2005年5月アーカイブ

May 31, 2005

もっと北斎漫画、「フィデリオ」

●昨日ああいう話題を書いておきながら、今日なにをするかといえば、それは「北斎漫画でオペラ」だっ!(笑) 再びdaniloさんから投稿をいただきました、「フィデリオ」江戸篇。ヨーロッパ後期印象派に大きな影響を与えた葛飾北斎が、現代日本に名作オペラとなって鮮やかに甦る!

フィデリオ その1

フィデリオ その2

●「江戸よりところばらい」っすよ。こりゃ参った。つーか、「フィデリオ」ってもともと時代劇っぽいよなって真実がいま明らかに。腹いてえ。

May 30, 2005

退社のご挨拶

●このサイトでは「会社での仕事について言及しない」というのが基本方針だったのだが、これだけは言っておかねば。突然のお知らせになってしまったが、今月をもって(つまり明日で)音楽之友社を退社することにした。ご挨拶状くらい出さねばと思いつつも、いざ仕事を辞めるとなると片付けるべきことは山のようにあって、辞表を出してからの一ヶ月は大忙し、ついに退社日目前に。入社たぶん17年目、まあよくもこんなに長く一ヶ所に留まれたもんである。これまで仕事でお世話していいただいた皆様、心よりお礼申し上げます。
●今後のことはあまり決めていないのだが、会社員が勤まるとはまったく思わないので、尋ねられたら「フリーです」と答えている。フリーのなに?って気もするが、みんな「ああ、フリーね」と納得してくれる(笑)。自分自身で企てていることもいくつかあって、少しずつあれこれと準備を進めている。
●で、当サイトCLASSICAはこれまでもこれからもワタシ自身の個人サイトであるので、変わらずに続く。むしろさらに強まる予定。「CLASSICAの飯尾」とお付き合いしていただいた方々、今後も変わらぬご愛顧を。ある意味、気兼ねなくいろんな企画ができるようになるので、クラシック音楽業界が盛り上がる方向で少しでも力になれれば幸いである。さてと、早くサイトに載せてあるプロフィールを書きかえなきゃ。

May 28, 2005

ニッポンvs UAE@キリン・カップ

●いやあ、「北斎漫画でオペラ」が大好評でワタシは嬉しい。こういう喜びを共有できる方が大勢いらっしゃるとはなんという僥倖。
ニッポン!●で、キリンカップなんだけど、なんじゃこりゃ。ペルーに続いてUAE相手にも敗戦。ずっと攻めながら後半にカウンターアタック一発くらって負けるっていう展開も同じで滅入る。
●とはいえ、試合内容はペルー戦より段違いによかったんである。小野が入っただけでサッカーの質がぐんと上がる。しかもスペクタクルに満ちたサッカーをやってくれて、あれでゴールさえ入ってりゃなあ。アウェイでのバーレーン戦というW杯予選の予行練習としては、ホントはスペクタクルよりもリアルな勝利が欲しかったわけで、この連敗ではブーイングをしたくなるのも無理はない、っていうかスタジアム行ってりゃジーコ信者のワタシだって思いっきりブーイングする。
●97年、W杯フランス大会予選で、ニッポンが崖っぷちに立たされたのも同じ国立競技場でのUAE戦だった(代表はもうちょっと聖地国立を大事にしてやってくれんかねえ)。あの1-1のドローで翌日の新聞には「W杯出場絶望」の文字が躍った。前にも書いたからもう詳述しないけど、歴史上ニッポン代表サポーターがもっとも激しくブーイングした日だと思う。あれに比べりゃ、この日のスタジアムから聞こえたのは小鳥の囀りだろうし、実際ニッポンはまだなにも失ってなくて、これは単なる練習試合だ。
●でも「ホームで二連敗」というのは、こんなにも胸がざわざわしてしまうものだったとは。久しく忘れていたものを思い出した気がする。

