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2010年8月アーカイブ

August 31, 2010

ニッポン代表監督、ザッケローニに決定!

ニッポン!●ぜんぜん予想してなかった。ニッポン代表新監督にイタリア人のザッケローニが就任。8月30日昼の時点では情報が錯綜していて、日刊スポーツは「本日中にもペケルマンの就任が発表される」と報じ、一方で読売は「ザッケローニが極秘来日、就任へ」と言い、珍しいほど報道が食い違った。でもその日の内にザッケローニと正式発表があって一件落着。ここまで大胆にペケルマンと言い切った日刊スポーツがなんだか眩しい。
●で、ザッケローニなんすけど。歓迎。近年のセリエAはまったく見てないんだが、記録上の数字を見たところでは正直あまり冴えない結果に終わっている。でもそうはいっても前ユヴェントス監督っすよ。ミランやインテルも率いた監督がはるばるニッポンまで来てくれる。10年位前かな、ウディネーゼで頭角を現し、ACミランで優勝したという黄金時代があって、その頃のことは覚えている。ビアホフをトップに置いた3-4-3で、攻撃的なサッカーをする名将とみなされていたはず。
●でもミランを辞めた後は、誰かがクビになってからお声がかかるというパターンが多く、またブランクも目立つ。57歳になって初めての異国での仕事、初めての代表監督となるわけで、どこまで新しい環境でチャレンジしてくれるのか、まったくの未知数。とてつもない名監督になるかもしれないし、最初の一年でイタリアに帰ってしまうかもしれない。4年も日本にいる可能性はかなり薄いと予想してるけど、でもそれでもニッポン代表にとっては多くを得られる人事だと思う。
●というのは、これまでの外国人監督は全員が日本サッカー界と縁あって「ご紹介」で呼ばれた人ばかりだから。日本のクラブで監督・コーチの経験があった人か、日本に縁があった人に推薦された監督のどちらか。それが、今回初めて、フツーに欧州の監督マーケットに日本サッカー協会が乗り込んでいって、他のクラブと同じように契約交渉を進めたわけだ。名前の挙がっていた人たちの内、かなりの人数とはきっと実際にコンタクトがあったんだろう。ビエルサ、ペケルマン、ペジェグリーニ、バルベルデ、ハビエル・アギーレ、ビクトル・フェルナンデス、ケイロス、クーマン、ファン・バステン……。で、協会はザッケローニみたいな有名監督と契約までたどり着いたんだから、これは大きな一歩にちがいない。
●でもこれって、なんだか「サカつく」みたいじゃないっすか。ゲームっぽい。なんていうかな、メニューに並んだ有名監督をスペックと金額を見て選ぶ、みたいな感じ。こっちは先方を間接的な情報で評価し、先方はこちらが何者かを知らないという関係。ワタシの直感では、この「市場」を通すやり方よりも「ご紹介」のほうがうまくいくと思っている。つまりお互いに相手が何者かを知っていて、どんな人柄かとか興味の強さとかもわかったうえで、監督を任せるほうが機能するんじゃないか、と。でもそうじゃないかもしれない。現段階では欧州の方法論を学ぶのがもっとも効率的な強化とすると、そのためには限られた「ご紹介」より、オープンな「市場」のほうが近道なのかもしれない。どちらがいいのか、わからない。だから、試してみたい。どうなるのか見てみたい。そういう意味ではペジェグリーニでもビクトル・フェルナンデスでもザッケローニでも、欧州クラブで実績のある人なら誰でも歓迎できる。
●愛称は「ザック・ジャパン」っすね。期待。でも3バックは勘弁してほしい。長友や内田をはじめ4バックの両サイドは人材豊富なのに対して、若くて優秀なセンターバックはなかなか3枚もそろえられない。

August 30, 2010

横河武蔵野FCvs東京ヴェルディユース(東京都サッカートーナメント決勝)

●行ってきました、西が丘サッカー場。ローカルかつ小さな国立のサッカー専用競技場。すぐそばに国立スポーツ科学センター、味の素ナショナルトレーニングセンターなど。J1では使われないけど、それ以下のカテゴリーではフル稼働っぽい。土曜日に開催されたのは、東京都サッカートーナメント決勝で、この勝者が東京都代表として天皇杯に出場できる。
西が丘サッカー場
●で、JFLの横河武蔵野FC。今季は戦力ダウンが響いてリーグ戦が不調であり、JFL枠では天皇杯に出場できなかった(昨季は出場)。このトーナメントでは準決勝で中央大学を破って決勝へ。一方のヴェルディユースはユース年代のチームでありながら、明治、慶応の大学チームや社会人クラブを破っている。
●試合は序盤から横河武蔵野ペース。個々の技術、スピードで言えば圧倒的にヴェルディ・ユースが優勢なんだけど、さすが日頃JFLでプレイしているだけあって、戦術面の熟成度や判断力の速さの差で武蔵野がゲームを支配。ヴェルディユースは何人も唖然とするほど巧い選手がいて、近い将来J1や代表で活躍したりもするかもしれない。でも現時点では大人の知恵が勝っているのか。前半終了間際、ロングパス一本にフォワードの冨岡が飛び出て、相手ディフェンスを背負いながらも猛然と突進し、浅い角度から豪快にシュートを決めて先制点。リプレイを見たくなるスーパーゴール。
●しかし後半になると、試合はヴェルディユースのペースに。彼らの鋭くてスピードのあるドリブルが止められない。48分、南部に同点ゴールを奪われ、1-1のまま武蔵野は耐える展開に。90分を終えて(なぜか)10分ハーフの延長戦へ。この日の夜は涼しい風が吹いていて、夏場にしては好条件だったんだけど、それでもやはり終盤は足が止まる。でもヴェルディの若者たちは少し休んだだけで体力ゲージが一杯まで回復するみたいで、延長に入っても体にキレがあって参る。延長前半終了間際、山浦に逆転ゴールを奪われ、1-2。武蔵野もその後2度ほど決定機があったのだが、これを決め切れずに惜敗。成熟した大人たちが才能あふれる若者たちの前に屈した。なんか切ない。
●終わった後、爆発的に喜びを表現するヴェルディユースが眩しい。ユースチームでありながら天皇杯に進出したのは立派すぎる。悔しいが表彰台のユースを拍手で称えた後、トボトボと赤羽駅まで歩く。

August 27, 2010

若者はGO! アーノンクールの公開リハーサル

アーノンクール公開リハーサルのチラシ●若者に朗報。11月1日(月)17:00より東京オペラシティにて、ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスのリハーサルが、1985年4月2日以降生まれのユース(ただし小学生以上)を対象に公開される。曲はモーツァルトの交響曲第35番「ハフナー」と「ポスト・ホルン」セレナードを予定。「アーノンクール(指揮・お話)」となっているので、多少は客席に向けてもしゃべってくれるのだろうか。若者対象だが、小学生・中学生の保護者は同伴可。申込方法詳細は主催のソニー音楽芸術振興会のサイトへ。
●先日、「舘野泉演奏生活50周年」記者会見の模様をご紹介したが、そこで発表された「EMIレコーディングス・コンプリートBOX」の詳細がHMV ONLINEで紹介されている。全26枚組。初CD化多数。70年代にこんなにたくさんの録音がリリースされていたとは。
●そろそろニッポン代表の新監督が発表される……のかなあ?

