめてる割にはコンサートはほんのわずかしか聴けてないのだが、大当たりがひとつ。エンリコ・オノフリ指揮のディヴィノ・ソスピロっていうポルトガルのバロック・アンサンブル。あまりの斬新さに唖然。エンリコ・オノフリはイル・ジャルディーノ・アルモニコの中の人なので、イル・ジャルディーノ・アルモニコのノリそのものによるモーツァルトって言って差し支えないと思う(これってネタバレ?)。40番のシンフォニーやったんだけど、始まる前の棒の構え方からして「あれっ。ひょっとして違う曲やるの?」って心配になるくらい、なんか違ってる。今後すっごく人気出るんだろなあ。
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●そして3日目。5月5日こどもの日。NHKの生中継が入っていて、タレントさんとかいたですよ。パックンマックンとか大人気。君はパックン派、それともマックン派?
●屋台のドネル・ケバブやってるトルコ人(?)のオジサンたちって、みんなすごく腕っ節強そうじゃないですか。で、あそこのドネル・ケバブって肉がチキンなんすけど、チキンってどうなのか。ビーフ、食いたいんすけど。って、あの強そうなオジサンにいえないワタシはチキン。

May 2, 2006

黄金週間は早寝早起が目標

●いよいよラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 2006開幕。ワタシは3日~6日まで、国際フォーラムに詰めてます。山尾敦史さんに誘われ、公式サイトで「ほぼリアルタイムレポート」期間限定ブログを制作するのだ。5月3日午前9時から公開予定、開いたら公式サイトのほか、ここからもご案内します。早起きしなきゃ……。→ 「熱狂の日音楽祭」公式レポート/ へ。
●シカゴ交響楽団の首席指揮者に06/07シーズンよりベルナルト・ハイティンクが就任(CSO Press Releases)。おお、バレンボイムの後任はハイティンクなのか!と思ったが、よく見るとハイティンクは首席指揮者 principal conductor というポジションで、音楽監督 music director 探しは今後も続くということのようである。

May 1, 2006

マイケル・ナイマン・バンドと「エレンディラ」

●この6月、英国よりマイケル・ナイマン・バンドが来日、東京と大阪で公演を行う(詳細:マイケル・ナイマン・バンド コンサート2006@ホリプロ)。映画「ピアノ・レッスン」や、一連のピーター・グリーナウェイ監督作品(「プロスペローの本」とか「英国式庭園殺人事件」とか)で知られるマイケル・ナイマン、日本との縁も深く、かつてはトヨタ・クラウンのCMだとか、セガサターンのゲーム「エネミーゼロ」の音楽でも話題になったっけ。
●で、今回、旧作に加えて意外な曲を世界初演してくれる。タイトルは「エレンディラ」。以前、当欄でもご紹介した、あのガルシア・マルケスの「エレンディラ」が題材である。蜷川幸雄演出の舞台「エレンディラ」の音楽をマイケル・ナイマンが担当、公演に先駆けて音楽を来日コンサートで演奏するという。
エレンディラ●クールなナイマンの音楽と幻想的なガルシア・マルケス文学とはずいぶん異質な組み合わせ。短篇「エレンディラ」の題は本当はこんな長い題だ。「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」。孫娘エレンディラに、ある晩、不運な風が吹く。風はエレンディラの置いた燭台をカーテンへ蹴倒す。屋敷は燃えてしまう。祖母はその日からエレンディラに償いをさせる。来る日も来る日もエレンディラは春を売り、砂漠中の男たちが毎日長い行列をエレンディラのベッドに作る。祖母は金箱を破るほど稼ぐ。ある日、若い男がエレンディラに恋をするが……という物語。怪物的な老婆の禍々しさが凄まじく、ガルシア・マルケス作品では「族長の秋」を連想させる。
●ちなみにクラヲタ的に「族長の秋」にはツボに来るモチーフがある。政敵たちをブルックナーの音楽が鳴り響く建物に閉じ込め死の拷問を味わわせるのだ。

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