May 27, 2005

リヴァプール vs ACミラン@欧州チャンピオンズ・リーグ決勝

●まず更新情報を。山尾敦史さんの好評連載「ワンダージュークな日々~ネット音楽配信奮戦記」第6回、掲載しました。
ACミラン●さて、チャンピオンズ・リーグ決勝。朝ビデオで観て、夜中にフジのハイライトを見て思った。今年の決勝は伝説だった。リヴァプールのファンだったら、こんな痛快な試合はなかったと思う。なにしろ前半で3点取られたのに、後半に追いついて、しかもPK戦で勝ったんだから。
●しかしワタシはミランを応援していたのだ。試合後のインタヴューでアンチェロッティ監督が「名誉ある敗北だ」みたいなことを言っていたけど、その通りだと思う。チャンピオンズ・リーグでもワールドカップでもそうだけど、フツーは決勝戦はつまらない。0-0とか1-0とか、そんな慎重すぎる試合が多い。特にイタリア勢が出てくるとそうなる。でもミランは違うんだな。3点取って、3点取られた。こんな狂った決勝はない。しかも後半30分くらいまで、イエローカードが両者に出なかったような気がするのだが、記憶違いだろうか。
●ミランのサッカーは本当にスペクタクルで、華やかさという点でリヴァプールをはるかに凌駕していた。特にカカ。あのクレスポへの長いスルーパス、美しすぎる(同じ時代にブラジル代表の中盤にカカとロナウジーニョが並存しているってスゴい!)。クレスポのアウトでちょんと打ったシュートもいい。シェフチェンコはゴール・シーン以外ツキがなかったけどプレイはよかった。華麗なミランで泥臭いプレイをして中盤の守備を支えるカットゥーゾが、ファウルで相手に同点ゴールとなるPKを与えたのは象徴的だったと思う。美しくて強いサッカーの裏側にはガットゥーゾみたいなファイターが必要なのが現実、でも当たり前のように相手の足をめがけてスライディングしたり、ほとんど癖のように敵の背中に手をかけたりするプレイを見たいかと言えば全然見たくない。中盤の底で技巧派のピルロがツンと澄ましていられるのは、ガットゥーゾやセードルフのおかげではあるが。
●まあ、負けて悔しいけど、救いは勝ったのがイングランドの中でもリヴァプールだったってことか。イングランド勢でもマンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、チェルシーらに負けるとかなり腹立たしいのだが、リヴァプールだったら素直に「おめでとう」って言える。それにしても、イングランドの強豪クラブにはほとんどイングランド人がいないっすね。今日も2人くらい? イングランドが外国人の移籍に「労働許可証」を要求して、自国選手の職場を確保しようとするのもわからなくもない。

※関連書籍(笑)→「リヴァプールより悪意をこめて」(トニー・クロスビー著/双葉社)

May 25, 2005

北斎漫画でオペラ [おかわり]、テリー・ライリーの「in C」

●止まらない、北斎オペラ。昨日のラインナップに加えて、もう一つ投稿作品を。Daniloさん作。多謝。レオンカヴァッロの「道化師」なり。

道化師
 おはやしがいい感じである。

テリー・ライリー●ミニマル・ミュージックの古典中の古典にテリー・ライリーの In C がある。CBSのオリジナル盤は名盤として知られていて、ワタシもこれが好きである。で、そういえば昔この曲の中国楽器盤があったなと思って検索してみたら、まだちゃんとカタログに生きているではないか。Celestial Harmonies からの一枚。北斎オペラを眺めていたら、なんとなく連想した。amazonで冒頭少しだけ試聴可なので、ヘンなもの好きな方はぜひ。

May 24, 2005

北斎漫画でオペラ [投稿編]