August 26, 2010

ドイチェバンクのベルリン・フィルDCH招待とか

●そっと小声で言うが、27日にベルリン・フィルの新シーズンが開幕するのであり、そのデジタル・コンサートホール(ネット生中継)に、ベルリン・フィルのスポンサーであるドイチェバンクが無料招待中(リンク先、重いので注意)。ただしこれ、現地(CET)午後7時開演なんすよね。ってことは19時に7時間を足すと26時、つまり日本の深夜2時か。その時刻からラトル指揮のベートーヴェン/交響曲第4番とマーラー/交響曲第1番「巨人」を見ても平気な深夜族の方はどぞ。
●なお、アーカイブと比べると生中継のほうはそれなりにPCのパワーや回線の太さを必要とする、かもしれない。少なくとも昨季まではそうだった。今季はリニューアルされてるので改善されてる可能性も十分あり。
●ワタシはもう生中継は諦めた。以前は超絶夜型で昼夜逆転生活も心地いいくらいに感じてたんだけど、最近はもう少し常識的な時間帯で生活しているので。
●もう一点。ミネソタ管弦楽団のサイトで音楽監督オスモ・ヴァンスカ指揮によるストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」とブルックナーの交響曲第7番の2曲のライヴ音源を無料でダウンロードできる。ただし、ダウンロードは米国在住者向けとなっているようで、ZipとかPhoneの入力が要求される。ここに日本の番号を入れても「数字がヘンですよ」みたいに跳ねられるので、桁数など米国の書式に一致しているかどうかをチェックしているっぽい。ってことで……。

August 25, 2010

サクサクとベルリン・フィル

●ベルリン・フィルのデジタル・コンサート・ホール(DCH)が、新シーズンの開幕前にサイトをリニューアルした。朗報。これまでよりずっと動作が軽くなり、使いやすくなった。っていうか、今までが異様に重い上にあちこちで小さなストレスが溜まる仕様になってたのが、ようやく3シーズン目にして普通のインターフェイスになったともいえる(笑)。長い曲は楽章ごとのチャプターもできたし(今までなかったんすよ!)。
●昨年までは「シーズン・チケット」だったものが、途中から「12ヶ月チケット」に変更された(いつ入会しても損得がないように)。また「30日チケット」とか「1日チケット」も新たに設けられ、そのいずれでも過去のアーカイブにはフルアクセスが許されるっぽい。ふーむ、なるほど。今まで2シーズンは「シーズン・チケット」を購入してたんだけど、今後は必要に応じて「30日」か「1日」を都度購入する手もありか。どうせ時差が激しくて生中継には付き合えないので、慌てることはない。
●先日Twitterイベントに招かれたピティナ・ピアノコンペティション特級は、梅村知世さんがグランプリおよび聴衆賞を獲得、銀賞に今田篤さん、銅賞に金子淳さん。ソロを弾くセミファイナルまでは違った可能性があったと思うけど、協奏曲のファイナルで差が付いた。難しいものだなあ。コンクールには他者と比較されて勝ち負けや順位が決まるという演奏会ではありえない競技性があって、発見が多かった。Twitter用のブースで一緒になった假屋崎省吾さんはすごくフレンドリーでステキな方でした(やっぱり!)。

August 24, 2010

ビスケットdeショパン

●フランスのナントに出現した「ビスケット製のショパン像」(時事通信)。この「ショパンの生誕200周年を祝うイベント」って「ラ・フォル・ジュルネ」は関係あるの? しかしこれ、ショパンに見えるかなあ。
lu.gif●なぜビスケットかといえば、ナントが「LU ビスケット」創業の地だから。
●日本で同様のイベントをやるとすれば、「パンでショパン」しかないんじゃないか。「塩パンでショパン」とか。いや、パンに塩が入ってるのは普通だけど。もちろん、この塩パンの間に具を挟めば「ジョルジュ・サンド」ができあがる。
●ちなみに「ショパン」という名の「パン屋」は全国に何件もあるのだが、イマイチそのネーミングを生かしきれていない気がする。せめて「ジョルジュ・サンド」を……(くどい)。

August 23, 2010

週末フットボール通信~欧州開幕編

●まだニッポンがこんなに灼熱猛暑地獄の夏すぎる夏なのに、欧州サッカー界はシーズン開幕。仮にJリーグを欧州のシーズンに合わせたところで猛暑の試合は避けられないってのがよくわかる。もう緯度からして違うし。
●ドイツはドルトムントの香川がレギュラー確保状態。祝。このまま使われ続ければ、順当に次のニッポン代表海外組バージョンの中心選手になるはず。シャルケの内田篤人は後半から途中出場。右サイドバックに途中出場の機会は少ないので、先発してほしかった。終了間際のミドルシュートは悪くなかったが、失点シーンで右サイドを破られていたのが(ひとり退場していたとはいえ)気にかかる。相馬崇人は2部リーグのコトブスでフル出場。
●浦和の阿部勇樹はイングランド2部のレスターに移籍するとか。松井のルマンでの成功例があるので欧州2部からスタートするのはいいと思うんだが、年齢的には余裕がないからなんとか1シーズンでプレミアに上がってほしい。しかし2部リーグでも外国人への労働許可証って発行されるんすかね。
●スペインはスーパーカップで、リーグ戦は次週から。羽生、じゃない、エジルが移籍したレアルマドリッドをモウリーニョが率いるというのは相当新鮮。
マリユニ2010●で、国内ではテレビ中継があったので京都vsマリノス戦。前半、小椋→松田と右サイドをえぐって、中央の坂田に低いクロスを送ったのがオウンゴールを誘って先制。楽に勝てる試合かと思ったら、後半は防戦一方になり中村太亮に同点ゴールを決められてしまった。その後は走り負ける夏バテサッカーでもうダメだこりゃ逆転は時間の問題と天を仰いで絶望していたら、終了直前に河合→山瀬→河合の途中出場コンビで決勝ゴール。ビバ河合。どう見ても勝てる試合じゃなかったのに。俊輔は枯淡の境地。職人技バックパスとか。ふっ、燃え尽きて白い灰になっちまったのさ(言ってません)。