●グレイトサンクス! 先日の 北斎漫画で「ラインの黄金」に続いて、読者の皆様からご投稿いただいた北斎漫画版オペラを一挙公開するのだっ! うけけけ。

R・シュトラウス「サロメ」その1
サロメ その1
 ゲルトさん作。左下の男がかなりいい味を出してますなあ。

R・シュトラウス「サロメ」その2
サロメ その2
 もう一つ「サロメ」、こちらはBeardsleyさん作。「サロメ」が人気ですが、なるほど、北斎にはビアズレーとどこか通じるものがあるのかも(笑)。生首の表現に注目。

モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」
ドン・ジョヴァンニ
 同じくBeardsleyさん作。ラスト「地獄落ち」の場面も和風となると怖さ倍増。こんなのが出てきたらドン・ジョヴァンニもうっかり悔い改めそうです。

シューベルト「冬の旅」
冬の旅
 おおっと、まさか連作歌曲で投稿してくる方がいらっしゃるとは! 吉田純さん作。これはもう、どう見ても「冬の旅」の世界そのもの。ヴィルヘルム・ミュラーを超えたね。

ワーグナー「ラインの黄金」
ラインの黄金 第4場
 K1さん作。第4場。※公開時よりちょいと訂正入れました。なるほど。

プロコフィエフ「炎の天使」
炎の天使
 pugyoさん作。燃えちゃってます。なんか憑いてるよ!

プッチーニ「ラ・ボエーム」
ラ・ボエーム 第3幕
 三軒茶屋道楽娘さん作。第3幕、上段左にムゼッタとその老愛人、右にマルチェッロ。下がロドルフォとミミっす(笑)。

 あー、腹いてえよ。いいねえ、オペラは(←違うよっ!)

May 23, 2005

ニッポン 0-1 ペルー

ニッポン!●傑作「北斎漫画でオペラ」がいくつか届いております(笑)。いやー、最高に力が抜ける。1~2日したらここでご紹介するので、お楽しみに。迷ってる貴方、まだ間に合うぞ!
●キリンカップ、第一戦は新潟でニッポンvsペルー。右サイドに三浦アツが入っていたり、中澤の代わりに坪井が復帰していたり、それなりに見どころはあったのだが、本番前の親善試合という空気が濃いせいか、消極的な試合になってしまった。それにしても代表初選出だらけのペルー国内組に負けてしまうとは。ロスタイムのカウンター一発。小笠原は国内組ニッポンの不動のトップ下に定着してしまった感あり。移籍するしか。
●意外と右サイドの三浦アツがいいのだが、しかしなあ。加地がいなくても海外組がいればナカタでも小野でも、なんなら俊輔だって使えるわけだし。でもジーコはセンターの選手をサイドで使ったりしないか。
●相変わらずニッポンのシュートは枠にいかんすね。とりあえずこの試合は再合流した代表のコンディション調整くらいに思っておくことにしよう。UAE戦もこんな調子だと危ういのだが、おそらくそれはないだろうと楽観視している。

May 20, 2005

北斎漫画で「ラインの黄金」

●「今、時代は北斎だっ!」とドイツで叫ばれているかどうかは知らないが、deドメインで北斎漫画制作キットというのがある(六国峠さんのところで知りました)。ビヨン・カーネボーゲンさんのアイディア。日本語。こいつを使えばだれでもあっという間に葛飾北斎、マウス一つでなんちゃって北斎漫画を書いて、お友達にポストカードを送ったりギャラリーに登録したりできるぞ!
●秀逸。だからワタシも一枚、以下のごとく作ってみた。テーマは「ラインの黄金」。えー、わかると思うが説明すると(するなよ)、上段左からライン川の三人の乙女、ワルハラ城、ローゲに命ずるヴォータン、下段左からミーメ、アルベリヒ、オケ・ピットで鉄床の代わりに和太鼓を叩いている打楽器奏者。さあ、あなたも北斎漫画でオペラの名場面を作ってみよう!

北斎漫画版「ラインの黄金」

P.S. これ、オペラの名場面を作った人はワタシ宛にポストカードで送ってくだされ。あのサイトのギャラリーでは1日しか保存されないみたい。さっき「サロメ」を見かけて猛烈笑った。

[もっと見る]→投稿編1投稿編おかわり「フィデリオ」編

May 19, 2005

犬のようにボールを追いかけるが、触れない

写真は本文と無関係だが、雰囲気的にはこんな感じ●ひっさしぶりに草サッカー@砧公園。去年の9月以来だから8ヶ月ぶり、その間着実に体力は衰えているわけで、もうそろそろリアル・サッカーはキツいかなみたいな感、大あり。無残なまでに体がノロノロしてて、なんにもできないし。っていうか、もともと体力の衰え以前にド下手クソで「なんにもできない」って点で変わりはないのだが、このチームが最初に試合したのはいつだったかと思って調べてみたら、97年の4月、ニッポン代表で加茂監督解任される前だよ。うわ、あれから8年も経ってるんだ、そりゃ動けるわけないよな。周囲はメンバーが入れ替わって若返ってる。ワタシはサッカーしてるっていうより、だんだん遠くにあるボールめがけて走るだけみたいになってる気がする(笑)。ああ、カズとかゴンもこんな気分なのかなあ(←なわけねーよっ!)
●とかこぼしつつも、頭の中が真っ白になって何もかも忘れるくらいに楽しんだ。点にも絡めなかったし、試合は負けたし、自分のプレイ機会が極小だったし、これでちょっとでもいいプレイがあればそいつを種に無限に妄想を膨らませることができるのだが。惜しい。お土産はいつもの全身筋肉痛。

May 18, 2005

「ウィンブルドン」(リチャード・ロンクレイン)

●映画「ウィンブルドン」(リチャード・ロンクレイン監督/ユナイテッド・シネマとしまえん)を観た。ウィンブルドンを舞台に、引退間際の落ち目のベテラン選手と若手女性スター選手との恋を描いたラブコメ(ていうかクラヲタっぽく書くとラヴコメ)。ヒロイン役が「スパイダーマン」のキルスティン・ダンストで、やっぱりヒロインっぽくない気がするが、誰かが「ブサかわいい」っ言ってて少し納得。勝気で溌剌とした女の子という役柄。
●「ブリジット・ジョーンズの日記」の製作者たちが贈るラヴ・ストーリーという触れ込みなのだが、テイストはかなり違う。「ブリジット・ジョーンズの日記」は現代版ジェーン・オースティンとしてあちこちを「高慢と偏見」に由来し、両者同名の男性役ダーシーを演じるのはBBC版「高慢と偏見」と同じくコリン・ファースだったりする。「ウィンブルドン」はもうちょっとたぶんハーレクイン・ロマンスなテイスト。でも本物のウィンブルドンの雰囲気はよく出ていて、ワタシも一度あのセンターコートで試合をしてみたいものだと思った。いや、一度もテニスしたことないけど。

May 17, 2005

目の錯覚

●これ、有名なネタかもしれないけど、ホントに驚くよね→目の錯覚。「AとBが同じ明るさだ」っていわれても、絶対そうは見えない。ワタシはわざわざイメージ・ファイルをローカルに保存して、該当部分を切り取って並べて比較したくらいである。確かに同じ明るさなのだ。
●ハガキを出そうと思って、「近所のあのへんにポストがあったな~」と思って行ってみると消火栓だったと。何年もポストだと信じていたのに! これも目の錯覚……じゃなくて、ワタシがぼんやりしてるだけか。