August 22, 2010

15歳

15●当サイトは1995年8月21日に開設された。なので、本日(いやもう昨日か)15周年を迎えたのであった。祝。
●この15年間、音楽界やインターネットの変化、発展ぶりは凄まじかったっすよね。15年前はAmazonやGoogleはおろかYahoo Japanだって存在していなかったし、商業サイトというもの自体がほとんどなかったわけだから。
●この15年で想像もつかないくらい変わったものといえばCDの価格。CDはどんどん安くなった。前は1枚2200円くらいでも安いなと思ってたのに、1800円とか、1000円とか、BOXものだと1枚あたり800円とか500円とか100円とか、もう限りがない。「これ以下はない」と思っても、実はまだ下がある。だからきっといずれタダになるんだろう。いや、それでも止まらないかもしれない。そのうちCDを聴いた人はお金がもらえるようになるんでは(笑。でもありうる)。あと新譜がこんなに出なくなるなんて。既存録音が簡単には古びなくなったから、ある部分では市場が飽和するんだな、と(そうでない部分もあるんだけど)。
●もっと大きなところでは、ソーシャルメディアの発展。1995年時点では概念として持ち得なかった。このサイトを作り出してからしばらくして、すぐにこう考えた。「なるほど、今はワタシのように個人のわずかな独学でもウェブサイトを作ることができる。しかしこの調子でインターネットが発達すると、すぐにプロフェッショナルなエンジニアやデザイナーでなければサイトを作れなくなり、個人は脱落するだろう」。が、これは考え方が逆だった。ネットが発達したら、なにひとつ技術的な知識がなくても自分の居場所を持つことができるようになった。ブログとかmixiとかTwitterとか。未来は予測がつかんすね。

August 20, 2010

マシーンと工場

●「今日も暑いですね」「ええ、本当に。明日も暑いんでしょうかねえ」。そんな会話をワタシたちがするのは、もっともっと暑くなって欲しいから。本当はみんな明日が今日より暑ければいいと願っている。32度、35度、38度。もっと! 8月の下旬になると残暑の厳しさをことさらに口にするのは、夏に対する名残惜しさの表明なのだ。
goal_machine_plant.jpg
●写真は千葉の「フクアリ」こと「フクダ電子アリーナ」の入口。ジェフ千葉の本拠。しばらく前に「2010年千葉への旅」を敢行したとき改めて気づいたのだが、ここには工場があり、アウェイからの来訪者にとってはこの偉容がスタジアムのシンボルとなる。この土地はもともと川崎製鉄千葉工場の敷地だったのだから、そばに工場くらいある。ではこの工場でなにを造っているのかといえば、もちろん、それはフットボール選手だ。「ゴール・マシーン」というマシーンを生み出すべく、工場は日夜稼動している。先日、この工場が誇る傑作マキ1号が輸出されたばかり。だが世界のあらゆる工場にとってそうであるように、ゴール・マシーンの生産は難しく、歩留まりは低い。アウェイ・サポはここを訪れるたびに、まだ量産体制に入っていないよねと不安げに工場を眺める。

August 19, 2010

クラシックのメジャーレーベル音源配信メモ

●あるクラシックのメジャー・レーベル音源を買いたいと思ったのだが、なるべくCDではなくデータで欲しい、という状況だとする。そんなときどこから買うか。データはmp3かFLACのような、特定企業に依存せず、なおかつ自由にバックアップの取れる(DRMのない)ものを買いたいとする(あるとき配信企業が「ウチはこのサービスを止めます」といったときに、買ったものが聴けなくなったり別のPCに移せなくなったりするのはイヤなので、とても)。
●いくつかメモを。現時点で。
iTunes Store。大手だが最近あまり使わない。DRMのないiTunes Plusのデータなら買ってもいいのだが、EMI以外のメジャーレーベル音源は相変わらずほとんどiTunes Plusになっていない模様。米国サイトでは2009年1月から全音源iTunes Plusになったというのに、日本サイトではそうはなっていない。メジャー以外は大半がiTunes Plusなのだが……。Windows上ではプレーヤーそのものが鈍重なことも厳しい。自分の中では iTunes Store は過去の思い出になりつつある。でもいったん国境の壁さえ崩れれば、状況はガラリと変わる。
Amazon.com。ここさえ使えれば、ほとんどの問題は解決される。品揃えも十分。しかし日本のクレジットカードではmp3を購入できない。かつて「Amazon mp3 2008年内に米国外でも提供へ」というニュースが流れたが、たしかに欧州で提供が始まっているものの、日本では始まらないまま。米国カードがあればなあ……。
●eMusic.com。昨年より日本からの登録が不可になっている。
●HMV digital。日本のHMV digitalは今年2月にサービス終了しているが、HMV digital UK および HMV digital Canadaはmp3音源を販売している。しかし、日本からの購入は不可。
●Fnac.com。フランスの大手ショップ。ここもmp3音源を販売していて、フランス語が読めないなりに購入しようとすると決済画面まで行くのだが、最後にカード番号の入力ではねられる(やってみた)。日本のカードでは不可のようだ。
●先日ぼやいたDECCAとDGのサイトでダウンロード購入が(ほとんど)できないという件は、しばらく待っていれば復活するということらしい。ユニバーサル系に関しては、待てばなんとかなりそう。期待。
ClassicsOnline。ここは4大メジャー(ユニバーサル、ワーナー、EMI、SONY)の音源は置いていない。メジャー以外なら国境の壁もなく問題なく購入できるのに、実に惜しい。Naxosが運営しているが、NMLと違ってこちらはダウンロード販売。NMLにはないけど、こちらにはあるものも。ここに限らず、メジャー以外を配信するサイトはいくつもある。
●Google Music。今秋スタートするというウワサだが、中身がどんなものかは未知。
●という現状認識。でもワタシが知らないだけで、どこかであっさり日本のカードで合法的に4大メジャーを一通り購入できるサイトがあるんだろうか?
●思いついて検索をすると、異常な格安でダウンロードさせてくれるサイトがヒットすることがある。主にロシアのドメインとかで。ああいうのは違法なんだろうけど(それともロシア国内では事情が違うのか?)、いずれにせよ怖くて近寄れない。ただ表玄関がずっと閉まったままだと、裏口から入ろうとする人が増えてくるのは世の常なので、チャンネルがAmazonかGoogleかiTunesかその全部なのかはわからないが、どこかのタイミングで国境の壁を崩したほうがレーベルにとっても好ましいという状況になるんじゃないかなあ。クラシックの状況しか知らない人間の寝言かもしれんけど。