May 16, 2005

バルセロナ、99年以来のリーグ優勝

●NHK「芸術劇場」実相寺演出の「魔笛」で出てきたウルトラ怪獣で、名前の思い出せないヤツがいて気になってしょうがなかった日曜日の夜。
バルセロナ●さて、スペイン・リーグ。引き分け以上で優勝という有利な条件で、バルセロナは17位のレバンテと対戦。アウェイながら1万人のサポーターが来て、半ばバルセロナのホームのような雰囲気。試合前から優勝は決まったかのようなムードだったが、選手たちは積極性を欠き、なんとレバンテが先制。レバンテも降格争いがあるから必死、お互いに激しいタックルが多く、荒っぽい試合になった。
●後半15分にエトーのゴールで追いつき、時間の経過とともに「お互いに勝点1ずつ分け合おう」という合意ができてきて、試合が終わる頃にはバルサは後ろでボールを回すだけ、サポーターはすっかりお祭り状態。笛が鳴って、みんな抱き合う抱き合う。いいなあ、歓喜の場面は。
●バルセロナの優勝は6年ぶり。かつてスペイン・リーグは毎年レアル・マドリッドとバルセロナのどちらかが優勝していたようなものだったが、その後群雄割拠の時代が到来、赤と青の名門がこんなに栄光から遠ざかることになろうとは。で、待望のタイトル獲得を果たしたのが監督がライカールトだというのも感慨深い。今、彼の世代のスター選手たちが次々と監督になっている。オランダならフリット、ファン・バステン、ドイツならフェラー、クリンスマン。スター選手は下積みレスに代表監督になることも珍しくないようで、ライカールトもオランダ代表監督を務めているわけだが、この世代はネクタイを締めていてもどうしても監督というより「元スター選手」に見えてしまう。それが、今回の優勝で少し変わったかもしれない。少なくともライカールトは、もうスーツを着た「元スター選手」には見えない。フットボールの「監督」に見える。

May 13, 2005

「愛の続き」(イアン・マキューアン)

愛の続き●以前、現代英国作曲家を主人公にしたイアン・マキューアンの「アムステルダム」をご紹介した(その1その2)。同じくマキューアンの「愛の続き」(新潮社)を読んだ。こちらは特に音楽との関係はないが、「アムステルダム」以上の傑作。主人公の男性は科学ジャーナリスト。ある不慮の事故をきっかけとして、強迫観念に駆られた男性ストーカーに付きまとわれる。これをきっかけとして、同居する恋人とのすれ違いが生まれ、妄想や狂気、恐怖に蝕まれていくという物語なのだが、サスペンスというわけではなく、テーマとなっているのはタイトル通りの「継続する愛」。これは永続することが前提となった穏やかでノーマルな愛情関係を指すものであり、同時に狂信的で病的な愛の一途さも示唆している。読みやすい一冊。
●「アムステルダム」でも感じたけど、マキューアンはフツーの人の悪意とか弱さを描くと実に巧い。後ろめたくて落ち着かない感じなんて抜群。

ローガンの死は無意味だった--ぼくらがショックを受けたのはそのせいでもあるのだ。善人たちは時に苦しんだり死んだりするが、それは彼らの善良さが試されていたからではなく、人間の善良さを試すものなどまさしく何も、誰も、ないからに他ならない。

●ところで本筋とは関係ないが、イギリスの若い世代のしゃべり方について興味深い記述があったので書いておこう。

彼の世代の特徴だが、パリーにも平叙文を半疑問で終わらせる癖があった--アメリカ人かオーストラリア人をちょっと真似てみたものか、それとも、ある言語学者が解説したように、自分の判断の絶対性を信じられず、ためらいと弁解に縛られるあまり、この世のことすべてが断定できずにいるのか。

 ワタシには具体的にどんな口調なのかはわからないのだが、まるで同じじゃないか、日本と。一時とんでもなく蔓延した「半疑問形しゃべり」を思い出さずにはいられなかった。→参考:「じゃないですかぁ↓」

May 12, 2005

最近遭遇した一番怖い光景

●怖かった。ワタシゃバスに乗っていたのである。バスがゆっくりと交差点を左折しようとしたときのことだ。左折した先に、ケータイを片手に会話に夢中になっているオッサンがいたのであるが、そのオッサンは車道の真ん中に突っ立っていたんである。よっぽど大ウケの話だったらしくて、顔を空に向けながら大喜び。表情はへらへら、足元はふらふら、そしてバスが近づいてきたというのに、まったく意に介さない!
●バスは十分スピードを落として、クラクションを鳴らす。しかしオッサンは無視。ケータイの会話に没頭。くどいが車道の真ん中っすよ。運転手さんはしょうがなくバスを止めて、何度かクラクションを鳴らして待つが、オッサンはそれでも動かず、大笑いしながら会話を続けている。5秒、10秒、15秒……、バスは動けない。どうする。オッサンは突然バスのほうを向き直った。そして、あろうことか、バスに勝負を挑んだ。
●運転手さんに向かって「おりゃー、なにしとるんじゃこの野郎、そこから出て来んかい、こりゃ!」と逆ギレ。あまりのことに車内呆然、そして車内にも気短な方がいらっしゃって、叫びだす。「なんだとー、この酔っぱらい、ふっざけんな、轢くぞ、コラ!」。赤ん坊が泣き出す。ああ、阿鼻叫喚地獄絵図、ワタシはどうしたらいいんでしょうか、ガクガクぶるぶる。運転手さんも苛立って「ちょっと、酷すぎませんか、警察呼びますよ」。
●オッサンはバスの乗車口(前側にある)に近づいてきて、今にもドアを蹴りそうな勢いで運転手さんに向かってわめき散らす。その隙に運転手さんはさっとバスを発進させた。オッサンは後方でまだなにかを叫んでいた。車内でも「ふざけるな、酔っぱらい」がリピートされた。こうさぎのごとく小心なワタシは、震えながらもなにも起きなかったことに安堵した。運転手さん偉い、冷静で。短気な人だったらカッとなって轢殺してたかもしれん。ガガガガガッ。ワタシは想像上の自動小銃でオッサンを蜂の巣にした。

May 11, 2005

CD並み音質のデジタルラジオ、来年登場?

●asahi.comの「CD並み音質のデジタルラジオ、来年登場 総務省案」という見出しを発見して、ギクッとした。新たなラジオ放送で既存のチャンネルの他、専門チャンネルも多数展開されるというわけだが、なんつうか、ワタシゃ「デジタルラジオ」ってものを知らなかった。知ってたですか、これ。
●で、調べてみたら「NHKデジタルラジオ」というサイトがあって、そこでデジタルラジオとは何か解説されている、こんな風に。「デジタルラジオは専用の受信機が必要です。現在、ポケットタイプ、PDAタイプ、携帯電話一体型タイプといった様々な受信機が検討されています」……。あれれ!? これ、ネットラジオじゃないんだ、PCだけじゃ受信できないのか(別途PCカードを買えば聴ける)。なーんだ。でもケータイでもラジオ聴けるってのは楽しみだし、新たな音楽チャンネルが増えるんなら(クラシック音楽もあるなら)、期待はしたい。
●ところでデジタルラジオ以前の話なんだけど、どうしてNHK-FMってネット経由で聴けないんだろう。世界各地のFM局は聴けるのに、一番なじみの深い局が聴けないなんて!

May 10, 2005

バレンシアvsバルセロナ、Jリーグ

バルセロナ●スペイン・リーグ、おそらく次の週末にバルセロナが優勝を決めそうだ。今週アウェイでのバレンシア戦で完勝、難所を乗り切ったという感じ。ロナウジーニョが相変わらずスゴくて、この試合でも呆気にとられるようなスーパーゴールを決めてくれた。ライカールトが監督に就任した当初、ここまで来られるとは到底思えなかったのだが、着実な強化が実ったということか。近年のロナウジーニョ、デコ、ジュリ、エトーら移籍での補強は完璧、イニエスタら若手が育ったのも大きい。
●Jリーグでは久しぶりにマリノスが勝利。アジア・チャンピオンズリーグを控えて、まるでBチームのようなメンバーだったが、好調の広島相手に1-0で辛勝。顔と名前が一致しない選手がこれほどたくさんいるマリノスを見ることになろうとは。デビュー戦で決勝点となる初ゴールを決めたのは塩川岳人。インタヴューで「僕、川崎フロンターレを解雇されたんですけど、拾ってくれたマリノスの期待に答えることができて嬉しいです」みたいなことを言ってた。泣ける。
●レッズは本当に磐田から藤田を獲るんだろうか。傍目には攻撃のタレントは十分足りているように見えるんだけど。