August 18, 2010

ボールキープしてノーゴール

●げげ。昨日、マリノス戦があったとは。そしてホームで山形に0-1で敗北。せっかく週末に強い清水相手に奇跡的に勝利したと思ったら。比較的選手層が厚いので日程がつまるのはそう不利ではないはずなんだが、木村和司監督コメントによれば「ボールキープ病」が出てゴールが遠かった模様。
●今週のJリーグは変則開催で、火曜と水曜に分けて試合が開かれている。夏場なのでもちろん夜開催なのだが、キックオフ時間はマリノスと浦和が19:30、他の試合が19:00。19:30はかなり遅いが、平日で三ツ沢へのアクセスを考えると遅めが吉ということなのか。早くしてほしい派と遅くしてほしい派がいて、演奏会の開演時刻を巡る問題と似たものがあるかも。若いときは「もっと遅くしてくれないかなー」とばかり思ってたけど、だんだん(終電関係なしに)夜遅い時間に外にいたくないっていう気分もわかるようになってきた。電車の中にゾンビとかいるから、深夜は。
●告知。ピティナのピアノコンペティション特級の8/19セミファイナルと8/22ファイナルの模様がUstreamを使って動画中継される。で、並行してTwitterを使って假屋崎省吾さん(8/22のみ)、雨宮さくらさん、金子一朗さん、それにワタシがつぶやくという企画がある。ハッシュタグの設定もあってみなさんのつぶやきも表示されるようになっている。しかしこんな真面目な場でどんなノリでつぶやけばいいんだろうか……。

August 17, 2010

DECCAラジオがスタート

old_readio.gif●ドイツグラモフォンのDGラジオに続いて、今度はデッカがDECCAラジオをリリース。DECCAの音源からCDを延々とかけてくれるもので、チャンネルはGeneralとMahlerの2つ。メニューをニョキッと下に引っ張り出すと、一時停止させたり、トラックを前後に移動したりできる。ラジオというか、延々と聴いていられる試聴機というかジュークボックスというか。
●以前はDGDECCAはそれぞれぜんぜん別のサイトを作っていたけど、今回DECCAがリニューアルしてサイト丸ごとDGと同じ作りになった。ともにユニバーサル系。効率良すぎ?
●DGは少し前まで7daysストリームという1ユーロ払えば7日間自由に視聴できますっていう試聴システムを提供してくれていたんだが、この企画はなくなった。まあ、そうだろなー、わかる(笑)。
●両レーベルともDownloadっていう表示があるのにダウンロード購入できない音源がやたら多くなっているんだが、これは一時的なものなのかなあ? よくわからず。ああ、Amazon mp3が日本にも上陸してくれれば……と軽くDRMフリー音源配信鎖国状態を嘆く。

August 16, 2010

「音楽の仕事」探訪 Vol.1 日本フィル 企画制作部 和田大資さん

●新シリーズ(になるかもしれない)「音楽の仕事」探訪 。クラシック音楽業界で働く元気な人々に、「仕事」について語っていただこうというミニコーナーです。はたらくおじさん、はたらくおばさん、お兄さん、お姉さん、こんにちは。第一回は日本フィルハーモニー交響楽団の企画制作部長、和田大資(わだ たいすけ)さんにご登場いただきます。

japanphil_wadasan.jpg

――和田さん、本日はよろしくお願いいたします。写真では首席指揮者のラザレフさんといっしょに写っていますね。

和田「これは今年の6月にラザレフが香港フィルを振ったときの写真です。マエストロ・ラザレフからはいつも教えてもらうことがたくさんあります」

――今のお仕事は何年目ですか。前職はどんなことをされていたのでしょう。

和田「5年目です。年は32歳、今年でちょうど社会人10年目の節目を迎えます。前職は、伊勢丹で百貨店マンをしていました」

――百貨店業界のご出身でしたか! クラシック音楽業界にはいろんなご出身の方がいらっしゃいますけど、デパートは珍しいですねー。もともと音楽はお好きだったかと思いますが、今の職場を選んだ理由は?

和田「音楽がひとを幸せにする力とファッションがひとを幸せにする力、どちらも魅力的、でも、自分自身、どちらにより共感できるかなぁ?と考えた結果です」

――おお。さすが、両業界への気遣いが感じられるお返事(笑)。音楽関係でもメディア方面だと割りとデレッとフリーダムな感じの方も多いんですが、和田さんはいつもきちんとしてらっしゃいますよね。あ、でもオケの事務局の方はみなさんそうかも。日本フィルは総勢何名がいらっしゃるんですか?

和田「楽団員が89名、事務局に約30名のスタッフがいます」

――すごい、大企業だ! いや、財団法人だから企業とは言わないんでしたっけ。オケってプレーヤー以外にもたくさんの方が必要なんですよね。普通の会社と同じで営業や経理や総務とかもあって。和田さんはどんなお仕事をしてるんですか?

和田「長期中期短期で、オーケストラの歩む道を考える仕事です。オーケストラのイメージをあげ、顧客起点でファンを増やしたいです。具体的には、いつ、どこで、誰と、何を演奏するのか? コンサートの企画制作をしています」

――この仕事をやってて良かったことはなんですか。もしかして音楽業界だとモテたりしますか。

和田「毎日がすばらしい出会いにあふれていることですね。そして、そこから気づきといっぱいのエネルギーを与えていただけること。でも特にモテません……(笑)」

――毎日がすばらしい出会い……なんだかカッコよくてまぶしいです。逆にこの仕事の辛いところとか、難しいところは?

和田「組織は人。小さい組織なので、個の力の与える影響が大きい。だからこそ、己の力不足を痛感します。この仕事には無限の可能性があると思っています。オンリーワンもナンバーワンも目指すことができる。自分にもっと教養とアイデアがあれば、もっと行動力があれば、もっと語学力があれば(笑)、と思う場面が多いです。日々、感謝と努力です」

――そうなんですか。和田さん、謙虚ですよね。仕事の中で学んだことを、なにか一つだけ教えてください!

和田「 I ではなく、We で話す。つまり、己にとらわれすぎないこと。マネジメント組織における個についての思いは先に述べましたが、自分にこだわりすぎず、もっと大きな視野をもつというか、大きな存在(それは音楽であり、オーケストラであり)を感じながら仕事に取り組むということでしょうか。うまく説明できてますか…?(笑)」

――うーん、深いことをおっしゃいますね~。わかるような気もしますが、ホントにわかったのかと問われると自信がない。自分にこだわりすぎないというのはスゴく共感できます。この仕事に就いてみて、意外だったことはなにかありますか?

和田「そうですね、特にモテないこと……。音楽業界って、なんだかモテそうな感じがしますもんね(笑)」

――つまり、モテたい、と(笑)。なにか将来の野望はありますか? 業界のドンになるとか、世界征服とか?