May 9, 2005

ベスト・クラシックス100

ベスト・クラシックス100●「売れている」というのでどんなものかと見てみたのだが、なるほど、これは売れるよ。東芝EMIの「ベスト・クラシック100」というクラシック音楽入門者向けのコンピレーション・アルバムなのだが、なにがほかと違うかといえば圧倒的なボリューム。CD6枚組っすよ。それで定価3000円也。
●クラシック音楽を聴きはじめた頃、まだなにを聴くにも手探りだから、ちょっとした音のガイドが欲しくなることがある。まずいわゆる「名曲中の名曲」をさらっと撫でておいて、その中で自分にピンと来たところを集中して攻めてみたい、とか。ワタシの場合は、昔、CBSソニーが配っていた「音のカタログ」っていうカセットテープがものすごーく役に立った。古今の名曲のサワリを30秒くらい詰め込んであるだけなんだけど、あまりにおもしろくて繰り返し繰り返し聴いた。「へー、こんないい曲があるんだ」とか「なにこれ? だれがこんなの好んで聴くわけ?」とか。今だったらこの「ベスト・クラシック100」が似たような役割をさらに強力に果たしてくれるわけだ。
●もっともブロードバンド環境強まる昨今、ネット経由で名曲ライブラリーに触れるという手段もある。連載「ワンダージュークな日々~山尾敦史のネット音楽配信奮戦記」第5回を掲載、よろしければご一読を。

May 6, 2005

PSVアイントホーフェンvsACミラン@チャンピオンズリーグ準決勝

ACミラン●ぐわわ、久しぶりに濃いサッカーを堪能。ミラノでの第1戦を2-0で勝ち、2点の余裕を持ってアウェイゲームに臨んだACミラン。ワタシも余裕を持って見始めたのですよ。去年はポルトvsモナコ、今年はリヴァプールvsこの準決勝の勝者。これでミランが負けたらチャンピオンズ・リーグ決勝が地味すぎる。
●ところが開始直後からPSVが怒涛の攻撃。あっという間に韓国代表パク・チソンがゴールを決めた。以前京都パープルサンガでくすぶってたあの選手がこんなにビッグになっちまって(涙)。泣ける、でも待て、ワタシはミランを応援する。パク、走るな。
●が、さらにPSVはやはり韓国代表のイ・ヨンピョが左サイドからパーフェクトなクロスを入れて、コクが同点ゴール(2試合で計2-2になる)を決めてしまった。左アウトサイドのイ・ヨンピョは対面のブラジル代表カフーとマッチアップだったわけだけど、イ・ヨンピョが完勝してるってのはどうなのか。もう認めざるを得ないけど、欧州クラブでの韓国パワーはスゴすぎ。ヨンさまなんていってる場合じゃない、これからはパクさまの時代だよっ! パク・チソンには絶対ビッグクラブから移籍のオファー来る。
●で、延長になるかなと思ったら、ほとんどチャンスのなかったミランがロスタイムにカカのボールにアンブロジーニが頭で合わせて決勝ゴール。この瞬間、PSVはアウェイゴール優先ルールにより2点が必要になったので万事休す。終わった……のにその直後コクが1ゴール返して緊迫度が一気に高まる。ミランは残りのロスタイムをなんとか耐えて、結果、この試合は3-1でPSV勝利、2試合あわせると3-3でアウェイ・ゴール優先してミランの決勝進出。ワタシは胸をなでおろしたが、3ゴールも奪われたんだから勝った気はしない。
●パクと並んでJリーグ卒業組がもう一人。PSVで途中交代で出場したホベルチ(ロベルト)は以前川崎フロンターレに所属していた選手。ミラン戦でなければ元J組を応援するところだったんだがなあ。