和田「日本一のオーケストラマンになって、『情熱大陸』に出る。次世代の若者たちのモチベーションとなりたいです」

――げげ、なんというピンポイントかつ具体的な野望。でも日本一って公言できるのってステキです。『情熱大陸』観てないんですけど、和田さんが出演したら録画します! では最後に、いま和田さんがかかわっている仕事で、いちばん力を入れてる公演を教えてください。

和田「8月29日(日)に東京芸術劇場で開催される『シンフォニック・エンタテインメントVol.2』ですね。 作曲家の渡辺俊幸さんをプロデューサーにお迎えし、大人のためのゴージャスなエンタメを作ろう!と生まれた企画です。日本フィル・ポップスとして、お客様に育てていただきたいコンサートです。今回は、ゲストに矢野顕子さんをお迎えし、シンフォニックサウンドとのコラボをお楽しみいただきます」

――えっ、矢野顕子さんがオケの伴奏で歌うんですか。

和田「実は俊幸さんと矢野顕子さんは高校の同級生なんだそうです。二人のトークも必見です。あと俊幸さんならではのアレンジコーナーもおもしろいですよ!」

――では和田さん渾身の企画『シンフォニック・エンタテインメントVol.2』については以下にリンクを張っておきます。ぜひみなさんご来場ください。和田さん、本日はありがとうございました。

和田「はい、ありがとうございました。あ、9月にはわれらがマエストロ・ラザレフが来日しますのでそちらもよろしく! ラザレフ&日本フィル、自信あります!」

シンフォニック・エンタテインメントVol.2
8月29日(日) 午後2時 東京芸術劇場
[チケットぴあ]

August 12, 2010

「インセプション」(クリストファー・ノーラン監督)

インセプション●映画「インセプション」、あまりにもすばらしいので2回も映画館で観てしまった。クリストファー・ノーラン監督作品としては「メメント」以来の傑作。というか、初期の「メメント」や「インソムニア」で扱ってきた現実と夢・虚構、真実と記憶・物語との境界といったテーマが、ディカプリオ主演の(制約が多いであろう)大作映画の枠組みの中でこれだけ表現できているということに驚嘆。「ダークナイト」や「プレステージ」も悪くなかったけど、「メメント」のインパクトに匹敵するのはこの「インセプション」だろう。
●でも予告編だけ見るとスゴくつまらなさそう(笑)。ネタバレを避けた範囲で言うと、これは人と人が夢を共有できるという設定で、他人の夢の中にある特定の概念を植えつけようとする話。これは現実の体験としても納得できると思うが、夢の中では時間の進行が現実より20倍ほど遅い(いや速いというべきか)。10分の睡眠でも、夢の中では200分の出来事が起こる。夢の中でも人は痛みを痛みとして感じるが、夢で死ぬと現実に戻る(つまり目が覚める)。「メメント」では「記憶を10分しか保持できない記憶障害の男」というアイディアがあったが、今回は「夢の共有」なのだ。夢の中でも人は喜んだり悲しんだりできる。あまりに鮮烈な夢を見てしまい、はっと目が覚めたときに、一瞬現実認識が揺らいでしまうことがある。夢の中でもワタシは生きていたはずだ。夢と現実の境界はどこにあるのだろう。胡蝶の夢みたいな世界で、チームはミッションに挑む……。
●で、紹介はここまでということにして、ここからはネタバレだ。以降、未見の方はご注意を。
●夢の中では現実とは時間の流れが異なる。この設定が「夢の中の夢」というアイディアに生きてくる。現実(飛行機の機内)を第0層とすると、夢の第1層(車の中)、夢の中の夢の第2層(ホテル)、夢の中の夢の中の夢の第3層(雪山)、そして予定外に主人公コブとアリアドネ(っていう名前なんすよ、迷宮の案内役なので)が入り込んだ夢の中の夢の中の夢の中の夢である第4層(海岸沿いの崩落する世界)、虚無(リンボー、忘却界)がある(第4階層とリンボーは同じなのかもしれないが)。
●ラストシーンの解釈に悩む。リンボーで年老いたサイトウが、彼を助け出すためにやってきたコブと対面し、銃を手に取る。そこから一気に第0層の機内へと戻り、コブはハッと目を覚ます。チームは無事にミッションを果たし、コブはついに子供たちと会うことができてハッピーエンドを迎える。最後に、今いる場所が現実か夢かを判定するための「トーテム」がクルクルと回る。これが回り続ければここは夢だが、倒れるなら現実だ。一瞬トーテムは揺らぐが倒れるには至らないところで幕切れとなる。
●最初に見たときは「あ、これは倒れないんだな、つまりこれもまた夢なのだな」と解した。コブはミッションに失敗し、夢の深い場所から抜け出せず、現実界ではきっと機内で魂の抜け殻のようになっている。でも彼は幸福を手にしたわけだ。かつて妻モルとともに夢の中で幸せに老いたように。現実だろうと夢だろうとなにが違う? いや待て。これは確かにリンボーから第0層へと戻ったのかもしれない。戻った上で、実は第0層も現実ではなく夢だったのかも。最初からどこにも現実はなく、現実と思われたものは第n層で、そうからn+4層までもぐったのではないか。そもそも死なない限り夢と現実の区別が付かないのであれば、両者を区別することになんの意味があるのだろう。子供だって実在してないんじゃないの?
●でも2回目に見て気づいたんだけど、トーテムが倒れるシーンで同じ画面内に子供たちはいたから、彼らは実在なんすね。少なくとも話の約束上、この場面は現実。ラストのトーテムも回り続けてはいるけれど、微妙に揺らいでもいる。やはりこれは現実に戻ってハッピーエンドを迎えたとも思えるし、そのほうが筋はよく通る気もする。もちろんどちらとも取れるように描かれているのであって、現実/夢の両義性が表現されている。
●「現実/夢」の裏側にうっすらと「老い」というテーマも含まれている。薬の調合師の場面で眠っているたくさんの老人たちの姿があった。彼らは夢を生きている。主人公ゴブとモルも夢の深層でともに年老いた。そこから列車を使って(ヤなシーンだねえ)現実に戻り、絨毯の上で目覚める場面がとても印象的だ。あのとき、二人は老いた精神のまま若い肉体を取り戻しているわけだ。モルは物語上はインセプションにより夢と現実の境界を見失ってしまったわけだが、もう一度生き直すことに倦んだのだとしても不思議はない。
●モルは美しいけど怖い。なにもしてなくても怖いし、包丁を持ってる場面なんてどんなホラー映画より怖い。「男同士は分かり合えるけど、女は永遠にわからないし恐ろしい」というハリウッド映画おなじみの女性嫌悪。モルは夢の中に勝手に出てきて暴れる。お前は「エルム街の悪夢」のフレディかよっ!
●ワタシもなにか自分自身のトーテムを持っておいたほうがいいかな。アリアドネはチェスの駒を自作してたっけ。何を使うにせよ、ケータイのストラップに付けておくのが便利そう。あるいは万歩計と併用できるのがいいか。万歩計付きトーテムみたいな。

August 11, 2010

「LFJ金沢全記録」からアンケート集計結果

●先日、「ラ・フォル・ジュルネ金沢」の記録冊子が届いたのでパラパラと見ていたら、来場者アンケートが載っていた(据置式)。印象に残ったものをいくつかご紹介。無回答の割合は省略したので、足しても100%になりません。

●Q:いくつのコンサートを聴きましたか?

1回 27.5%
2回 21.1%
3回 14.5%
4回 10.2%
5回以上 24.1%

1回のみ27.5%に対して、5回以上の24.1%というのは驚異的。東京では1公演のみが34.9%で、5公演以上は13.9%(記者発表資料をもとに手元集計)。金沢のほうが全体の公演数はずっと少ないのだが、5回以上の割合がかなり多い。謎。

●Q:お住まいは?

金沢市  47.3%
石川県内 26.8%
富山・福井 10.9%
北陸三県外 15.0%

市内からが半数以下とは意外。思ったよりも遠方から来場者がある。石川県内ってのは金沢市を除く県内って意味っすよね。4人に1人が県外から。ちなみに、別の質問で利用交通機関を尋ねていたが、第1位が自家用車で40.2%。東京みたいに交通機関は発達していないので。

●年齢・性別

10代以下 10.4%
20代 11.0%
30代 15.7%
40代 21.2%
50代 19.1%
60代 14.4%
70代以上 6.5%

男性 35.6%
女性 63.3%

年齢層は各年代満遍なくといったところ。30代以下を合わせて4割弱だから、普段のクラシックの演奏会に比べるとずっと若い。男女比は普通でどれくらいなのか知らないんだけど、こんなものなのか。テーマがショパンじゃなくてブルックナーとかワーグナーだったら男だらけになるかもしれない(笑)。

August 10, 2010

誰何するSUICA

Suica●駅の券売機でチャージしようとSUICAを入れたら。気がついた、画面に「SUICAを記名式に変更する」的な選択肢があることに。最初は気づいただけでサクッとチャージを済ませたのだが、その後ずっと気になってたんである、いったい記名式のSUICAとはなんなのか。記名というからには名前が書かれるのであろうワタシの、それは現金と同様の電子マネーではなくなることを意味するのであって、なにか超絶未来的なステキ進化の予感。
●そして品川あたりのどこか大きめのJRの駅でついにタッチしたのだ、「SUICAを記名式に変更する」的な選択肢に。券売機はワタシの個人情報を求めてきたので、ていねいにすべて教えてやった。すると、ワタシの名がカナで記名されたSUICAがニュルンと券売機から吐き出されたんである。一瞬、さっきのSUICAに名が印字されただけのようでいて、実は新品まっさらなニューSUICA。何年もワタシの汗とか指の脂とかいろんな分泌物やら付着物にまみれ続けた古いSUICAはもう戻ってこない。ヤツはどこへ行ったのか。無記名式SUICAの墓場みたいなところに連行されるのか。このシレッといきなり新品のカードを生成するという何事もなさげな券売機の態度に軽くショックを受ける。カードごと取り替える潔さがむしろハイテク。
●これまで自動改札機をSUICAで通るたびに何百回もヤツらはワタシに誰何してきた。ワタシのSUICAはいつも押し黙ったままだったが、これからは違う。ちゃんと名乗るのだ。今のところ記名式の利点は、失くしたときに再発行ができるってところまでしかわかってない。でももっといろんなことに使える気がする。たとえば、あちこちで「ピッ!」ってやるたびに、ワタシがその駅の改札を通ったということをJRで把握できる。JRで把握できるんだったら、もっともほかのいろんな機関とか当局とかでもできるのかもしれない。スゴい筒抜け感。うっかりこれ持ったまま地下に潜伏とかできない。注意したい。

August 9, 2010

週末フットボールTV~夏バテ編

●次期ニッポン代表監督として名前の挙がっていたバルベルデは、ギリシャのオリンピアコス監督に就任した、と。で、サッカー協会原博実技術委員長はスペインに飛んでビクトル・フェルナンデスと交渉中とか報道されている。2004年にポルトの監督としてトヨタカップを制しているっていうんだけど……うーん、どんな人だったっけ。2006/07シーズン、サラゴサ時代の試合はいくつかテレビで見てたか。攻撃的なサッカーをしてくれるようだが、監督としてイベリア半島を出たことがないようなので、いきなり日本で大丈夫なのかなという気もする。49歳。でもこんなにメディアに出てるってことは、単なる陽動作戦で実はぜんぜん違う人が就任するのかもしれん。
マリノス型対雨防御装置●週末マリノスはアウェイでベガルタ仙台戦。せっかくNHK-BSが中継してくれたのだが、チームがうまくいっていないもの同士の対戦という感じ。12分、コーナーキックから中盤で今季初先発した松田直樹が決めてくれたまではよかったが、以後はチャンスを活かしきれないまま、夏場の消耗戦を乗り切って辛うじて勝利。でもまあ、ひとつ勝つのも大変なわけで勝点3はありがたい。これで9位。最近渡邉千真にゴールがないのが気がかり。中村俊輔は相変わらず巧いが、枯れていて、うっかりするといるのかいないのかわからない。
●ヴェガルタ仙台……とか。
●もうひとつ、JFLの横河武蔵野FCも絶不調。今季、もっとも優れた選手を町田に引き抜かれて苦戦するかと思っていたが、序盤は上位に留まっていた。それが次第にずるずると調子を落とし、今や18チーム中10位。もはや「Jリーグ準加盟クラブに対する門番」でもなんでもない。ホームゲームの西が丘開催も痛い。次に武蔵野陸上競技場に帰ってくるのは、えーと、10月03日のFC琉球戦か。遠い。