May 5, 2005

黄金週間勝てない負けない

●東京国際フォーラムのベートーヴェン祭り、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は予想以上の大盛況だったようである。いやー、すばらしい。ワタシは東京にいなかったから参加できなかったけど、次の機会にはぜひ聴きに行きたい。それにしてもそんなに大勢のクラシックを聴きたい潜在的(というか今回顕在化した)聴衆層がいるっていうのには、いろいろ考えさせられるところ大。
●マリノス 1-1 清水エスパルス。またしてもテレビ観戦。序盤から圧倒してて、先制もしたのに。なんだかマリノスは疲労蓄積度が半端じゃなくて、後半は毎試合長いトーナメントの決勝延長戦みたいなド根性サッカーになってる気がする。これでいいのかね。
●サッカーマガジンでジェレミー・ウォーカーさんが、来年からJリーグも欧州と同じように秋~春のスケジュールにしたらいいんじゃないかって言ってて、至極もっともなのだが、どうしても厳寒の時期にリーグ戦を戦わなきゃならないのがひっかかる。山形、新潟、仙台、みんな雪が積もるよ。っていうか、東京だって2月に野外に2時間以上も座ってられない、ワタシは。きっと体調崩す。寒いのはドイツやイングランドも同じだろうけど、よく平気だよな。
●5月8日、東京・下北沢レディージェーンにて、ボルヘスの詩の朗読にバンドネオン、ピアノで古典タンゴ、ピアソラの曲などをコラボレーションした演奏会というユニークな企画がある。興味を持たれた方は長浜奈津子さんのサイトをご覧ください。

May 3, 2005

金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館●昨秋金沢市に開館した金沢21世紀美術館へ行ってきた。あいにく企画展は興味の範疇外だったので中をぶらっとしただけなのだが十分楽しめた。ここは恐ろしく贅沢なつくりで、都市の中心部にこんな低層の建物を(しかも周囲に十分なスペースを確保して)作るだけでもスゴいと思うが、内部もゆったりしている。なにしろ、「何もない」空間がいくらでもある。ただ座るだけの場所とか。そして連休中だからでもあるが大盛況(企画展を見なければ無料)。
●ジェームズ・タレルの「空間作品」として、座る場所があるだけの何もない空間で、天井に開いた穴から「空の移ろい」を眺めようという部屋があった。来場者は作品という意識もないままのんびり休憩している。この雰囲気は美術館というより公園に近い。

May 2, 2005

ヴェルディ 1-1 マリノス

マリノス、今日も体が重そうだった●少し東京を離れていた。昨日は味スタで東京ヴェルディvsマリノスというリーグ戦最大の好カード(東京でマリノスが見れる)があって本来ならスタジアムへ行くところだが、今季はビデオ録画で観戦。
●マリノスは相変わらず主力メンバーがそろわない。久保だとかブラジル人助っ人あたりはもうその存在すら忘れ去られつつあり、この日は奥がいない、中澤がいない。奥がいないときはユース育ちの大橋がトップ下に入る。でもよく考えてみたら、奥の代役って大橋の前にだれかいなかったっけ? そう、これまた忘れていたのだがレッズからリハビリ中の山瀬を獲得していたではないか。
●その山瀬がついにベンチ入り、大橋と交代出場したというのがこの日の収穫。背番号10だったのか(去年は遠藤が10番)。試合内容はパッとしなかったが(そして結果も1-1でウチも相手もパッとしない)、6月のリーグ戦中断後には調子も上向いて来るんではないだろうか……まあ、優勝争いは遠くなりつつあるけど。
●ここ数年、ワタシがスタジアムで観戦するとマリノスはほとんど勝っている。今季の不調は、ワタシがまだ一試合も生観戦していないことと無関係ではないと思う(いや無関係です、絶対)。

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