August 7, 2010

佐渡裕のバーンスタイン「キャンディード」

candide.gif●オーチャードホールで佐渡裕指揮「キャンディード」。バーンスタイン没後20周年&兵庫県立芸術文化センター開館5周年記念事業。兵庫で7公演もやって、それから東京で3公演。スゴい。2006年シャトレ座、スカラ座、イングリッシュ・ナショナル・オペラ共同制作のロバート・カーセン演出。カーセン本人も来場していた。アイディア豊富な舞台で一度見ただけでは整理しきれないくらいなんだけど、これくらい手をかけた舞台を見れる(ら抜き)ってのもなかなかないわけで、最良のエンタテインメントを堪能したという気分。
●まずなにが強烈かって、舞台全体がテレビのブラウン管で覆われているんすよ。つまり、これから見る舞台はテレビの中の出来事(狂言回し役の「ヴォルテール」だけがこのブラウン管の外側に立つ)。で、そこで佐渡裕が登場して「キャンディード」序曲を始める、と。それって「題名のない音楽会」じゃん!(笑)。カーセンは日本のテレビ番組なんて知らないで作った演出なんだろうけど、結果的に、大勢の人々がわざわざチケットを買って劇場にやってきてそこで「テレビ」を見るというJ.G.バラード的な世界が実現していたわけだ。佐渡裕がこっちを向いて「みなさんと一緒に新しいページを、めくりましょう!」って言うんじゃないかとハラハラしたぜー。序曲の間、スクリーンに映し出されるオープニング・タイトルのアニメーションはアニメというかイラストが動くタイプで、そこにうっすらモンティ・パイソン時代のテリー・ギリアム風味を感じ取れなくもない。中身はエグいブラック・ユーモア満載なんだし!
●舞台は1956年のアメリカ黄金時代に置き換えられている。テレビも時代の夢をあらわすシンボルの一つだ。主人公キャンディードたちは度を越した楽天主義(オプティミズム)という病を患っている。「この世のすべては常にベストの状態で調和している」とパングロス博士から教わり、無邪気にそれを信じた結果、戦争、天変地異、死刑、殺人と次々に災厄に巻き込まれる。この作品では死んだ登場人物が「実は死んでませんでした」と平然と生き返ってくるのだが、テレビの中ではよくあることだから無問題。紆余曲折を経てキャンディードが映画スターとなったクネゴンデに再会する場面では、クネゴンデはキャンディードと抱擁しつつも視線を舞台上のカメラに向けて喜びを表現する。テレビだから。メディアの前で期待される振る舞いをしてしまう、ワタシたちと同様に。
●歌手陣はみんな芸達者なんだけど、オールド・レディ役のビヴァリー・クラインって人はスゴいね。カジノのレヴューでクネゴンデ(マーニー・ブレッケンリッジ)と一緒に踊る場面なんて抱腹絶倒モノ。キャンディードはジェミー・フィンチ。ヴォルテールとバングロス、マーティンは一人三役でアレックス・ジェニングズが歌う。ヴォルテール役から着替えてバングロス役になるのもホント可笑しい。あ、PAは使ってます。
●白三角頭巾のKKKが出てきたり、クネゴンデがマリリン・モンローだったり、海パン一丁のブッシュ、シラク、ブレア、プーチン、ベルルスコーニとかが出てきたり、死んだり生き返ったり、油田を見つけて金持ちになったり、詐欺師にだまされて一文無しになったりと、ポストモダン的な展開の末にたどり着く結末は名曲 Make Our Garden Grow 「僕らの畑を耕そう」。つまり「この世のすべては常にベストの状態で調和している」なんてボンクラなことを言ってるようじゃダメ。世の中、お上に任せておけばそれでいいなんていうわけがない、まずは自分で畑を耕さなきゃ。共同体の基礎はまず自分が手と体を動かすことから築かれる。ワタシの解釈ではこれは「ゾンビになるな」ということを言っている。
●客席の反応はとてもよかった。ワタシも満喫した。すばらしい。今の気分をカーセンのテレビ演出にふさわしい一言で表現するなら、これしかない。「感動をありがとう!!」

August 6, 2010

ウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管弦楽団 公開リハーサルに学生200名を招待

●11月に開催される「TDKオーケストラコンサート2010」では、フランツ・ウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管弦楽団が来日する。その公開リハーサルに「18歳以上で、音楽を学んでいる学生の方」200名が招待される。日時は2010年11月17日(水)10:00開始予定、場所はサントリーホール。応募者多数の場合は抽選。ご希望の学生さんは以下のTDKさんのサイトからご応募を。「当日学生証を提示」ってことなので、学生のふりしてオッサンが申し込まないように(笑)。

TDKオーケストラコンサート2010

●上記サイトには記載がないけど、17日の午前中ということは、当日夜の本公演はドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」、武満徹「夢窓」、ブルックナーの交響曲第7番っていう演目っすね。もちろん今回はリハのみのご招待で本番までは聴けません。

August 5, 2010

エンリコ・オノフリ「バロック・ヴァイオリンの奥義」

エンリコ・オノフリ「驚愕のバロック・ヴァイオリン」●やっと聴けた、エンリコ・オノフリの新譜「バロック・ヴァイオリンの奥義」。もうびっくり。一曲目がバッハのあの「トッカータとフーガ」(笑)。しかもこのディスクって、基本的に無伴奏ヴァイオリンのアルバムだったんすね。誰もが知る名曲でありながら、そもそもバッハの作品なのかどうかと疑われる「トッカータとフーガ」が、オノフリ自身の編曲による無伴奏ヴァイオリンで弾かれている。あんな重厚で身振りの大きな音楽をヴァイオリン一丁だけでどうするのかと思いきや、これがあたかも最初からヴァイオリンのための曲だったかのように響く。というか、実際この曲にはヴァイオリン曲をオルガン用に編曲したのではないかという説まであるらしい。感情表現の起伏が大きくてみずみずしい歌心にあふれているんだけど、一方でどこか厳粛なオルガンの音色がエコーするかのような音楽。
●普通の無伴奏曲としては、たとえばテレマンの「無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジア」(幻想曲)から3曲。この第1番冒頭のラルゴって実に美しいっすよね。ワタシにとっては、夜中に一人でぼうっと考え事というか考えない事をして空白の気分を味わうときに聴く曲の一つ。
●笑えるのは同じくテレマンの「ガリヴァー組曲」。ガリヴァー旅行記を題材にした超描写的な音楽で、一、二分の小さな曲5つでできている。小人たちの国の住人であるリリパット人が(たぶん彼らにとっては)荘重なシャコンヌを踊り、巨人たちの国ブロブディンナグ人は軽快なジグを踊る。浮世離れした科学の国である空飛ぶ島ラピュータの住人は、夢想にばかりふけっているので、正気に返るために下僕に自分の頭を叩かせている……。なんども叩いてもらっているようだが、最後にはやっぱりぼんやりしてしまうようだが(笑)。この曲のみはヴァイオリン2台のための作品で(第2ヴァイオリンは杉田せつ子さん)、昨年の来日公演でも披露してくれた。楽しい。
●それにしてもジャケを見ると、オノフリはさらに激ヤセしてて、LFJで来日した頃とは風貌が完璧に別人。
●オノフリは来月、ヴァイオリニストとして来日公演がある。9月29日(水)、東京文化会館 小ホール。バッハの「トッカータとフーガ」も演奏される模様(→ オフィシャルサイト / チケットぴあ)。

August 4, 2010

ニッポン代表次期監督は?

チリ●やっぱり、そだよなー、と落胆したような安堵したような微妙な気分になった、チリ代表のビエルサ監督契約延長。すなわち、ニッポン代表次期監督として交渉中だった、あのステキすぎるチリ代表のビエルサはニッポンに来ない。よかった、これで来年のコパ・アメリカ(南米選手権)ではチリ代表の「モテたいサッカー」となぜか招かれているニッポン代表(これで2度目?)の対戦が見れるかも(ら抜き)、だいたいニッポン代表にビエルサは大物すぎるんじゃないか、いきなりチリ代表みたいなサッカーやれって言われても、本大会0勝3敗、いやそれどころかアジアの予選でサウジとかカタールとかバーレーンとかイラクとかに容赦ないカウンターアタックを喰らって地べた、そんな予感もあったんである、ほっ。
●じゃ、誰なのか。同じくアルゼンチンの名将ペケルマンって報道があるみたいだが、それもビッグすぎるジャイアントでデラックスでゴージャスな人選であり、ニッポン・フットボール界的にはむしろかつてのトルシエみたいな若くて精力的な野心家がほうが吉、って思わないっすか。
●あと名前が挙がってるのはスペインのエルネスト・バルベルデ46歳。年齢的にはよさげ、欧州から引っ張るという点でもいいんだが、しかしバルベルデの経歴ってよく読んでみるとスペイン・リーグではずいぶんぱっとしない気が。
●だれが率いるにしても、岡田式本大会専用超絶守備組織チームはいったん解体され、アジア予選向けポゼッション重視型夢見るスペクタクルチームが再構築される気配。たしかにアジア予選が毎試合ニッポンvsパラグアイ戦みたいなお互いに引きこもる試合になっても困るのであり、もしかすると今後は予選向け攻撃型国内組と本大会向け守備型海外組みたいな使い分けが定着してもおかしくはないと薄々感じているのであった。
●トルシエがもう一回やりたそうにしてるように見えるんだが。

August 3, 2010

舘野泉演奏生活50周年

舘野泉演奏生活50周年
●ピアニストの舘野泉演奏生活50周年記念公演記者会見へ。1960年に東京芸大を卒業した年のデビューリサイタルから数えての50年。2002年に脳溢血で倒れ、2004年の復帰演奏会以降は左手のピアニストとして新たな音楽世界を切り拓いている。舘野さんは登場していきなり「忙しいのと暑いのとで気が狂いそうだよ」と笑って、お元気そう。
●11月10日東京公演をはじめ札幌福岡大阪で演奏生活50周年記念リサイタルが開催される。吉松隆作曲の左手ピアノ、クラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロのための組曲「優しき玩具たち」、末吉保雄作曲左手ピアノ、フルート、コントラバス、打楽器のための「アイヌ断章」の2つの新作の世界初演、および舘野泉に献呈された間宮芳生およびcobaの作品が演奏される。写真は左より東京公演で共演する北村源三(トランペット)、浜中浩一(クラリネット)、吉松隆、舘野泉、末吉保雄の各氏。吉松さん以外の四氏は芸大の同級生なんだとか。会見中も悠然と思い出話が始まったりとか、実り多い音楽人生を送ってこられた方々ならではの温かい雰囲気が生まれていた。写真には収められなかったんだけど、舘野さんと三手連弾作品のレコーディングが予定されているピアニスト平原あゆみさんも登壇(唯一のお弟子さん)。演奏会の詳細はこちらの主催者サイトへ。
●で、今回は演奏会に加えて、2つのレコード会社から記念企画が発表されている。まずavex-CLASSICSからは、10月20日発売の第1作をはじめ3枚のニュー・アルバムがリリースされる。第1作はcoba「記憶樹」、間宮芳生「風のしるし・オッフェルトリウム」(再録音)、パブロ・エスカンデ「ディヴェルティメント」。今月これからフィンランドで録音して、それを10月に発売する、と。
●もうひとつはEMIからの企画で、なんと全26枚組の「EMIレコーディングス・コンプリートBOX」という大物が。EMIデビューアルバムのショパン(1970年)やCD4枚分のシベリウス/ピアノ名曲大系(1978年)など、初CD化という音源も多数。70年代EMIの録音がこんなに豊富にあったとは。また、ノルドグレン作曲ピアノ協奏曲第1番(尾高忠明指揮札響)のような未発売音源も。BOXでは大きすぎるという方には「舘野泉EMIレコーディングス・セルフ・セレクション」という自選の1枚もあり。いずれも10月20日発売。
●CD関係の詳細は各社サイトにもamazonにもリンク先がまだ見当たらないのが惜しいんだが、近日中には出てくるかと。

August 2, 2010

ルネ・マルタンの「ル・ジュルナル・ド・パリ」

ル・ジュルナル・ド・パリ●「ラ・フォル・ジュルネ」の生みの親であるルネ・マルタン企画のもう一つの音楽祭「ル・ジュルナル・ド・パリ」が来月、東京、名古屋、大阪の三都市で開催される。「ラ・フォル・ジュルネ」というのも最初に耳にしたときは「なんという発音しにくい名前の音楽祭なのか、こんなの絶対日本人には定着しない!」と思ったものであるが、今やみんなぜんぜんフツーに発音している。で、この「ル・ジュルナル・ド・パリ」もかなり難しい名前だが、ジュルナルはフランス語で「日記」なんだそうである。前に「ジュルナルなんとかショパン」ってやってたっすよね。あれが今度は「ル・ジュルナル・ド・パリ」。日本語の副題は「パリ印象主義時代の音楽日記」。
●で、この「ル・ジュルナル・ド・パリ」の特徴を説明してみよう。まず、一日に短い公演が複数行なわれ、一公演の価格が基本2000円/1500円ときわめて安価である。出演者がケフェレック、児玉桃、ペヌティエ、L.F.ペレス、クレール=マリ・ルゲ、モディリアーニ弦楽四重奏団他の実力者がそろい、いろんな人を聴けて……えっ? それ「ラ・フォル・ジュルネ」と同じじゃん! まあ、同じ人が企画してるからそうなるわけであるが、しかし、違うところもはっきりあるんである。
●これはワタシなりの理解なんだが、春の「ラ・フォル・ジュルネ」はファミリー中心のお祭り。間口を広くしてみんなで楽しむ。でも秋の「ル・ジュルナル・ド・パリ」のほうは、もっと落ち着いてて、中身もずっと大人向けだ。会場は東京オペラシティのコンサートホール(あ、東京公演の場合)。演目は「印象主義っていうからドビュッシーとラヴェルなのかな?」と思いきやそれだけではなく、フォーレ、ショーソン、アルベニス、サティ、ルクー、フランクなども取り上げられて、19世紀後半から1920年代までのフランス音楽(フランス人以外もいるが)のピアノ曲、室内楽曲を演奏するシリーズなんである。だから、かなりシブい。曲目を時代順に並べて変遷をたどろうといったコンセプトも、日頃から熱心に音楽を聴いている人向け。じっくり聴きたい方に。
●演目で選ぶか、アーティストで選ぶか。ワタシだったら、曲ではフランクのピアノ五重奏曲か、あるいはフォーレのピアノ曲をまとめて聴くか。ピアニストではまだCDでしか聴いてないクレール=マリ・ルゲと、5月の日本で聴き損ねたルイス・フェレナンド・ペレスあたりかなあ。

ル・ジュルナル・ド・パリ」(曲目一覧チケットぴあ

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